オンラインとオフラインで賢く利用 クーポンとポイントの交差するお買い物

検索だけでクーポン取得し アプリで楽しくポイントゲット

Tポイントを運営するYahoo!株式会社は、「Yahoo!検索」の検索結果に実店舗で使用できるクーポンを表示する機能「けんさくーぽん」サービスに、すかいらーくグループの4ブランドで利用できるクーポンを追加した。
「けんさくーぽん」は、「ロッテリア」「TOHOシネマズ」など提携中のブランド名で検索すると、検索結果にあわせて実店舗使用可能なクーポンが表示される「Yahoo!検索」の機能。2013年7月に全国のファミリーマート実店舗で利用できるクーポンの提供開始からスタートし、次々と多数の新規企業が参入しその利用レンジを広げている。今回、すかいらーくグループの4ブランド参入により、合計で15ブランドのクーポンが利用できるようになった。近日中には「ABCマート」「吉野家」「フレッシュネスバーガー」の3ブランドの追加も予定されている。

また、カルチュア・コンビニエンスクラブ株式会社は、従来提供していた「Tポイントアプリ」と「Tサイトアプリ」を統合し、新アプリ「Tポイントアプリ」の提供をiPhone、Android端末向けに配信開始した。この新アプリは、従来の2つのアプリが提供していた機能製に加え、「Tポイントがお得に楽しく貯まる、使える」を新たなコンセプトとし、Tポイントユーザーにとってより身近に感じてもらえる仕様となっている。従来の基本コンテンツはそのまま、スロットやクイズ、ビンゴやすごろくなどのゲームなどをメインに「Tポイントアプリ」を使うだけで日々Tポイントが貯まっていくコンテンツが多数用意されている。

これら2つの新しい取り組みでユーザーは、クーポンでお得に買い物をしつつポイントを貯め、アプリで楽しみながらポイントを貯めることができるようになる。Tポイントを貯めるという「貯金感覚」を切り口に、リアルの実店舗とオンラインの両面でユーザーの消費欲を刺激する施策というわけだ。

競合他社のポイントと差別化目指す 多方面からユーザーの日常に根付く

進化した新たな購買行動に対応するための施策として、昨今何かと話題になる「オムニチャネル」であるが、販売だけでなくクーポンやポイント施策にまでこの概念が浸透し始めている傾向が見てとれる。クーポンで集客し、店舗でポイントを貯めさせ、さらにアプリでゲーム感覚でも貯められる。貯めたポイントは使いたくなり店頭へ…というフローをしっかり回せる企業は強いだろう。
潜在的な楽天会員を視野に入れ、リアルでの使用にも対応を始めた「楽天スーパーポイント」、リクルートホールディングスと提携した「Ponta」、そしてこの「Tポイント」。3大ポイントなどと呼ばれる機会も増え、より多くのユーザーを囲い込むための命綱でもあるポイント施策であるが、今後ますますサービスの多様性や連携は増えていくだろう。ユーザー目線で捉えればありがたいことこの上ないが、その企業努力には思わず頭がさがる思いである。賢く使い分け、貯めることを楽しめるポイントは、我々の生活に深く根を下ろしていくだろう。