Amazon、聴き放題のプライムラジオで生活シーンの提案

ECのミカタ編集部

記者の論点:Amazonはプレミアム会員に向けて、様々な充実したサービスを提供している。商品を売ることはもちろん、プライム・ビデオやPrime Musicなど。これはもう単なる物を売るということではなく、消費者の生活シーンを提案しているのではないだろうか。

プライム会員に嬉しいプライムラジオ

 アマゾン ジャパン株式会社(以下、Amazon)は自社が提供しているAmazonプライム会員向けの音楽配信サービス「Prime Music」 (以下、プライムミュージック)にて、24時間エンドレスで音楽が聴き放題の新機能「プライムラジオ」を導入した。

 プライムミュージックとは、100万曲以上の楽曲を聴き放題の音楽配信サービスである。年会費3,900円(税込)を支払うことによりプライム会員になることができ、他にもお急ぎ便や当日お急ぎ便、会員先行のタイムセール等、様々な特典が受けることが可能だ。

 この度プライムミュージックに導入された「プライムラジオ」とはプライムミュージックが配信する100万曲以上をJ-POPやポップス、ロック、ジャズ・フュージョンなどの音楽ジャンルに分け、利用者の好みに合わせて楽曲をランダムでエンドレスに再生するラジオステーション機能のサービスである。

Amazonが生活シーンの提案

Amazonが生活シーンの提案ラジオの内容を音楽ジャンル別に選べるようになっている。

 プライムラジオの最も特徴的な部分はプレイリストとは異なり、ランダムで途切れることなく音楽を再生するシステムであることだ。利用者が楽曲を聴きながら上を向いた親指マークの“サムアップ”(= お気に入り)、または下を向いた親指マークの“サムダウン”(= 気に入らない) を選択することで、利用者好みの楽曲へパーソナライズすることができる。プライムラジオにてランダムで自分好みの音楽が再生されることで、新しい音楽との出会いが期待できる。好みでありながらも自分の知らない楽曲を提案してくれるのだ。 

 Amazonでは商品の販売だけでなく、プライム・ビデオやプライムミュージックなど様々なサービスをプライム会員に向けて提供している。これはAmazonを利用するにあたってECを始めとした生活スタイルを提案しているように感じられる。プライム会員の生活の中にAmazonで購入した商品があり、趣味の時間をプライム・ビデオやプライムミュージックを利用して過ごす。そして今回プライムラジオが導入されたことによってAmazonでの時間を過ごす人がより増えていくだろう。

 今後Amazonはどんな生活スタイルを提案してくれるのか。提案するにつれてプレミアム会員は増えていくだろう。そんな会員の生活の中にどれほどAmazonのサービスは密接に絡んでくるのだろうか。今回のサービスに学ぶことはECサイトにとって消費者に物を売るだけではなく、総合的に生活を提案することが大切なのかもしれない。


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