サプリメントの健康被害問題によって4割超のユーザーが摂取頻度を改めると回答 サプリメントに関する緊急アンケート調査

ECのミカタ編集部

【サプリメント緊急調査】摂取を減らすユーザーが4割超、制度の厳格化求める声多数

生活者向け市販薬等の選定支援サービス「CureBell」を提供するウィルベース株式会社(以下:ウィルベース)は、紅麹入りサプリメントの健康被害問題が大きな関心を集める状況の中、サプリメントに関する緊急アンケート調査を実施した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査対象:10代以上の男女
◆年齢層割合:10歳代以下(0.4%)、20歳代(10.8%)、30歳代(41.2%)、40歳代(33.0%)、50歳代(11.0%)、60歳代以上(3.6%)
◆回答数:500サンプル
◆回答期間:2024年4月9日から4月12日まで
◆調査方法:インターネットによるユーザーリサーチ

◆出典元:ウィルベース株式会社

中高年以上が今後のサプリメント摂取に慎重になる

サプリメントの摂取頻度については「毎日摂取する」方が36%、「週に3~5回摂取する」方が22%と、合わせて58%が週3回以上摂取するヘビーユーザーという結果に。

しかし、紅麹入りサプリメントの健康被害問題をきっかけに「以前と同じ頻度で摂取する」意向の方は58%に留まり「以前と比べて摂取する頻度を減らす」が33%、「摂取をやめる」が9%と合わせて42%が以前より摂取を減らす、もしくはやめる予定であることが明らかとなった。

年齢別では、年齢が高いほど今後「摂取をやめる」と回答しており、今後のサプリメント摂取に慎重となっていることがうかがえる。

「ルールや監査の仕組み」の整備を求める声が多数

安心、安全にサプリメントを選び、摂取していくうえで、あればいいと思うものについて、62%が「品質や販売に関して、今よりも厳しい許認可制度やルール、監査の仕組み」と回答。こうしたルールやしくみが無かったことが、今回の問題を引き起こしたと考える方が多い傾向がうかがえる。

また「成分、原料、製造工場等が簡単に確認できるもの」「健康被害の事例が簡単かつ分かりやすく参照できるしくみ」を求める声もそれぞれ51%、34%と上位に並んだ。

「医師や栄養士等専門家」より「口コミ・レビュー」を参考にする

サプリメントに関する情報源については「ネットショップでの商品情報や口コミ・レビュー情報」「インターネット広告」「ドラッグストア等の店頭」がそれぞれ38%、33%、29%と上位を占める。

一方で「医師や栄養士等専門家」を情報源とする方は7%と少数に留まっている。

サプリメントは医薬品とは異なり、あくまでも「健康維持・増進のサポート」を行うものである。そのため専門家の意見よりも「口コミ・レビュー」といった情報を参考にする傾向があると考えられるだろう。

本調査では「サクラのレビューへの懸念」「機能性表示食品も信用できない」「テレビやネットを鵜呑みにして摂取するのは良くない」といった不満、不安の声もあがった。

紅麹入りサプリメントの健康被害問題の前後で、サプリメントユーザーの摂取頻度の意向、選定の際に重視するポイントに大きな変化が発生している。より厳しい制度やルールを求める声もあるなど、メーカーや販売店を含めた業界、行政が一体となって解決すべき課題といえるだろう。今後の動向を注視しつつ、取り扱い事業者は慎重に対応を進めるべきだ。


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