『2018年のEコマース大予測 超過激編』2018年のEC業界を大予想

古西なつ子

毎年満席で大好評の『Eコマース大予測』。JECCICA(一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会)代表理事、川連一豊氏の忖度なしの予測が 「よく当たる!」「超過激でおもしろい!」と評判です。
今年の川連氏の景気予想は!?EC業界のトレンドは?満員の盛況の中行われたセミナーの様子を少しだけご紹介いたします、
※内容に基づく自己判断には責任は負いません。

2018年、日本の景気はさらに上向く?

2018年、日本の景気はさらに上向く?満員の盛況となったセミナー会場

まずは気になる景気予想。川連氏の今年の景気予想は「2018年は、ますます景気がよくなる!」というものでした。
ビットコインの下落は一時的なものでいずれは持ち直して300万円まで上昇、株価も日経平均が3万まで行くのではないか、とのことです。ただし、超高速でやり取りが行われ、乱高下します。素人には利益確定のタイミングがわかりづらく、やらないほうが無難だそうです。中央銀行も仮想コインを発行する構想を進めているようです。

また百貨店については、訪日観光客の増加を受けて少し伸びています。国が掲げる訪日外国人の目標は4000万人ですが、2017年は3000万人を上回ったのではないかと言われています。インバンド需要はさらに増加しそうです。ECサイトで多言語対応しているところはまだ少数だそう。
ただし、百貨店は衰退傾向で、特に地方百貨店は厳しいようです。

EC業界の物流問題は2018年も続く

EC業界の物流問題は2018年も続く

気になるEC業界の動向は?
物流に関しては、2018年も値上げトレンドが続くそうです。佐川急便やヤマト運輸は4月に値上げ。日通は大型商品を4月以降扱ってくれなくなるかもしれません。
2017年の年末年始には物流に混乱が生じ、1月1日発売の福袋が12月末に配達されてしまったり、福袋を配送業者に集荷してもらえない店舗もあったそうです。アマゾンのFBAも乱れました。大型商材を集荷してもらえず、ソファーやスキーを売れなくなった店舗さんもいたそうです。

Nintのデータでは、楽天の食品の年末商戦のピークは、12月21日頃だったそう。以前は10日くらいがピークでしたが、後ろにずれたそうです。


「大予想」の中で、EC関係者注目のトピックを一部抜粋します。

・サイトへのサイバー攻撃が増加。しっかりセキュリティ強化したほうがよい
・2018年にはアマゾン、アリババの世界通販対決が激化していきそう
・ZOZOスーツに対抗したサービスが登場
・ECはインスタ映え。正方形でインスタ映えを狙う手もあり

配送業者の人材難を受け、外国人宅配やシェアサイクル宅配も始まるかもしれない、との未来予想もありました。

ここでは書けない話題が多いため、ほんの一部のご紹介しかできませんでした。

CESで注目のトピックは?

CESで注目のトピックは?

世界最大級の家電見本市CES(国際家電見本市)でも注目を集めたのは「AIスピーカー」。アメリカでは「スマートスピーカー」と呼ばれるそうです。
AIスピーカーは「日本語」の条件の場合、現時点でアマゾンの音声認識より、グーグルがリードしているとのこと。アメリカのあるサイトでは、グーグルホームから注文した人の20パーセントが音声認識で買い物したそうです。グーグル音声検索対策が必要になりそうです。

また、CESではトヨタが発表した“e-Palette Concept”にも注目。自動運転EVが宅配や移動ホテルなどの移動車両サービスを行うプラットフォームです。パートナーにアマゾン、ピザハット、ウーバー、滴滴出行などが参画することも発表されました。
自動運転には5G(第5世代移動通信システム)が必要になりますが、NTTドコモが2020年の提供開始を目指しています。5Gでは映像も音声も時差がなくシンクロします。

人気を集めたのはドローンショーだったそうです。

2018年を乗り切るために読んでおきたい!おすすめ書籍

2018年を乗り切るために読んでおきたい!おすすめ書籍

川連氏がセミナーで紹介したおすすめ書籍をご紹介します。読んでおきたい書籍ばかりです。どこを読むべきか、セミナーで解説してくれたので、そちらも併せてご紹介します。

■『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』(ケヴィン・ケリー, 服部桂、NHK出版)
書籍に書かれた内容は実際どんどん起こっているそうです!

■『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン, アンドリュー・スコット、東洋経済新報社)
最初の50ページを読めばポイントをつかめるそうです。

■『アマゾンが描く2022年の世界 すべての業界を震撼させる「ベゾスの大戦略」』(田中道昭、PHP研究所)
川連氏が一番ショックを受けた本だそうです。最初の20ページはいいので読んでおいたほうが良いそうですよ!

■『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(河合 雅司 講談社)
表紙と帯だけでいいので読んでおいたほうがよいそうです。

■『Airbnb Story 大胆なアイデアを生み、困難を乗り越え、超人気サービスをつくる方法』
(リー・ギャラガー, 関 美和、日経BP)
最初の100ページがとても面白い!「何かを始めるときに読んでほしい」ということです。

■『アフター・ビットコイン 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者』(中島 真志、新潮社)

■『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ, 柴田 裕之、河出書房新社)

2018年、今の日本は明治維新前の黒船到来の時期に似ている、と言います。ボーダレス化が進む中、イリーの性能を上回るおすすめの双方向翻訳機「POKETALK(ポケトーク)」も発売されたそうです。
http://www.sourcenext.com/product/pocketalk/



セミナーではこちらに書けない要チェックの話題が次々飛び出しました。聞き逃した方は、来年聞き逃さないでくださいね!

セミナー内容に関するお問い合わせはこちらまで!
http://jeccica.jp/page-36/


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【川連一豊(カワヅレ カズトヨ)氏】
JECCICA(一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会)代表理事 、フォースター株式会社代表取締役
そろばん2級、書道6段。学生時代より音楽活動を行う。1988年ヤマハ音楽世界大会出場。TV番組、CM制作に携わる。
楽天市場の店舗では2003年楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー受賞。
2004年8月にSAVAWAYを設立。流通総額を1700億円まで成長させる。
現在、JECCICAの代表理事としてEコマース業界の発展のために各方面で活動。
【URL】
https://jeccica.jp/page-2/page-34/
https://forcetar.jp/




著者

古西なつ子 (Natsuko Konishi)

出版社などを経て、ライターとして入社した会社でネット通販に携わるように。モール店舗運営、分析、OEM商品開発、LP作成、中国仕入れ、卸、ブログ関係の業務を行う。