ペイパルとVisaの提携 アジア太平洋地域でも普及を目指す

ECのミカタ編集部

ペイパルとVisaは、米国におけるパートナーシップをアジア太平洋地域にも拡大することを発表した。このパートナーシップの拡大により、アジア太平洋地域のマーケットにおいて、ユーザーとマーチャントのための安全で信頼性の高い便利なデジタル及びモバイル決済の普及を加速させたいとしている。

 2016年7月に発表された、米国でのペイパルとVisaの戦略的パートナーシップの提携。これにより、ペイパルでの支払いができる小売店舗にて、より簡単にVisaカードで決済できるようになった。また、Visaの「Visa payWave」を利用可能な小売店舗でもペイパル支払いが可能となり、相互メリットが生まれている。

 この度、その戦略的パートナーシップを米国内だけでなく、アジア太平洋地域にも拡大することを発表した。これによりユーザーと小売店の利便性がますます高まっていくとみられている。

新興市場における電子決済の行方とスピード感

 ペイパルは「アジア太平洋地域のオンラインサイト、アプリ、小売店舗において、より多くの支払いオプションとより良いユーザーエクスペリエンスを提供していく。このパートナーシップがペイパル、Visa、および米国内の数100万のマーチャントやユーザーにとって適切なものであったことを証明している。」と声明を発表しており、この提携が米国内でいかに影響があったか、またアジア太平洋地域でも大いにその意味を発揮するだろうとアピールしている。

 一方、Visaも「エコシステム全体に最高の決済サービスを提供するため提携をしました。新興市場における電子決済の利用拡大、先進市場でのよりシームレスな支払い方法の普及推進を目指し、アジア太平洋地域で新しいコマースエクスペリエンスを提供してまいります。」と話しており、電子決済の利用促進をスピード感を持って推し進めていく姿勢だ。

 Visaはさらに、ペイパルの顧客が受け取った資金をリアルタイムで別のVisaアカウントに移動できるように、「Visa Direct」(Visa アカウント間での送金ソリューション)を利用したオプションも提供するとし、ユーザーの利便性を高めていくとも発表している。

越境ECは「よりグローバルに」「よりシームレスに」

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 昨今、越境ECに注目が集まる中、こういった電子決済サービスのグローバル化とシームレス化は歓迎されるだろう。ユーザーはこれからますます購入に関わる利便性を追求していくはずだ。「次に消費者が求めるものは何か?」一歩先を見据えることが、小売の運営を進めていくために必要な生存戦略と言えるのではないだろうか。


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