楽天の「ラクマ」と「フリル」が統合し、新フリマアプリ『ラクマ』へ

ECのミカタ編集部

楽天の「ラクマ」と「フリル」が統合し、新フリマアプリ『ラクマ』へ

楽天株式会社(以下「楽天」)が運営する「ラクマ」と、楽天グループの株式会社Fablic(以下「Fablic」)が運営する「フリル」は、2月26日(月)にサービスを統合し、サービス名称を『ラクマ』とすることが公表された。

両アプリの強みが溶け合う

両アプリの強みが溶け合う

30代男女を中心とした幅広いユーザー層に浸透している楽天のフリマアプリ「ラクマ」と同じく楽天グループであるFablic社が運営する「フリル」が統合されることとなった。

「フリル」は、日本初のフリマアプリで、ファッションやコスメなどの取引を中心に、主に10~20代女性からの絶大な支持を得ている。「ラクマ」は、エンタメやホビーを筆頭にメンズやキッズなどの取り扱いが多い。

守備範囲の異なる両者が、今後はひとつのプラットフォームに統合され、会員数約9,300万の顧客基盤を有する楽天グループとの連携を強化し、成長を加速させることになる。

フリマアプリ業界No.1を目指す

フリマアプリ業界No.1を目指す

今回のサービス統合により両サービスは、より多くの人が集まり、より充実した品揃えを提供する、ひとつの新たなプラットフォームとして生まれ変わる。FRIL・ラクマの主なユーザーの年齢層や取り扱いの多い商品カテゴリーが違い、新「ラクマ」として融合する点からも自明の事だろう。

また、経営資源を集中させることで、運営やマーケティングの効率化を図る。その他、これまで培ってきた不正出品物検知の技術や、ユーザーとのコミュニケーションに関するノウハウも共有し、より安心・安全なプラットフォームの構築が実現する。

さらに、同社は、楽天グループのサービスとの連携強化を通じて、会員数約9,300万の顧客基盤を活かし、フリマアプリ業界No.1を目指すとしている。

成長するフリマアプリ市場を押さえる

成長するフリマアプリ市場を押さえる


統合後は、現在の「フリル」にユーザーとデータを集約するため「フリル」ユーザーはそのままアプリをご利用できる。現在の「ラクマ」ユーザーは、現在の「フリル」に移行することになる。

その場合、現在の「ラクマ」で販売中の出品物とこれまでの評価データを、現在の「フリル」にコピーできる、「ラクラクお引っ越しツール」が利用でき、手軽に移行することが可能となっている。

なお、現在の「ラクマ」は今年3月以降、段階的に機能制限(詳細は2月末にサービス内で発表予定)を行い、2019年中にサービスを終了する予定とのことだ。また、現在「ラクマ」「フリル」の両サービスで実施している販売手数料0円については、ユーザーから好評を得ており、引き続き継続するとのことだ。

活況を呈するEC市場の中でもC2Cの代表格とされるオンラインでのフリマ市場。各種のデータによってもさらに伸びしろがある分野の一つとされ、今回の両アプリの統合は、その先を見通す楽天のしたたかな戦略のひとつと言っていいだろう。

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