三井物産とDrawbridgeが提携 複数デバイスを持つ個人を同一ユーザーとして認識し適切な広告配信へ

ECのミカタ編集部

クロスデバイスマッチングの米国最大手Drawbridge, Inc.(カリフォルニア州、CEO:Kamakshi Sivaramakrishanan、以下「Drawbridge」)は、資本業務提携パートナーの三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:安永 竜夫 以下三井物産)を通じて、株式会社ジオロジック(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:野口航、以下「ジオロジック」)へ、複数デバイスを跨り同一ユーザーを推定するConnected Consumer Graph®(以下「Consumer Graph」)の提供を開始したことを公表した。

リーディングAI企業として名高いDrawbridge社

Drawbridge社は、特許取得済みのAI技術や機械学習技術によるクロスデバイスマッチング技術を活用して、ブランドや企業に対し、広告、販促を始めマーケティング分野で、顧客に対しパーソナライズされた体験を実現するリーディングカンパニーだ。

本社はシリコンバレーにあり、Sequoia Capital、Kleiner Perkins Caufield Byers、Northgate Capitalからも出資を得ており、CNBCの新たな価値を提供するDisruptor企業(創造的破壊者)、Fortune社、CB InsightsのリーディングAI企業にも選出されている。

今回、提供が開始されたDrawbridge Connected Consumer Graph®の保有するデータ量は、世界で30億デバイス以上に及び、データの精度は約97.3%(ニールセン調べ)を誇っている。

複数デバイスを持つ個人を同一ユーザーとして認識

複数デバイスを持つ個人を同一ユーザーとして認識

これまで、インターネット広告配信においては、1人のユーザーが、広告識別子(Webブラウザ上のCookieや、iOS・Androidのモバイル広告ID)ごとに別々のユーザーとして判定されるため、デバイス単位での最適化に留まっていた。

一方、インターネット利用シーンが拡大する中、1人のユーザーが複数デバイスを活用する機会も増え、広告配信においてもデバイスを横断したパーソナライズが求められていた。

そうした状況に対して、今回の技術提携が威力を発揮する。ジオロジック社は、同社位置情報アドネットワーク「GeoLogic Ad(ジオロジック・アド)」にConsumer Graphを導入することで、位置情報を活用した広告配信が、従来のアプリだけでなく、PCやモバイルWebブラウザや、同一ユーザーのPCブラウザ上でも可能となるのだ。

広告配信の未来を切りひらく

今やビジネスユーズだけでなく、年齢や性別といったセグメントに関わらず、複数デバイスを使うのはもはや日常の風景と言っていいだろう。デバイスのマニアでなくてもスマートフォンとタブレット、そしてPCを使いこなすのは、もはや当たり前のスタイルだ。

そうした現実があるにもかわわらず、ネット上のアクセスやセッションを複数のデバイスから行った場合、同一のユーザーとして認識するのは至難の業だった。それが今回の技術協力によって可能となり、より精度の高いマーケティングに寄与することとなる。そしてその技術はもちろんEC市場においても大いに活用できるだろう。

ジオロジック社は今後、米国最大手であるDrawbridge社が提供する、高度な独自アルゴリズムによる判定精度の高いクロスデバイスマッチング技術を採用し、そのような複数デバイスを横断する同一ユーザーの推定を行う機能開発を行うことになる。

前述したように、「GeoLogic Ad」を通じて、様々な位置情報を活用した広告配信をアプリだけでなく、モバイルWebブラウザや、同一ユーザーのPCブラウザ上でも実現可能になるのだ。今後のさらなる技術開発と、それが生み出す新しい広告配信の未来に期待したい。

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