フィリピンのインフラ?日本も無視できないHallohallo Alliance
2012年以降の経済成長率が毎年6%を越え、ASEAN(東南アジア諸国連合)の中でも特に見逃せない市場となっているフィリピン。そんなフィリピンで様々なサービスを充実させ、人々の生活に潤いを与えている、Hallohallo Inc.(以下、Hallohallo社)が展開する「Hallohallo Alliance(以下、ハロハロアライアンス)」をご存知だろうか。
今回、存在は知っているものの、その実態については意外と知らない「ハロハロアライアンス」に注目したい。
●フィリピンを詳しく知りたい方はこちら
・注目の越境EC市場「フィリピン」最新情報まとめ
https://ecnomikata.com/ecnews/9703/
・フィリピン現地市場を知る(PDF)
https://ecnomikata.com/knowhow/detail.php?id=9243
・フィリピンのEC市場を知る(PDF)
https://ecnomikata.com/knowhow/detail.php?id=9245
フィリピン成長の裏にハロハロアライアンス有り
フィリピンには、首都マニラを中心としたフィリピンの政治・経済・情報・文化等が集まる地域群「メトロマニラ」が存在し、フィリピン全体の人口約1億人(2014年時点)のうちの約2200万人がメトロマニラに集中している。
実は、そのメトロマニラは世界第五位の大都市圏を形成しており、フィリピンの経済成長に大きな影響を与えているのだ。
日本から一番近い東南アジア、その中心に位置し成長著しいメトロマニラ、世界3番目の英語圏…といったように、東南アジアへと進出するうえで好条件が揃っているフィリピンだが、越境EC市場としては今はまだ課題が多く、それ以上に、英語圏であることを活かしたBPO事業の発展に注目が集まっている。
尚、なぜフィリピンが世界有数のBPO産業国に成長したのか、今後EC業界にとってどのような役割を果たすことが期待できるのかなどについては、「注目の越境EC市場「フィリピン」最新情報まとめ(https://ecnomikata.com/ecnews/9703/)」にて詳しく紹介しているので、是非その秘密を抑えていただきたい。
フィリピンについて“越境EC市場としてはま今はだ課題が多い”と述べたものの、その需要の拡大は今後大いに期待できる。だからこそ、今、フィリピンで事業を拡大しているハロハロアライアンスに注目すべきなのだ。
日本企業含む18社、ハロハロアライアンスの中身を知る
ハロハロアライアンスはHallohallo社が運営するインターネットショッピングモール「HallohalloMall」を主力に、インターネット専業の銀行「halo-haloバンク」、不動産「halo-haloホーム」など、ITソリューションを中心とした様々なサービスを展開しており、それらを総称してハロハロアライアンスと呼んでいる。
いうなれば、日本の楽天株式会社のビジネスモデルに近しいのかもしれない。
ハロハロアライアンスの理念には、“日本のITサービスを展開するリーディングカンパニーをフィリピンへ誘致し、東南アジアのITインフラ構築に貢献・社会発展の礎とすること”が掲げられており、この理念の下、日本企業を含む18社(2016年5月時点)がアライアンスに加盟し、国民の生活の質を向上させるサービスを展開している。
特に主力である「HallohalloMall」は、2012年にサービスを開始して以来、月間ページビューは1,200社、会員数は220万人(2015年12月時点)を超え、BtoBtoC型インターネットショッピングモールとしてはフィリピン最大級の規模に成長した。
様々なサービスでフィリピンの生活を支えるハロハロアライアンスは、CEO岡田泰成氏をはじめとした日本人によって運営されており、フィリピン含む東南アジア諸国と日本を繋ぐための重要なビジネスともいえるが、具体的に日本企業はハロハロアライアンスを通してフィリピンや東南アジア諸国にどのように関わることができるのだろうか。
それを知るために抑えておきたいのが、「クールジャパン・プロジェクト」だ。
日本をフィリピンから世界へ「クールジャパン・プロジェクト」
ハロハロアライアンスの目的は、日本が主導するITサービスを欧米に先駆けて深く社会に浸透させ、親日国の多い東南アジア諸国に日本企業のサービスを展開するための拠点となること。
その目的を成し遂げるために重要な「クールジャパン・プロジェクト」は、アジアの中心に位置し、英語で世界へ発信することができるフィリピンにて、日本企業が日本の商品を展開することができるプロジェクトとなっている。
「クールジャパン・プロジェクト」で日本企業が商品を出品及び出店できる場は主に3つ。まずメトロマニラ首都圏内に120店舗展開予定の「クールジャパンショップ・レストラン」、クールジャパンコンテンツを核とした商業施設「クールジャパンモール」、そしてインターネットショッピングモール「HallohalloMall」だ。
いずれも、日本の商品の魅力を伝える絶好の機会であり、それぞれサポート体制もしっかりと用意されている。また、インターネット上のビジネス展開だけではなく、リアル店舗での海外進出も積極的に行えるので、本格的な事業参入を視野に入れている企業にとって、Hallohallo社が頼れるパートナーとなってくれることだろう。
越境ECを始める際に、いきなり中国やアメリカへと挑戦せずとも、万全のサポートと絶好の環境の下、まずはフィリピンで自社の実力を確かめるのも一つの方法かもしれない。そして、フィリピンでの経験を次の越境EC対象国で活かしていくことで、自社の越境ECのレベルを徐々にあげることができるのではないだろうか。
フィリピンがハロハロアライアンスの発展とともに、越境EC市場においてどのような市場へと進化していくのか、益々目が離せないだろう。