サイカ社とインテージ社が業務提携し、オフライン広告の効果を最大化させるソリューション提供へ

ECのミカタ編集部

株式会社サイカ(以下「サイカ」)と株式会社インテージ(以下「インテージ」)は業務提携を行い、ブラックボックス化されていた「オフライン広告」効果測定における汎用的な分析ソリューションの開発・提供を行うことを公表した。また、両社が保有するサービスの販売および提供支援も行って行く方針だ。

広告の投資効果を最大化へ

今回の業務提携の背景には、オフライン広告の効果測定の難しさがあるようだ。サイカ社によれば、国内で1年間に使われる広告費は、インターネット広告が約1.5兆円なのに対し、オフライン広告が約5兆円と、3倍以上の金額がオフライン広告に使われている。

インターネット広告の分析が盛んに行われている反面、オフライン広告の効果測定はブラックボックス化しており、正確に分析するための手法が確立されているとは言い難い。

そのような状況を踏まえ、業務提携を通じてサイカ社とインテージ社は、互いの強みを生かし、『複雑な広告効果測定分析を簡単に利用できるソリューション』を提供することで合意したのだ。これにより企業が多くの資金的リソースを投じているオフライン広告の投資対効果を向上させることが可能となるとしている。また、膨大な分析工数を担うマーケッターの業務負担を減らし働き方改革を目指していきたいとの意思も明らかにしている。

両社の強みが融合する

両社の強みが融合する

また、サイカ社は次のようにも述べている。オフライン広告の効果測定において分析活用が進まない原因となっている各社の主な課題は「オフラインデータの収集が難しい」「リソース(人手)が足りない」「分析の手段・知見がない」などの要素にあるようだ。

サイカ社が提供する「XICA magellan(マゼラン)」は、インターネット広告だけでなく、テレビCM、雑誌などのいわゆる「オフライン広告」に至るまで、多種多様な広告の効果を統合的に分析するマーケティングツールとなっている。リリースから1年のうちに広告宣伝費ランキング上位企業が利用するなど着実に支持を集めている。

一方インテージ社は、マーケティングリサーチ国内トップクラスの実績を持ち、マーケティング領域の分析に対する深い知見とともに、オフライン領域のマーケティング支援データを豊富に保有している企業だ。

両者は、これらを組み合わせることによって、オフライン広告の効果測定において分析活用が進まない原因を解決し、企業のオフライン広告の効果測定、そして広告予算の最適化を支援していく計画だ。

これからの時代に求められるソリューション

オンライン、オフラインを問わず、ペイドメディアたる広告の果たす役割は依然として大きい。SNSやオウンドメディアなどのマーケティング手法が脚光を浴びる中で、一度に不特定多数の人々に訴求できるのはペイドメディアの強みだからだ。

一方で、広告の出稿には多額の費用がかかるのが常だ。オンライン広告では、ネット上で展開されるがゆえにCVやCVRの測定も比較的容易が、伝統的な広告市場であるオフラインでは、その効果測定は極めて難易度が高かった。オフラインとオンライン、双方に出向するのが当たり前となりつつある現在において、双方の広告効果を測定するのは、企業にとっても喫緊の課題であったとも言える。

その課題に正面から対応する今回のニュースは、両社が述べているように、新たな広告予算の最適化と各企業のビジネス加速化に対して大きく寄与していくことだろう。

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