あの阪急百貨店がECのシステム基盤に「HIT-MALL」を選んだ理由

ECのミカタ編集部 [PR]

全国で百貨店11店舗を展開する阪急百貨店が、顧客満足度のさらなる向上を図るため、オムニチャネル化を推進している。その成長を裏側で支えているのが、アイテック阪急阪神が提供するECサイト構築パッケージシステム「HIT-MALL」だ。創業110年の歴史とブランド力を持つ阪急百貨店が、ECのシステム基盤に「HIT-MALL」を選んだのはなぜか。阪急百貨店のEC事業を手がけているグループ会社、エイチ・ツー・オースタイルネットの野田雄三社長、古田文彦執行役員、EC運営部・林恵子氏に話を聞いた。

阪急百貨店が抱えていたEC事業の2つの課題

阪急百貨店が抱えていたEC事業の2つの課題    代表取締役社長 野田 雄三氏

——エイチ・ツー・オースタイルネットはエイチ・ツー・オーリテイリングの子会社として、グループ会社である阪急百貨店のネット通販事業を担っていますね。まずは、阪急百貨店が取り組んでいるEC事業の概要について教えてください。

エイチ・ツー・オースタイルネット代表取締役社長 野田雄三(以下、野田):食料品やギフト商品、化粧品、ファッションなどを、公式オンラインショップで販売しています。百貨店事業で培った接客やサービス、商品力、ブランドをベースに、オンラインの販売チャネルも提供することで、お客様により便利に買い物をしていただける環境作りを進めてきました。

オンラインショップは百貨店を補完する役割も担っており、例えば、遠方に住んでいるために来店できないお客様が、オンラインショップで買い物をしてくださることも多いです。また、百貨店の化粧品売り場などは混み合うこともありますから、待たずに買えるオンラインショップの方が便利だというお客様もいらっしゃいますよ。

百貨店が行うネット通販は「オムニチャネル」も重要なテーマです。百貨店の店頭で使えるポイントカードとオンラインショップのポイントを共通化したほか、ネットで注文した商品を店頭で受け取れるようにするなど、お客様が目的や都合にあわせて便利にご利用いただける仕組みも取り入れています。

——ファッションや化粧品のオンラインショップ「HANKYU FASHION & BEAUTY E-STORES」のシステム基盤として、アイテック阪急阪神が提供するECサイト構築パッケージシステム「HIT-MALL」を利用していると聞きました。システムを導入した経緯をお聞かせいただけますか?

エイチ・ツー・オースタイルネット執行役員 古田文彦(以下、古田):2016年3月に女性用ファッションオンラインショップ「HANKYU FASHION」に「HIT-MALL」を導入し、その1年後の2017年3月には、化粧品などを扱う「HANKYU BEAUTY」と男性ファッションを扱う「阪急MEN’S ONLINE STORE」のシステムも「HIT-MALL」に切り替えました。そして、ファッションや化粧品などの総合サイトとして「HANKYU FASHION & BEAUTY E-STORES」をリニューアルオープンしました。

ECシステムを変更した理由は主に2つあります。1つ目は、EC事業の効率化を図ること。2016年3月以前は、化粧品やファッションなど商品カテゴリーごとに運用フローが異なっていたため、商品登録やサイト更新などの業務がバラバラに発生していました。そのため、業務効率が悪く、現場の担当者は日々の作業をこなすことに精一杯で、本来取り組むべきマーケティング施策まで十分に手が回らないことが課題でした。その課題を解決するために、ECサイトのシステムと運用フローの刷新が必要だと判断し、段階的に「HIT-MALL」を導入しました。

2つ目の理由は、ECの知見を持った信頼できる第三者に、システム構築に携わってもらうことで、弊社に足りなかった「EC事業者の目線」を取り入れることができると考えたからです。弊社は百貨店が本業なので、ECの売り方や作業の進め方などが、どうしても百貨店の目線になってしまう。ECの専門家に深く関わってもらうことで、社内の意識改革を促したいという意図もありました。

アイテック阪急阪神さんは当事者意識を持った信頼できるビジネスパートナー

アイテック阪急阪神さんは当事者意識を持った信頼できるビジネスパートナー    執行役員 古田 文彦氏

——数あるECシステムの中で「HIT-MALL」を選んだ決め手は、なんだったのでしょうか。

野田:「HIT-MALL」を選んだ理由は、機能や導入実績などいくつもありますが、特に決め手になったのは、「HIT-MALL」を提供しているアイテック阪急阪神さんがビジネスパートナーとして信頼できると感じたからです。

アイテック阪急阪神さんは、「阪急阪神百貨店のネット通販はどうあるべきか」という視点を持ってECビジネスのあり方を提案してくれました。弊社の要求をただ形にするのではなく、親身に相談に乗ってくださりながらも、言うべき意見はきちんとぶつけてくれた。実は「HIT-MALL」を導入する以前から、一部の運用業務をアイテック阪急阪神さんに委託していたのですが、そのときから単なる外注先ではなく、当事者として関わってくださっていると感じました。

