「RoomClip」がヤフーを追加。アプリECは脅威となるか

ECのミカタ編集部

 Tunnel株式会社が運営し、月間200万人が利用する住まいと暮らしの実例写真共有アプリ「RoomClip(ルームクリップ)」が、新たにYahoo!ショッピングやロフトネットストア、DULTONなど5ブランドを追加した。

「RoomClip」「ワンドウ」「bolome」アプリECの可能性

 「RoomClip」は、部屋やインテリアの写真を投稿することができるアプリであり、従来のSNSのように「コメント」や「いいね」機能を使って同じ趣味を持った人と交流できるだけではなく、「アイテムタグ」機能によって商品情報をタグ付けされた商品を購入できるECサイトの役割も備えている。

 これまで、投稿された実例写真から商品を購入できるECサイトとして連携していたのは、楽天市場やAmazonマーケットプレイスのみであったが、今回、Yahoo!ショッピングやロフトネットストア、DULTONなど5ブランドが追加されることとなった。

 連携するECサイトが増えることで商品数も多様化するため、「RoomClip」ユーザーはこれまで以上に商品を自由に購入することができ、購買意欲の向上も期待できる。元々、「RoomClip」を活用しているユーザーはインテリアに対する興味が高い。ECサイトがこうした特定のジャンルに強い興味を持つ顧客を囲い込めることは、アプリのメリットのひとつといえるだろう。

 最近では“アプリEC”という言葉が誕生するほど、アプリを介したECサイトの売上が伸びている。ECモールがEC業界を牽引していることはもちろんだが、今後、「RoomClip」のような専門性の高いアプリECが脅威となるかもしれない。

左)商品情報の付与画面イメージ
右)Eコマースサイトとの連携画面イメージ

 このようなアプリECのマーケットモデルは、既に中国で見ることができる。それは、アプリ内に日本のECサイトを展開し、動画でプロモーションを行うことができる中国向けアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」や「bolome」だ。アプリは、消費者同士で情報交換も手軽に行えるため、越境ECにも利用されている。

 今までECといえば、そのECサイトへ訪問し、商品を購入していたが、これからは画面上のアプリを開く1ステップでECサイトへと遷移することができてしまう。

 「RoomClip」をはじめとしたアプリが消費者から受け入れられているのは、その手軽さが時代にあっているからなのだろう。今後、ECモールと並んでアプリECのプラットフォームが人気を拡大していくか、その可能性を「RoomClip」がみせてくれるかもしれない。


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