楽天コミュニケーションズが月額1980円から、最短5営業日でコンタクトセンターサービスを導入可能に

(左)楽天コミュニケーションズ株式会社 コンタクトセンターエンジニアリング部 副部長 エバンジェリスト田中幸氏。(右)楽天コミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長 COOの金子昌義氏

楽天グループのICT(情報通信技術)事業会社である楽天コミュニケーションズ株式会社は、2023年7⽉3⽇、コンタクトセンターサービス「楽天コネクト」シリーズの新サービス「楽天コネクトSmaCom(スマコム)」の発表会を開催。スマコムは9月から提供を開始する予定となっている。

コロナ禍で増大したコンタクトセンターサービスのニーズ増大に対応

「楽天コネクトSmaCom(スマコム)」は、楽天コミュニケーションズが提供するコンタクトセンターサービスブランド「楽天コネクト」の最新サービスだ。

「楽天コネクト」は同社のコンタクトセンターソリューションブランドの総称で、これまでに累計1200社以上の企業のコンタクトセンターの⽴ち上げをはじめ、センターの業務効率化や在宅勤務化を⽀援。これまでに⼤規模コンタクトセンター向けサービス「楽天コネクト Storm」、⼩・中規模コンタクトセンター向けサービス「楽天コネクト Speed」、AIで電話営業や顧客対応を可視化するIP電話サービス「楽天コネクト × MiiTel」の3サービスを提供してきている。

楽天コミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長 COOの金子昌義氏によれば、楽天コミュニケーションズの起源はフュージョン・コミュニケーションズ株式会社。同社は日商エレクトロニクス100%出資により、電話とインターネットをつないだサービスを提供する会社として2000年に設立。2007年に楽天グループに入り、2011年にクラウド型のコールセンター「Fusion コネクト」を発売し、その後、楽天の100%子会社となり、「楽天コミュニケーションズ」に社名を変更している。

2017年には規模の大きな企業を対象としたクラウド型コンタクトセンターサービス「楽天コネクト storm」を発売。当時、欧米でコンタクトセンターサービスがオンプレミス(サーバーやネットワーク機器などを自社で保有し運用するシステム)からクラウドに変わっていく大きな流れが起きており、日本にもその流れが来ることが予測されたためだ。

発売してすぐコロナ禍となり在宅勤務が増え、メールやチャットといったコミュニティチャンネルが非常に多く使われる一方、お客様と直接会えない状況が続くことで、「お客様の満足度を高めたい」というカスタマーサティスファクションも再認識したという。その結果、お客様のニーズに良い情報をうまく合わさった形で「楽天コネクト storm」の導入が伸びていった。

「楽天コネクト storm」は最初、楽天トラベル、楽天の生命保険、楽天モバイルといった楽天グループから使われだして、2020年から21年にかけてはグループ外の大手の通信会社、大手の損害保険会社、飲料関係、化粧品どんどん広がってきた

規模の大きな企業を対象とした「楽天コネクト storm」に次いで、2020年には⼩・中規模コンタクトセンター向けサービス「楽天コネクト Speed」を発売。順調に売上を伸ばしているという。

こうした中、今回発売する「楽天コネクトSmaCom」は、「『楽天コネクトSpeed』が持っていたコンタクトセンター機能をさらに強化しつつ、より低価格で提供することで、幅広い企業が導入しやすいサービスとなっていることが大きなポイント」(金子氏)だという。

「楽天コネクトSmaCom」開発の敬意を語る楽天コミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長 COOの金子昌義氏

月額1980円から、最短5営業日でコンタクトセンターサービスを導入可能

「楽天コネクトSmaCom」のサービスは、大きく分けて「クラウドコンタクトセンター(顧客窓口業務)サービス」と「クラウドPBX(企業内の電話交換)サービス」の2つ。一般的にコンタクトセンターサービスもPBXシステムも、導入に時間と費用がかかってしまうことが課題だった。「楽天コネクトSmaCom」ではこれを、小規模のスタートアップ企業や、短期間のキャンペーン利用などで高額な費用をかけられないケースでも利用しやすいよう、業界最安値級の月額利用料金(1980円~※税別・以下同)に設定し、導入までのリードタイムも最短5営業日に短縮。1カ月のスポット導入も可能。システム構築やサーバーなど設備購入は不要、初期費用も不要で、インターネットとPCがあれば、どこでも利用可能だ。座席は1席から利用可能で上限がなく、スモールスタートから、事業の成長に合わせた拡張が可能な設計。またスマートフォン同士でやりとりができるので、リモートワークでの対応や外出先での対応も可能だ。またクラウドサービスにより、多拠点でのデータを集約できることも大きなメリットだという。

「『楽天コネクトSmaCom』というサービスの名前は、『スマートなコミュニケーション』をイメージして名づけた」と語る楽天コミュニケーションズ株式会社 コンタクトセンターエンジニアリング部副部長でエバンジェリストの田中 幸氏

ライセンスは4種類

ライセンスの料金とサービス内容は以下のとおり。

■コンタクトセンターベーシック(月額1980円/席)
お客様からの問い合わせ電話対応のために、手軽にコンタクトセンターを立ち上げられるライセンス。低コストでありながら、DR(自動音声ガイダンス)やACD(着信コントロール)など、コンタクトセンターとして必要な機能を搭載している。

■コンタクトセンターアドバンス(月額5980円/席)
ベーシックの機能一式に加えて、オペレーターのステータス状況や待ちコール数などがリアルタイムに確認できるレポートや、モニタリング、ささやき昨日といったスーパーバイザー用の機能を搭載している。

■コンタクトセンターアウトバウンド+(プラス)(月額7980円/席)
お客様への架電業務をスマートに効率的にする、アウトバウンド業務に役立つライセンス。事前登録したリストヘ自動発信する機能で架電数を大幅にアップできる。

■ビジネスフォン(月額580円/ID)
インターネットにつながれば使えるビジネスフォン。オフィスユーザー向けのPBXライセンス「ビジネスフォン(オフィス用)」、スマートフォンを利用する「ビジネスフォン(モバイル用)」(※スマートフォンは利用者が用意)がある。オフィス業務に必要な受発信や保留・転送ができ、テレワーク環境でも使えるライセンス。