アイテック阪急阪神さんは、大手小売のECサイトの開発・運営を数多く手がけてきた実績があります。ですから、ECに精通しているのはもちろんのこと、百貨店ECへの理解も深い。そういった経験や知見に対する期待も大きかったです。

そしてもう一つ、アイテック阪急阪神の担当者さんが、非常にポジティブで、ガッツをお持ちだったことも評価のポイントでしたよ(笑)。

——現在、「HANKYU FASHION & BEAUTY E-STORES」のサイト制作やコールセンター業務もアイテック阪急阪神に委託していますね。

古田:サイト制作やコールセンターをアイテック阪急阪神さんに任せている理由は、信頼感と制作物の品質、そしてシステム構築から顧客対応までワンストップでお任せできる体制などを総合的に評価したからです。以前はサイト制作を、カテゴリーごとに別の会社に委託していたのですが、外部企業とのやりとりに多くの時間と作業工数がかかり、業務効率が悪いと感じていました。ですから、信頼できる会社に業務委託先の窓口を一本化したかったんです。

EC売上60%増、経費は10%削減に成功

EC売上60%増、経費は10%削減に成功    EC運営部 E-STORES運営担当 林 恵子氏

——「HIT-MALL」を導入したことで、どのような効果が表れていますか?

野田:商品カテゴリーごとにバラバラだったECのシステム基盤を共通化できたことと、サイト制作やサイト運営などを一括で委託したことで、現場の負担は大きく減りましたよ。その結果、ECの担当者は販促企画や購買分析など、売り上げを伸ばすための施策に多くの時間を割けるようになりました。また、ECの商品登録やメルマガ配信といった日々の施策も、よりタイムリーに実施できています。

業務効率が改善しただけでなく、顧客対応のスピードと質も高まりました。ECで何か問題が発生したとき、関連会社が複数存在すると、原因の特定に時間がかかり、結果的にお客様にご迷惑をかけてしまいかねません。現在は、システム基盤および運用業務を一元化したことに加え、アイテック阪急阪神側の担当者とプロジェクト管理ツールを使ってリアルタイムで情報を共有することで、万一何かあっても素早く対応できる体制を実現できました。

また、店頭とオンラインショップのポイントの共通化や、オンラインショップの店頭受け取りサービスといったオムニチャネルの取り組みも、「HIT-MALL」の機能を活用して実現したことの一つです。

——売上拡大や経費削減といった定量的な成果はありましたか?

野田:例えば、2017年3月に「HANKYU FASHION & BEAUTY-STORES」をリニューアルした結果、リニューアル後の6か月間のEC売上高は約60%増でした。同時に、ECサイトの運営経費は約10%削減できました。

いざというとき、すぐ駆けつけてくれるのは心強い

——「HIT-MALL」やアイテック阪急阪神のサービスに対する率直な感想を聞かせてください。

古田:契約後のサポート体制に、特に満足しています。システム開発、サイト制作、コールセンター業務など、それぞれの分野のエキスパートがサポートしてくださいますから安心です。

エイチ・ツー・オースタイルネットEC運営部 E-STORES運営担当 林恵子(以下、林):私はECの現場を担当しているのですが、実務で何か困ったことが起きたとき、アイテック阪急阪神さんに連絡すると、担当者さんがすぐに駆けつけてくださるんですよ。ディレクターの方や、その案件に携わるチームの担当スタッフなどが迅速に対応してくださるので、すごく心強いですね。阪急百貨店のEC事業を一緒に作り上げていこうという気持ちも伝わってきて、こちらから仕事をお願いしているというよりも「一緒に仕事をしている」という感覚です。

古田:百貨店の売り場とEC担当者の打ち合わせの場にも、アイテック阪急阪神の社員さんが加わってくださるんですよ。客観的な視点を持った第三者として、阪急百貨店のEC事業とリアル店舗をつなぐ潤滑油になっていただけていると感じています。

野田:お互い、より良いものを作ろうとする過程で、意見がぶつかることもあります。でも、それはしっかりコミュニケーションを取れているからこそ起きることですよね。こちらが言いたいことは言いますし、逆に、アイテック阪急阪神さんから率直な意見をいただくこともある。そういう信頼関係を築けています。

——最後に、今後、アイテック阪急阪神さんと一緒に取り組んでいきたいことをお聞かせください。

:多くのお客様に「阪急オンラインショップで買いたいな」と思っていただくために、お客様の立場にたったオンラインショップを、一緒に作っていきたいです。

古田: ECサイトの運営実績が豊富なアイテック阪急阪神さんには、百貨店の常識にとらわれず、客観的な視点でこれからも忌憚のない意見をいただきたいですね。

野田:日本の小売業界でオムニチャネルが完成している企業は、まだほとんどありません。弊社にとって、オムニチャネル化は大きな挑戦になります。アイテック阪急阪神さんには、スマホアプリの開発なども含め、弊社がこれから取り組んでいかなくてはいけない分野で構想レベルからご協力いただきたいです。

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