日本が生んだ!インドネシアのキュレーションメディア

利根川 舞

記者の論点:インドネシアで瞬く間に大手情報サイトと肩を並べるまでとなった“beautynesia”。その秘訣にはECサイト運営に繫がるものがあるように思える。

1記事でFBシェア1,000件以上!美容や健康への効果記事が大人気!

 株式会社ジャパンコンテンツトレーディング(以下「ジャパンコンテンツトレーディング」)の傘下にあるインドネシアの女性向けキュレーションサイト“beautynesia”(ビューティーネシア)が昨年の6月のサイトオープンから7ヶ月で同国最大級の美容情報サイトとなる1日あたり1万ビジター、月間200万PVを達成したことを発表した。これは、インドネシア国内で女性向け総合サイトでも7位(ジャパンコンテンツトレーディング調べ)に入る規模となる。

ビューティーネシアは20代のインドネシア女性の中間層をターゲットとしすべてインドネシア語で書かれているオンライン専門メディアとなる。有名ブロガーやライターなど100名以上のキュレーターと契約。メイクアップTIPSやビューティーアイテムレビュー、匂いや体系の悩み解決方法など、既に合計5,000以上の記事を配信している。また、現地の美容ドクターと提携し、より専門性の高い美容コンテンツも提供している。

この中でも有名人のメイク方法や自宅で手軽に試せる健康方法、化粧品ブランドとのキャンペーンなどが人気であり、例えば、パパイヤの美容や健康への効果に関する記事は1記事だけで約2万5000 PV、Facebookで1,000件以上シェアされている。

今後は現状全体のアクセスの8割はモバイルからのアクセスになるため、アプリの機能改善をしていくという。また、インドネシア国内での女性のトレンドリーダーとなるようなビューティーブロガーのプロデュースを強化し、化粧品ブランドや健康食品メーカーと連携しながら、幅広い商品の認知および購買が生まれるサイトにしていくという。

ジャパンコンテンツトレーディングはご存知のように、日本の企業であり、「日本の”素晴らしい”を世界に」というコンセプトを持っている。ビューティーネシアもその1つであるが、今後、幅広い商品の認知および購買を生み出していきたいということからも、もしかしたら越境ECのきっかけとなるかもしれない。化粧品や健康食品など、日本は世界でも高い評価を得ているため、ビューティーネシアをきっかけに広がる可能性は大きい。

日本でも流行中のキュレーションサイト!

日本国内でも多くのキュレーションサイトが運営されており、ビジネスに特化したものや、生活に沿ったものなど各々特徴を持っている。中には「Naverまとめ」のような、総合的なものもある。キュレーションメディアでは、インターネット上の情報が収集されているため自分でいちいち調べ、比較する必要もなく、欲しい情報を得ることができる。また、情報を得るだけでなく、簡単に自分で発信できることもポイントだ。

日本国内の女性向けのキュレーションサイトといえば、「MERY」や「M3Q」、「biche」などがあるが、女性向けとあって、デザインやカテゴリが工夫されている。ビューティーネシアにおいても、ピンクを基調とした可愛らしいデザインや、女性の目を引く大きな画像が使われている。有名ブロガーやライター、現地の美容ドクターとの提携などから、信頼性の高いキュレーションメディアとなっていることも人気の秘訣ではないだろうか。

オープンから7ヶ月でインドネシア国内で女性向け総合サイト7位にまで上り詰めたビューティーネシア。やはりコンセプトやターゲットを絞ること、そして何よりも信頼を勝ち取ることが人気の礎となっているような気がする。これはECサイトにも言えることなのではないだろうか。コンセプトを持ち、商品を販売。そして蓄積される信頼からリピーターが増えていく。

また、今回のニュースを通していえば、有名なキュレーターに選ばれる商品を販売することも、1つの販促になるだろう。その、選ばれる商品となるためにも、コンセプトや信頼、そういったことについてもう一度、考えてみてはどうだろうか。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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