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楽天株式会社は、インターネットショッピングモール「楽天市場」で注文した商品の届け先を、通勤や通学の途中で受け取ることのできる専用宅配ロッカー「楽天BOX」の試験運用を、5月27日（火）より「大阪市営地下鉄なんば駅」と「関西大学」構内で開始すると発表した。

好きな時間、好きなタイミングで荷物の受け取りが可能に

楽天BOXは、ユーザーが楽天市場で商品を購入する際、配送（受け取り）方法として、購入商品を専用の宅配ロッカーで受け取ることが選択できるサービス。任意の時間・場所で商品を受け取ることができるほか、不在時も再配達の連絡をすることなく商品を受け取ることが可能だ。

国内のEC事業者としては初の取り組みとなっており、これによって平日の日中に自宅を不在にしがちな社会人や学生の利用者や、夜間の宅配を避けたい女性の利用者が配達時間を気にせずに商品を受け取ることができる。

対応店舗も続々追加予定

今回の試験運用の開始時点では、楽天市場のブランド公式ファッションサイト「楽天ブランドアベニュー」で展開する全ブランドのほか、楽天市場に出店するレディースファッション店舗「イーザッカマニアストアーズ」「ホンコンマダム」の取扱商材を対象にサービスを展開する。

また、2014年7月より「シルバーバレット」同年9月より「楽天24」にサービスの対象を拡げる予定だ。

楽天BOXの取扱いサイズは3辺の合計が120cm以内（最長辺 縦64.5cm、横35.5cm、高さ31.6cmまで）で、冷蔵や冷凍が必要な商品や危険物（爆発物などの危険物、臭気を発する可能性のある商品など）が含まれる場合や、代金引換で購入した場合は利用できない。

気になる利用方法は……

楽天BOXの受け取り期限は、メール連絡から荷物格納日を含め3日間となっている。期限を過ぎてしまうと、注文商品の受け取りはできなくなってしまうので、注意が必要である。（受け取りができなかった場合は、商品を注文した店舗から直接連絡があり、その内容に沿って対応が必要）

利用方法は下記の通りで、

１.購入手続き
楽天市場で購入したい商品を買い物かごに入れ、購入手続きに進む
２.配送方法を選ぶ
配送方法の変更をクリックし、希望の場所の楽天BOXを選択
３.購入完了
その他必要項目を入力し、注文を確定すれば買い物は完了。ショップからの連絡メールが来るのを待つのみ。
４.メールが届く
楽天BOXへの配達完了後、メールで楽天BOXを開けるためのパスワードが届く
５.受け取る
メールで届いたパスワードを入力し、荷物を受け取る

類似サービス「Amazon Locker」米アメリカが先手

日本国内では、購入した商品を宅配ロッカーから受け取るサービスは楽天が初の試みとなったが、アメリカではAmazonが先手を打っていた。

Amazonは24時間営業のコンビニや食料品店、ドラッグストアに私書箱のような公共ロッカー「Amazon Locker」を用意した。「翌日配達」で注文した商品を仕事帰りに受け取ることができるため、買い物が便利になるだけでなく、トラックで何カ所も配達しなくて済むことから、環境的にも望ましいと注目を集めていた。

従来の小売店舗に残る利点のひとつとして、店を訪れて購入した商品をそのまま持って帰れることだが、注文された商品をその日のうちに配達できるようになり、配達された商品を顧客が受け取れる物理的な場所が用意できるなら、このような宅配ロッカーを用いたサービスは普通の小売店が持っているセールスポイントを無力化することができてしまうのではないだろうか。

いずれにせよ、自分の好きなタイミングで荷物を受け取ることができるため、近隣にあれば便利なことは間違いない。今後のサービス拡大に注目だ。