お中元・お歳暮など食品・ギフト系商材ECサイト構築・リニューアルのポイントとは?商材特有の要件と最新市場動向から考察!

上林洋介

食品ECギフトECサイト構築のポイント

新型コロナウイルス感染拡大の影響による「巣ごもり消費」拡大により伸長傾向にある食品ECサイト利用。

お中元・お歳暮といったギフト需要も含めて、今後さらなるEC化が進展することが予想されます。こうした食品・ギフト系ECサイトでもこのタイミングでサイトの機能強化・リニューアルを進める動きが加速しています。

ECサイトの構築でプラットフォーム選定する際に検討すべき項目にはどういったものがあるでしょうか。食品・ギフト商材特有の要件や最新のEC市場動向からまとめました。

ギフトの市場規模は増加傾向

矢野経済研究所の調べによると、2018年の国内ギフト市場規模は小売金額ベースで、前年比101.6%の10兆5,752億円、2019年は同101.5%の10兆7,302億円を見込んでおり、さらに2020年には、前年比101.7%の10兆9,150億円を予測しています。

また同調査では近年、ギフトとして食品を選ぶ人が増加しており、より身近な人に贈るカジュアルギフト需要が増加傾向にあるなか、身近な人だからこそ、贈り先の嗜好を優先した食品や、特定の季節や産地、厳選素材といったこだわりのある食品をギフトとして贈る傾向があり、食品としてのギフトが今後大きな注目を集めています。

ECの注文数の伸びも食品が牽引

ECの注文数の伸びも食品が牽引ジャンル別の注文件数増加

弊社aishipRをご利用の店舗様にて、前年比較で注文件数が増加したショップをジャンル別に集計し、グラフ化してみました。このグラフのポイントとしては以下が上げられます。

・増加ジャンルとしては食品が最大。(特に地方特産品ジャンルの伸びが大きい)
・日用品、インテリア・雑貨、美容・コスメの増加も目立つ

コロナの影響でいわゆる巣ごもり消費が拡大し、地方の特産品や普段食べられない食材等が多くECでは消費されていました。これまで以上に食品分野にてECの売上が大きく伸び、ギフト市場の伸長に合わせて食品・ギフトの需要はますます大きくなると思われます。

食品系商材の特有のお届け日・温度帯管理

では食品やギフトを扱うECサイトの構築がEC事業者、お客様双方にとって、これまでベストなユーザー体験を届けてきたかというと、そうではありません。

特に食品系商材の場合、アパレル等の商材と違って賞味期限があります。特に生菓子など賞味期限が短い場合、お届けまでにかかる日数によりお届け希望日を制御しなければ、お客様が希望するお届け日を設定できなかったり、注文後にECショップから連絡を入れて日程を変更してもらったりする手間が発生します。


また、冷凍・冷蔵といった温度帯の異なる商品が同時に注文された場合、発送が複数になります。こうした注文では注文は1つですが、出荷ごとに注文を管理し、伝票番号を入力してお客様に案内しなければなりません。

こうした食品系商材特有の要件を機能化しているかどうかによって、お客様の利便性・ショップ運営の工数が大きく変わってきます。

ギフト注文のカートステップの難しさ

またギフトの利用でも中心となってくるのが、お中元・お歳暮、バレンタインや母の日といったシーズンもの。これらのギフト利用での注文は、

・お届け先を複数指定する
・お届け先毎の商品を振り分ける
・熨斗やラッピングなど入力情報が多い

という特徴があり、その特徴ゆえ「注文完了」に至るまでのハードルが高く、「注文の仕方がわからず、注文を諦めてしまった」「本来は一回で注文できるのに、お届け先ごとに何回も注文してしまった」などを理由に注文を途中で止めてしまう、かご落ちが多いのもギフトECの課題でした。

とくに住所入力やお届け商品の選択など複数の操作が1画面で出来てしまうと、お客様は必要な操作を理解できず、「今何をしているのか」が分からなくなってしまい、操作に迷うことが多くなります。その結果ストレスを感じてしまい離脱してしまいます。

ギフトや複数お届け先向けのカートステップは現在のところ王道はなく、各社それぞれ異なっています。ギフト注文に適したカートステップが用意されているかは、非常に重要になります。

基幹システムとの連携

ギフト利用のECサイト以外にも、特にメーカー系のECサイト、D2Cを展開しているECサイトでは、受注在庫管理・会計管理・顧客管理などを行う基幹システムと既に連携している場合があります。

これらの基幹システムとの連携をするためには、追加実装をカートや基幹システム側で実施するか、CSVファイルやAPIを利用した自動連携にて連携をする方法があります。
こちらもどのような方法で連携をしていくのか検討しなければなりません。

ASPかパッケージか

上記のような機能は、いわゆるショッピングカートASPでは提供されていない場合も多く、実現するためにはスクラッチ開発を行うか、カスタマイズを前提としたECパッケージを利用する必要があります。

しかしながらスクラッチ開発やECパッケージを利用した場合、自社の好きなようにカスタマイズが出来る反面、開発コストやメンテナンス・追加アップデートのコストも発生します。

一方ASPの場合は完全に自社に向けたカスタマイズは難しいものの、必要な機能はASP側で用意しており、標準アップデートで様々な機能が自動で追加されていくメリットはあります。

スクラッチ開発、ECパッケージを利用して自社に合ったカスタマイズ方針を取るのか、必要な機能は予め用意されているASPで構築するのか、自社ECサイトがどのような方針を採用するのかも検討が必要です。

最後に・・aishipGIFTは食品・ギフトECサイト構築をサポート

弊社の提供するaishipGIFTでは、これまでのショッピングカートの課題だった温度帯対応や、熨斗、ギフト専用のカートステップを搭載し、食品・ギフト系の機能も標準装備しています。

基幹システム連携にも対応しており、ASPの強みでもある機能アップデートも実施。

食品ギフトECサイト構築をご検討の方は是非お問い合わせください。

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著者

上林洋介

立命館大学卒、(株)リクルート等を経て、2011年株式会社ロックウェーブ入社。営業・ディレクターの立場から幅広くレスポンシブECサイトの導入や立上げ、他ASPからの移行をサポート。SEOやECサイト速度改善、コンテンツマーケティングなど自ら実践してきたノウハウを使い、顧客の売上アップに貢献中。

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