クラウドファンディングとは? ネットショップ運営者が抑えておきたい必要最低限の基礎知識

吉見 紳太朗

近年、利用者が増加しているクラウドファンディング。ネットショップを運営している方でも、聞いたことがあるのではないでしょうか。クラウドファンディングとは何か、ネットショップが活用するメリットには何があるのかをお伝えします。

クラウドファンディング(CrowdFunding)とは、Crowd=「群衆」、Funding=「資金調達」を掛け合わせた造語です。ある特定のプロジェクトに対して、広く不特定多数の方から資金を集める仕組みを指します。

クラウドファンディングの実施方法

クラウドファンディングは、プロジェクトを立ち上げる人とプロジェクトを支援する人がいて初めて成り立ちます。それでは具体的にはどのような流れで進めていくのか、それぞれの立場で流れをみてみます。

◆立ち上げ側
①掲載するクラウドファンディングサイトを検討
②次にプロジェクトページの作成
③プロジェクトページの公開&資金調達を開始します。

設定した公開期間までに、目標の資金が集まれば"成功"、集まらなければ"失敗"になります。

◆支援者側
①クラウドファンディングサイトで、興味のあるプロジェクトを探します。
②気になったプロジェクトの内容や、リターンなどを確認し支援します。
③支援額が目標金額に達しプロジェクトが成功した後は、プロジェクトの進捗状況を確認します。
⑤その後、支援をしたお礼が届くまでプロジェクトの進捗を確認します。

支援者へのお礼の方法は?

クラウドファンディングを実施する場合、支援者に対してお返し(リターン)をする必要があります。方法はいくつかありますが、ネットショップでは「寄付型」「購入型」の2つを覚えていれば先ずは問題ないです。

寄付型
寄付型はその名の通り、出資者にとって寄付をすることをいう。そのため、出資者へのリターンは基本的に必要ありません。

購入型
購入額クラウドファンディングは、出資者に対して、物質をリターンする。プロジェクトによるが、プロジェクトの完成品や、関連商品、クリエイターであればサインやお礼の手紙などが、リターンとして提供されている。また、出資金額によってもリターンの中身が異なる場合が多いです。

主要クラウドファンディングサイト

日本では、現在までに多数のクラウドファンディングサービスが立ち上がっています。主なサービスを取り上げます。

CAMPFIRE
現在(2018/07/12 18時)までに、15,000件以上のプロジェクトが660,000人以上の人々から総額65億円を集めています。CAMPFIRE社が提供するクラウドファンディングサイトは、CAMPFIRE以外にも”社会にいいこと”に特化した「GoodMorning」、ファッションに特化した「CLOSS」地域に特化した「CAMPFIRE×LOCAL」など、多数のクラウドファンディングサービスを提供しています。

Readyfor
日本で最初のクラウドファンディングサービスを提供したのがReadyforです。2011年3月にサービス開始。2018年3月29日までに、7950件のプロジェクト支援をおこない、支援総額は56.2億円以上になっています。

Kibidango【きびだんご】
元楽天出身者が立ち上げたクラウドファンディング×ECのクラウドファンディングサービスKibidango。他のクラウドファンディングサービスとの違いとして、ECに特化している点があります。

その他、地域に特化したクラウドファンディングやサブカル・音楽・アートなどに特化したクラウドファンディングなど多種多様なサービスが立ち上がっています。

ECサイトがクラウドファンディングを活用するメリット

ネットショップがクラウドファンディングを活用するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか? 大まかに3つのポイントがります。

資金集め
大きなメリットとして、資金集めがあります。新しい商品を開発したい、新規サービスに取り組みたいなど、資金が重要な要素を握ります。クラウドファンディングを活用し、そのサービスや取り組みに共感を集めることで、出資者をつのり資金を集めることで、それまでは実施出来なかった規模の取り組みが可能になります。

テストマーケティング
クラウドファンディングは、プロジェクトに共感を集めるかが重要になります。そのため、新たに立ち上げるサービスが、市場に受け入れられるのか重要なテストの場として活用できます。例えば、新規製品開発のプロジェクトを立ち上げ、出資者が1,000人集まった場合、少なくともその商品に興味を持つ人が1,000人はいると言えるのではないでしょうか。

PR効果
クラウドファンディングではプロジェクトが成功すると、成功事例として各種媒体で掲載される可能性があります。また、プロジェクトを掲載している間にも、どのようなことをしているのかを多くの人に広めることが可能です。

まとめ

クラウドファンディングは、クリエイターやアーティストが活用するイメージがあるのかもしれませんが、ECにおいても活用の仕方次第で有効な手段になります。もちろん万能な方法ではないため、活用する際には、「何故クラウドファンディングを活用するのか」「支援者とどう繋がるのか」などを検討する必要があります。

クラウドファンディングサービスでは、プロジェクトの成功を手助けするスタッフがいます。クラウドファンディングを実施したけどどうしたらいいの? このプロジェクトで支援者は集まるのだろうか? などのお悩みのある方は、一度、各サービスのスタッフにご相談してみることをオススメします。


記者プロフィール

吉見 紳太朗

メディア編集部 マーケチーム
17卒 入社後3部署を経験して今の部署に。
サッカーとお酒があれば生きていけると自負してます。
ここ最近、関西出身なのに関西弁でてないと言われたことが悩み中...

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