“助ネコ”を利用するECが変貌し、長く使い続ける理由

石郷“145”マナブ [PR]

株式会社アクアリーフ 代表取締役社長 長谷川 智史さん と 社員の皆さん

 写真を見てほしい。素敵な笑顔に溢れる現場。ここまで、いろんな支援サービスを取材してきた。そのどれもが魅力的な個性を放ってはいるけれど、これだけ温かで、人間味溢れる雰囲気を持った会社は、そうは見当たらない。だから、僕はそれを記事で伝えたくて平塚にやってきた。話してくれたのは、株式会社アクアリーフの代表取締役社長 長谷川 智史さん。アクアリーフは受注管理システム「助ネコ」をリリースしている。

助ネコが産声をあげた日

「助ネコ」は、受注管理において、極力効率化を図って手間を軽減し、店主が戦略など注力すべきところに、集中する為のツール。先日の記事( http://bit.ly/1K27GMD)では、ECサイトを運営する3Dの山家 翔さんが「15商品を登録するだけで、以前は2日間かけて22時過ぎまでかけてやっていたものが、助ネコを導入したところ、スタッフが1名減った状態で1日で18時くらいには終わるようになった」とその変化に驚いた。また、一度、助ネコを利用すると、そのクライアントは離れない。

 そんな助ネコを語る上で、僕は敢えてこの企業の雰囲気を伝えたいと思った。なぜなら、この雰囲気こそが、この「助ネコ」の根本であり会社の源であり、多くのファンを惹きつけてやまない理由だからだ。

 おっとりと語り始める長谷川さん。話を聞いていて、助ネコの根底を流れるのは「真心」だと思った。創業は古く今から15年前まで遡る。長谷川さんは大手の上場企業のSEであったが、一念発起してこの企業を立ち上げた。その時は、CGIの制作がメインで「助ネコ」の面影はない。当時、ネット通販で、買い物カゴを作ることすら、大変だった中、福島のお菓子のECサイト「木乃幡」で買い物カゴを作って欲しいという相談を受け、それをきっかけに、受注管理のシステムも依頼をされて、ここで助ネコの片鱗が見えてくる。その悩みは「受注が殺到しすぎて、今日受注したものの返事を出すのに、3週間はかかってしまう」ということ。嘆くECサイトの声にシステムを開発し始めた。

 驚くことに、当時、長谷川さんが手がけたそのシステムを導入したそのECサイト「木乃幡」は、3週間分あった受注残が、5日で解消できた。長谷川さんは当時をこう振り返る。ECサイトをやったことはなかったけど、在庫管理、販売管理、出荷管理を知っていた。「たまたま半導体の商社にいたので、メーカーから仕入れて商品を加工し、それを卸していた。“ものを仕入れて、お客様に商品を売る”。そのこと自体は、以前から馴染みのあるものだった。長谷川さんにいわれせれば、要は、その情報のインプットの部分で、楽天などのデータが取り込める仕組みができれば、そのかつての知識をヒントに全体を作成できると考えたのだった。

長谷川社長の経験に、効率化のヒントがあった

 そのシステムの効率化は、どうやって行われたのだろう。それを伺うと「私が面倒臭がり屋だったのが奏功したのかもしれませんね」とちょっとおちゃらけて笑う。作業のフローを見渡してみると、ここの部分は一括でできちゃうなってところがあったとして、それをいかに一括でやってわかりやすく自然にできるか、ここが同社の真骨頂。管理画面上に新規の係数が立って、例えば1という数字が表示されたとすると、普通の人間の心理として、その1を押したくなる。だから、押したら、そのままデータが出てくる、という具合に、そういう要素をいたるところに散りばめている。

 シンプルな話ではあるが人の心理に基づき、システム作りをしている。こういう状況になったら、こういう風に行動したくなるな、という風に先回りして、そこに次に繋がる仕組みを用意しておく。これこそ、僕は「真心」だと思った。話を聞いていて思ったのはAppleのiPhoneだ。iPhoneは説明書がなくても感覚的に、だんだんと操作性を覚えて、知らず知らずにいろんなことができていたりする。つまり、長谷川さんの生み出すシステムは、そのようにして、ユーザーの背中を後押しし、先へ進むことを快適にしてくれるのだ。当然、説明書きも極力丁寧に、また、絶対に読んでもらえるところに書いてある。

