安価かつ店頭支払いに対応したファミマ受取りサービス『コトリ』が登場

ECのミカタ編集部

株式会社スクロール360(本社静岡県浜松市中区)は、株式会社UFI FUTECH(旧社名「株式会社ファミマ・ドット・コム」)と提携し、ユーザーがECサイトで購入した商品を日本全国の15,875店舗(2018年3月31日現在)で受け取ることができるサービス『コトリ』の提供を開始した。

便利だが課題も多かった従来のコンビニ受取サービス

これまでもコンビニエンスストアは、その店舗数の多さや、基本的に24時間営業をしている点、集客力などから、多様な荷物の受け取り窓口として、さまざまなサービスと連携してきた。

一方で、これまでのコンビニ受取サービスの対象は、ユーザーがネット上の主要なショッピングモールや大手通信販売事業者が運営するECサイトで購入したものに事実上限定されていた。

通販あるいはEC事業者の側から見ても、商品の配送料金は、原則として事業者側が負担することになり、買い手がコンビニ受取サービスを選択しても、コスト面でのアドバンテージは感じられないといった課題があった。

手軽な手順でファミマ店頭受取りが可能に

手軽な手順でファミマ店頭受取りが可能にスクロール360社資料より。

そのような課題を前にスクロール360社は、画期的な新サービスとして、コンビニ受取サービス『コトリ』を開発した。同サービスは、たとえば中小のEC事業者であっても、ファミリーマートのプラットフォームを活用し、安価かつ手軽な手順で利用できる。

これが実現できた背景には、スクロール360社が保有する、独自の配送網がある。それとファミリーマートの店頭受取サービスを接続することにより、『コトリ』の仕組みが誕生したのだ。

コンシューマーたるユーザー側から見ても、最寄りのファミリーマートでコンビニの受取りができるだけでなく、同時に代金の支払いが可能となり、格段に利便性が向上する(コンビニの店舗での荷物保管期間は、商品の店舗到着から1週間、その後はスクロール360社経由で発送元事業者に返送される)。

配送費用と代引き定数量も安価

『コトリ』の特徴について、同社は次のように発信している。

・軽微なシステム改修で導入可能
・多様化する商品配送(受取)需要に対応し、販売機会を逃さない
・幅広い注文経路に対応可能(現在計画中)
・配送費用は全国一律450円(税別)で安価(100サイズ迄)
・受取り時の代引き定数料は、一律200円(税別)で安価

活況を呈するEC市場だが、購入した商品の受取りは、特に家を不在にしがちな単身者や核家族にとっては大きな課題ともなっている。またラストワンマイルを担う宅配事業者にとっても、再配達の頻発などが発生し、配達要員の疲弊や経営を圧迫している現状がある。

今回発表された『コトリ』は、従来のコンビニ受取サービスの利便性を大きく向上させる内容となっており、かかる課題をドラスティックに緩和し得る可能性を持っていると言っていいだろう。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事