LINEとの外部連携を実現するMessaging APIに新機能『LIFF』を追加。ユーザーの離脱防止にも期待

ECのミカタ編集部

LINE株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:出澤 剛)は、同社が運営するコミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」上において、「LINE ビジネスコネクト」などのAPI型のLINEアカウントでの活用が可能な、「Messaging API」の新機能「LINE Front-end Framework(LIFF)」を公開した。

LINEユーザーのアカウント情報を活用した機能の提供が可能に

Messaging APIとは、LINE株式会社が一般公開している、コミュニケーションアプリ「LINE」のアカウントを通じてユーザーとの双方向コミュニケーションを実現するAPI(Application Programming Interface)のことだ。Messaging APIを活用すると、ユーザーへのメッセージの配信だけでなく、ユーザーからの受信したメッセージなどに対して適切に対応したり、外部サービスと接続・連携したアカウントの作成・開発も可能だ。

Messaging APIの新機能として今回、LINE Front-end Framework(以下 LIFF)の実装が告知された。同機能は、LINEアプリのトークルーム内で動作するウェブアプリの実装を可能にするプラットフォームだ。LIFFに登録したウェブアプリをLINEのトークルーム内で起動すると、LINEのユーザーIDなどをLINEプラットフォームから取得でき、これらを利用することで、LINEユーザーのアカウント情報を活用した様々な機能の提供が可能となる。

なお、 LIFFの作成には、「LINE ビジネスコネクト」などのAPI型のLINEアカウントや「Messaging API」が有効になったLINE@のチャネルが必要だ(iOS/Android 共に v7.1.4 以上が対象)。

ユーザーの離脱防止やCVR向上にも期待

ユーザーの離脱防止やCVR向上にも期待

今回のLIFFアプリ実装により、「LINE ビジネスコネクト」などAPI型のLINEアカウントや「Messaging API」が有効になったLINE@を利用する企業や外部開発者は、LINEのトークルームとウェブページを行き来して行う操作を、シンプルかつ直感的な操作に置き換えることが可能になり、UXの大幅な改善が実現できる。

「LINEアプリを一度閉じる」「ウェブ遷移後にLINEログインを促す」などの面倒な手順を省き、LINEのトークルーム上にオーバーレイする形でインタラクティブなコンテンツを展開することや、ウェブ上からユーザーの代わりにトークルームにテキストや画像を送信することなどが可能になる。

例えば、これまでLINEのトークルーム上にリンクを送信し、自社のウェブページに遷移させるなどの手順を踏んでいた顧客情報の入力や商品の注文操作においても、LIFFを活用することでLINEアプリ内でシームレスに動作させることができる。これによって、UXを向上させるとともに、ユーザーの途中離脱などが防げる。

応用次第で無限の可能性

LINEでは、今後も外部企業・パートナーをはじめ、外部開発者との連携を強め、様々な取り組みを積極的に行って行く方針だ。

コミュニケーションプラットフォームとして日本国内のみならず、アジアを中心とした世界中のユーザーに受け入れられているLINE。ユーザー間で会話のできるトークルームは、LINEを象徴する存在であり、LINEを起動したユーザーが閲覧する度合いがとりわけ高いフィールドだ。

EC事業を考える上でも、各方面からLIFFを活用したアプリやサービスが提供されることにより、ユーザーの途中離脱を抑止し、ユーザーに響く訴求が可能となるだろう。まさに今回の新機能の追加は、応用次第で無限の可能性を秘めているとも言える。

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