お買い物アプリ、使いこなすのはiPhoneユーザー?(ジャストシステム調べ)

利根川 舞

半数の人が1ヶ月に1回以上がスマホでネットショッピング

 株式会社ジャストシステムは、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」で、ネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施した『iOSとAndroidでのスマートフォン利用に関する調査結果』を発表した。10〜50代の男女1,125名が調査対象で、そのうちiOSユーザーが66.6%、Androidユーザーが30.8%、その他1.3%、不明が1.3%となっている。

 今回の調査の中で、スマートフォンで1ヶ月に1回以上ネットショッピングを利用する人は49.7%、約半数の人が頻繁にスマートフォンでネットショッピングをすることがわかった。そのOS別の内訳は、iOSユーザーが51%、Androidユーザーが48.9%となり、大きな差はないことがわかる。

Q.スマートフォンでのネットショッピングの利用頻度について、あなたの状況にあてはまるものをお選びください。

 しかし、スマートフォンでネットショッピングする人のうち、「Webで買う場合が多い」人は44.1%、「アプリで買う場合が多い」人は28.5%、「Webもアプリも同じくらい」の人は22.8%であった。「アプリで買う場合が多い」人の割合をOS別に見ると、iOSユーザーでは32.5%、Androidユーザーでは18.5%で、iOSユーザーの方がショッピングの際、アプリをよく活用しているようだ。

 アプリを使ってショッピングを利用する人の1ヶ月あたりの平均的な金額として、最多の「1,000円未満」はiOSユーザーが41.2%、Androidユーザーが38.9%となった。続いて多かったのは「1,000円〜5,000円未満」でiOSユーザーが29%、Androidユーザーが32.4%となっており、この後値段が上がるにつれて利用者数も減少している。

iPhoneとAndroid、使いこなしているのは…

 その他、アプリストアから音楽をダウンロードするAndroidユーザーは、iOSユーザーの3分の1、スマホカメラを毎日使うiOSユーザーは3割、Androidユーザーは2割、写真加工アプリを利用するiOSユーザーは5割、Androidユーザーは3割という結果が出ている。音楽をダウンロードするユーザー数に関しては、iOSであればiTunesをデフォルトで利用できるため、この結果には頷ける。今回の調査では世代もしっかりと振り分けされており、ほぼ同じ総数となっていることから、iOSユーザーの方がiPhoneを使いこなしているとも言えるだろうか。

 ここ数年、ゲームやニュースサイトだけでなく、Yahoo!ショッピングや、楽天市場においても、アプリを使うと、お得になったりと、アプリのダウンロードを促す傾向にある。それは、ブラウザ上での商品訴求やメールマガジンよりも、プッシュ通知などの方が、ユーザーの目に留まりやすいからだ。

 そして、今回のデータを見ると、iPhoneの人の方がアプリを活用する率が高く、そもそもiPhone率の高い日本においては、アプリを活用しているショッピングモールの施策が奏功する率が高いだろう。

 しかし、現状は、まだまだ、ブラウザでの購入が主流だ。その意味で、ブラウザでの購入を念頭に置いて、レスポンシブデザインを取りいれるのも悪くないように思う。レスポンシブデザインとはPCやスマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスに最適化したWEBサイトを、単一のファイルで実現する製作手法のことだ。ECサイトのレスポンシブデザイン化も徐々に増えており、液晶の小さいスマートフォンからパソコンまで、多様なデバイスに柔軟に対応するECサイトが増えてきている。

 スマートフォンでは液晶画面が小さくなるために、ボタンの押しやすさや文字のみやすさ、サイト構成などに気をつけなければ、使いづらいECサイトというレッテルを貼られてしまう可能性もある。もちろん、段々とスマートフォンの液晶画面も大きくなってきてはいるが、最近発売されたiPhone SEのような、手のひらに収まるサイズのデバイスを求める人が多いのも事実である。様々な液晶サイズ、そして消費者のニーズがあることを考えると、レスポンシブデザインの導入を考えていく必要があるのではないだろうか。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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