【決算発表】赤字から黒字へ、LINEの勢いの源とは

ECのミカタ編集部

LINE2016年12月期第2四半期決算発表

 昨日7月27日、LINE株式会社(以下、LINE)は、2016年12月期第2四半期の業績(1〜6月) を発表した。今年7月15日に日米同時上場を行って以来、初の決算発表となる。(LINE、日米同時上場https://ecnomikata.com/ecnews/10110/

売上収益 サービス別

 売上収益は、今期が673億1000万円となり、前年同期比で19.8%増加と大きな伸びを見せている。また、サービス別で見ると、広告事業のLINE広告が194億6200万円、前年同期比で76.0%増加となっている。

 営業利益は、LINEが福岡に保有する土地を九州旅客鉄道株式会社へ売却して得た売却益24.6億円を計上したうえで、 オフィスの移転や上場準備などで前年同期比2.9%増の営業費用がかかったものの、今期133億7000万円増と前年同期9億3400万円の赤字から黒字へと転換した。

 合わせて純利益も、前年同期52億9000万円の赤字から、25億6000万円の黒字に転換した。

広告種別 売上構成

 売上収益に大きく貢献した広告事業は、①LINE広告②ポータル広告に分けられるが、それぞれ四半期ごとに売上高の伸びをみると、LINE広告は前期比で9.2%増加、前年同期比で85.9%増加している。反対にポータル広告は、前期比で4.4%減少しているものの、前年同期比でみると1.8%の増加となっている。

 グラフでみると、2016年6月より本格的に開始となったパフォーマンス型のLINE広告が、2015年第4四半期から大きな伸びを見せており、第2四半期では15%の伸びとなった。主な理由として、「LINE NEWS」内の広告掲載面を拡大したことが挙げられる。

 こうして、広告事業がLINE全体の売上収益を主に引っ張っている様子からもわかるように、広告施策のひとつとしてLINEの存在が無視できないものとなっている。また、LINEでは「コマース」という、「LINE@」のアカウント上で、月額システム利用料が無料、販売・決済手数料4.98%のみでネットショップが持てる機能を提供しており、こうしたLINEのEC業界へと参入する動きからも目が離せない。(LINE@コマースとは?https://ecnomikata.com/ecnews/8426/

 集客の機能が整っている・海外でも認知度が高いというようなメリットをもつLINEを、EC店舗はどう活用できるのか、LINEがEC業界で果たす役割に期待していきたい。


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