ヤフーとの連携でモール出店店舗をマーケティング支援

ECのミカタ編集部

記者の論点:
「R∞」提供のデジミホとヤフーの連携はかなり驚きを持って受け止められそう!ヤフーの顧客満足度向上に繋がることで、「R∞」のポテンシャルはさらに活かされることになるが、デジミホにとっては、思い切った決断だと思われる。

バリューコマース、「R∞」提供のデジミホを子会社化

バリューコマース株式会社(以下、バリューコマース)は、株式会社デジミホ(以下、デジミホ)の全株式を取得し、顧客情報管理ソフト「R∞(アールエイト)」を提供していくことを12月24日に発表した。

バリューコマースは、アフィリエイトマーケティングサービスを中心にインターネットを通じた広告の配信ならびにメディアサービスを提供するオンラインマーケティング支援企業。一方、デジミホは、顧客の維持・育成・獲得を総合的に支援するマーケティング会社で、EC事業者に向け顧客情報管理ソフト「R∞」を提供している。

「R∞」は、通販サイトなどでの顧客の行動履歴や購買情報を蓄積・分析し、顧客一人ひとりに合った情報を適切なタイミングで自動配信することができる顧客情報管理(CRM)ソフト。サイトからの離脱、利用頻度が減った顧客に対し、再訪を促す情報を配信し、顧客との関係維持(リテンション)を実現する。

バリューコマースは、デジミホを子会社化することで、「R∞」の持つデータ構築・分析力を活用した新しいウェブ接客サービスの機能拡充を図っていく。ウェブ接客サービスとは、サイトに訪れた顧客の行動情報をリアルタイムに分析し、顧客が購入に至る工程のどの段階にいるのかを見極め、割引クーポンをタイミング良く表示させるなど、顧客に合わせた情報管理を行うサービスとなる。

バリューコマースは、「R∞」をヤフー株式会社の運営する「Yahoo!ショッピング」に提供を予定しており、アフィリエイトやリテンションサービスと合わせて展開していく。この取り組みにより、バリューコマースは、顧客関係の構築・維持を総合的に支援するマーケティングオートメーションサービスを提供することとなる。

なお、「R∞」は、実店舗(オフライン)との情報連携も可能で、販路を横断した情報の管理・活用の一元化を実現することが可能。バリューコマースは、顧客基盤を持つ事業者に対して、O2O分野を含めたマルチチャネルのマーケティング支援をより強化するとしている。

「R∞」が提供されれば、顧客情報管理による高度な自動接客サービスが展開できるようになる。同サービスの利点は大きく、ヤフーのショッピングモールの出店店舗数を増やす材料となることだろう。ここ最近、ヤフーは、一休買収など、ヤフーショッピングの脇を固める動きが多い。テレビCMでもポイントを強化していることもあり、ヤフーの本気が伺える。


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