『LaFabric』総額約7.4億円の資金調達で注目を集める「D2C」というビジネスモデル

ECのミカタ編集部

 アパレルITベンチャー企業である株式会社ライフスタイルデザインは、オンライン発のカスタムオーダーファッションレーベル『LaFabric(ラファブリック)』の事業拡大に向けてグロービス・キャピタル・パートナーズを新規株主として迎え入れるとともに、既存投資家であるニッセイ・キャピタル株式会社及びSpiral Ventures Japanへの第三者割当増資、及び日本政策金融公庫からの借入を含め、総額約7.4億円の資金調達を実施したと発表。

 『LaFabric(ラファブリック)』では、自社で企画した商品をECを中心とした自社のチャネルのみで販売していくD2C(Direct to Consumer)やオンラインSPAと呼ばれるビジネスモデルを採用している。

 これにより、顧客の様々な価値観やライフスタイルに適した高品質な商品を市場相場よりも低価格で直接提供できる体制を構築している。今回の資金調達では、このD2Cモデルをより強固にし、EC・リアル店舗を組み合わせたユーザー体験の強化や、新規性があり顧客メリットの高い商品ラインナップの企画・開発などを積極的に進めていくとしている。

D2Cというビジネスモデルが生み出す新しい形のEC

 現在、『LaFabric』のようなD2Cで顧客に直接販売する手法を取り入れる会社が増えてきている。モバイル端末の普及、各種SNSの台頭により、消費者はリアルタイムで様々な情報を得ることができるようになり、企業としてもOne to Oneの接客がWebを通じても可能になってきているというところが背景にある。

 これからの若い世代においては、これまでの価値観とは違うものが必要とされている。特にアパレル業界ではそれが顕著だ。ECがここまで普及し、物流も凄まじいスピードで網を広げた。「工場から消費者に直接届ける」そして「店舗を持つことをしない」ことで商品の価格を下げることが可能になる。

 いいものを安く提供するこのD2Cというビジネスモデルは現在NYを中心に流行の兆しを見せている。こうして先端の取り組みを導入し、そこに先見の明を持ち合わせた結果が今回の資金調達につながっている。

 もはやインターネットの普及により、多くのことを「隠す」ということが難しくなってきた。旧体制的な「それ」は若者から拒絶され、淘汰されていく。そこにSNSなどの情報網が加わり、新しいECを形成していくのだ。良くも悪くも仕組みは変わる。次の時代の波はもうそこまで来ているのだ。

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