第1弾!2015年の越境ECはどうだった?(PayPal調べ)

ECのミカタ編集部

世界29の市場で調査、2015年の越境ECは?

PayPalが2015年の越境ECに関する調査を行い、その結果を発表した。今回の調査の対象となったのは世界29箇所の市場と23000人の消費者。18歳以上の消費者が、オンライン上で回答したという。

調査結果は3つの視点でまとめられている。1点目は「オンラインショッピングの市場規模と、越境EC市場の伸び」、2点目は「越境ECでの購入理由とその方法」、3点目は「越境ECでの決済方法」。

資料が多いので、3回に分けてお届けする。今回はその第一弾。
「各国に占める越境ECの割合に関する調査」、「越境ECで利用された端末は?」、「越境ECの取引相手国として人気が高かったのは?」という3つのデータについてまとめた。

日本人は88%国内ECのみ!

日本人は88%国内ECのみ!

上記は各国の消費者が2015年に行った取引がどのようなものだったのかを調査しているグラフである。グレー”国内取引のみ”、青”国内取引と越境取引のどちらも”、紺”越境取引のみ”の割合を示している。

越境ECを行った消費者の割合が高い国はアイルランド、オーストリア、イスラエルの3国。
日本では、”国内取引のみ”が88%、”国内取引と越境取引のどちらも”が11%、”越境取引のみ”が1%となっており、資料中では”国内取引のみ”の割合が最も高い国となっている。これは日本国内での取引のみであっても、不自由なく、高品質な商品が購入できるからだと推測される。中国人観光客の爆買い、またその後の越境EC需要と注目を浴びた印象だったが、日本人消費者が越境ECをする機会は世界的に見て非常に少なかったようだ。

世界中でPCユーザー多し!

世界中でPCユーザー多し!

越境ECを行った際に利用した端末に関するグラフでは、紺が”PC”、緑が”タブレット”、青が”スマートフォン”、ピンクは”その他のデバイス”を示している。

結果としては、依然としてPCが圧倒的に優位であると言える。しかし、比較的PCの割合が低い市場では、モバイルデバイスの割合が高くなっている。日本ではスマホ対応が急務!との話題をよく耳にしたが、世界的に見るとまだまだPC対応が優先と見ることができる。

アメリカ、中国、イギリスが上位!日本も5位に

アメリカ、中国、イギリスが上位!日本も5位に

こちらは越境ECの相手国がどこだったのか、その割合を示した図だ。グラフからは、
アジアではアメリカ26%、中国14%、イギリス9%。
中東ではアメリカ30%、中国30%、イギリス12%。
東欧では、中国31%、アメリカ15%、イギリス9%。
西欧では、デンマーク23%、イギリス21%、アメリカ19%。
アフリカではアメリカ30%、中国21%、イギリス16%。
北米ではアメリカ29%、中国15%、イギリス7%。
中央・南米ではアメリカ38%、中国26%、日本9%   と読み取れる。

どの地域でもアメリカと中国の存在感が大きいが、意外だったのは2国に次いで挙がったのはイギリスであるということだ。また、西欧に限って言えば、ヨーロッパ内での取引が多くなっている。加えて日本がランクインしているのが、中央・南米でのみというのも特徴だろう。


この続きは明日、金曜の16時に更新する。お楽しみに!


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