ユニクロ等爆買発生?昨年取引額1兆円の独身の日は明日!

ECのミカタ編集部

2014年の「独身の日」取引額はギネスに認定!

 中国では11月11日には1が並ぶことから、「独身の日」と言われ、若者を中心に友だちとパーティーをしたり、買物をして楽しむ風習があった。そんな「独身の日」だが、2009年にアリババグループの現CEOである張勇氏が、ネットショッピングを楽しむ1日として、この日にセールイベントを企画した。

27社からスタートしたこのイベントは、現在では全世界の企業27,000社以上が参加するイベントへと成長。2014年の独身の日の取引額571億元(約1兆800億円)は、1企業によるネットショッピング日売上最高額としてギネスに認定された。出店ブランド数は42,000ブランド、商品出荷数は2.8億件にまで上った。ピーク時には1分間で285万件の決済が行われたという。

アリババジャパンが発表した2014年の売れ筋ショップのランキングは、「小米科技(XIAOMI)」をはじめとする携帯や家電を取り扱うショップが上位4位までを占めた。5位には日本のブランドである「ユニクロ」。以下、アパレルショップや寝具、家具製品を販売するショップがランクインしている。

また、アリババジャパンの発表した「独身の日」に販売数の多かった商品の例では、まず「新車」であれば5万台。これがどのような数字なのかわかりにくいと思うのだが、日本の2015年10月の新車販売台数は乗用車のみで約20万台である(出典:日本自動車販売協会連合会)。もちろん、人口の差はある。しかし、たった1日で、日本のひと月の販売台数の4分の1が販売されたのだ。

その他に挙げると、「家電」は120万台という数値だ。家電は消耗品であるから、購入者が多いことにあまり驚きはない。同様に、「洗剤」が20万本。安いときに買いだめしておきたいと思うのが、家計をやり繰りする人の常である。

驚くべき点としては、「照明」が300万個も販売されたことだ。日本人の場合、「セールだから『照明』を買おう!」と思うだろうか。実は、中国では所得水準の継続的上昇と生活レベルの向上に伴って、「照明」にこだわる人が増えているのだという(日本貿易振興機構『中国(上海)の照明器具 市場動向調査報告書』より)。

それほどまでに驚きの数値を叩き出している「独身の日」。「GLOBAL SHOPPING FESTIVAL 2015」では参加企業数40,000社以上、海外ブランド数25か国5,000ブランド以上、商品数600万以上となっており、昨年を上回る盛り上がりが期待される。

昨年を上回る企業数やショップ数に対応するための準備も万端のようだ。アリババグループの物流会社であるCainiaoは配達人員170万人、車両40万、倉庫5,000箇所、航空機200機を準備と発表した。

越境ECのチャンス到来!日本のショップも「独身の日」に参戦!

 11月11日の「独身の日」に先駆けて、すでにセールを実施したショッピングアプリもあるようだ。

Inagora株式会社(以下「インアゴーラ」)が提供するライフスタイル提案型ショッピングアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」では8日に「豌豆公主 美容セール」を実施し、短日販売件数5,000件を達成し、売上は2,500万円以上となった。

今回のセールでは、「豌豆公主」のメインターゲットユーザーが、20代〜30代女性であるため、同ユーザーに関心の高い日本の美容商品が対象品とされた。

「豌豆公主」で、日本の製品がセール対象商品になったことからも、日本の製品が中国で注目を集めていることがわかる。だからこそ、大規模なセールが行われる「独身の日」に日本の商品を購入したいと考える人も多そうだ。そう見ると、「独身の日」は日本の商品を中国へと販売する好機と言える。

もちろん日本でも11月11日にスポットを当てた取り組みが始まっている。Yahoo!JAPANやファミリーマート、ソフトバンク、TSUTAYA、Tポイント・ジャパンが11月11日を「いい買物の日」と定め、11月11日を盛り上げる取り組みを行っている。日本はこれまで海外のイベントを数多く取り入れてきただけに、11月11日が日本にどのように浸透していくのか、期待が高まるばかりだ。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事