 長谷川さんは「問い合わせサポートできる人員もいなかったから、人から相談されたくない(笑)。だから、そういう必要なものは惜しみなく、最初からインターフェイスにいれちゃっただけなんです」とあっけらかんと話し、また笑った。使いやすさを追求するあまり、アップデートの回数も多く、一週間に一回は更新する。問い合わせが生まれるようなものは、すぐに変えて、お客様にその使いやすさを還元する。

 確かに、事務所にいって気がついたが、一応、顧客サービスのためのコールセンターこそ、横に備わっていれど、全く電話が鳴ってない。「問い合わせが生まれない仕組み」は、この時から培われ、それは今の最新バージョンでもしっかと活きている。これが当時から今に至るまでの強みの一つだと言っていい。誰でも、質問することなく自然と、簡単にできてしまうその仕組みは、初心者店舗はおろか、どんな店舗においても、きっと歓迎される。

仕様も、問い合わせも、全てが真心にたどり着く

 丁寧なインターフェイスに加え、とことん向き合うコールセンターも、真心あってのことだと思う。よく他の企業では、親切ではない顧客対応もあるし、仮に、親切な対応でも、時間が区切られているので、どうしても時間が邪魔して、親身に対応しきれなかったりする。企業によっては、10分で切らなければいけないというルール化されているという話すら耳にする。

 けれど、この会社においては、下手すると1時間向き合う。コールセンターに問い合わせが来ないようにしたことで、逆に、いざコールセンターに問い合わせが来た場合には、余裕をもって、最高の接し方ができる。この上ない丁寧なケアが、より一層わかりやすくまた、愛着を持って接することができるようにしてくれる。そういう一連の話を聞いていて、ふと思う。優れたシステムは、“教育”であり、“家庭教師”だなと。やるうちに、成長して、いるのだから。助ネコの導入はスタッフの成長と、企業の成長の両方を担っている。

 真心は投資にも見て取れ、それを示す例としては、デザスターリカバリーがあげられる。例えば、サーバーを東京に集中させておくと、もし東京に大震災などが起きたときに、そこで全てが止まってしまう。だから、それを止めないように、常にサーバーは2箇所に設置。常にその2つ間で交互にコピーし合い、どちらかが使えなくなったときの一方が使えるように、不測の事態に備えているのである。

“気配り”がこの企業を成長させてきた

 そうやって、向き合うクライアントへの“気配り”がこの会社を成長させてきた。「大きな成長はない。けれど、使ってくれたユーザーはいつまでも使い続けている。プッシュ型の営業はなく、マーケティングだけでここまでやってこれていたのも、そんな理由からだと思う。一つ一つの感動を大切に、それを人に伝え伝わり、多くの人の口コミによって、そこに新たな顧客を生んで、微増し続けてきたのだと思います」と長谷川さんは胸を張る。わかるだろうか、店舗に対しての真心と心の通い合い無くしては、この「助ネコ」のシステムの良さを語れないと。

 最近、とある店舗と話していて、思ったことがある。お互いがお互いを理解して、ビジネスに取り組んでこそ、最大限の効果を導き出す、ということだ。例えば、「金は出すけど、さあ何をしてくれるんだ!というような企業は、どんなにお金を持っていても、優れたシステムを取り入れても、そのシステムは使いこなせない。なぜなら、思い合う気持ちがないからだ。すごく本質的な話だと思うが、大切なことだと思う。

 僕は店舗は、本当に素敵に輝いて欲しいと思っている。ECにだって、100年残る企業を目指したっていいと思う。それには、ECサイトの店主は、作業はやってちゃいけないのだ。長谷川さんがまさにおっしゃっていたことだが、目先のその日の売り上げだけ追いかけて、結局自分の進むべき道を歩んでいない店舗はもったいないと思う。やるべきことに打ち込むために、作業の効率化は絶対に必要だ。初心者店舗においては、不安も伴うからこそ、アクアリーフの温かな真心の意味を思いたい。その店にしかできない未来予想図を描き、気持ちを通わす本気のハートがあるなら、アクアリーフの門を叩いてみて欲しい。

企画・構成 石郷“145” マナブ


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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