Yper社と平安伸銅工業社が共同企画したオートロックマンション向けの置き配バッグ『OKIPPA』の利用試験をスタートさせる

ECのミカタ編集部

物流系ITベンチャーYper(イーパー)株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:内山 智晴)と突っ張り棒を主力とする家庭向け収納用品の老舗メーカーである平安伸銅工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役:竹内 香予子)は共同で企画した、オートロックマンション向けの簡易宅配ボックスシステムの試験利用を10月22日より都内のマンションにて開始した。

まだまだ高い再配達率

Yper社に寄れば、国交省が2018年6月に発表した都市部での再配達率は16.4%であり、都市部での再配達率は依然高い値になっている。一般的に、宅配物の配送員1人あたりの配送量は100~150個/日ほどであり、公表値16.4%で計算しても、毎日配送員あたり16~25個ほど再配達が発生していることになると指摘する。

その一つの要因が、宅配ボックスのないオートロックマンションの存在だ。オートロックマンションの場合、住人が不在の場合には、全て再配達となる。東京23区の場合は、オートロックあり・宅配ボックスなしの割合は約31%と比較的低いが、東京23区外では約58%、横浜市では約53%(※1)と約半数近くに及び、そうした宅配ボックスがないオートロックマンションへの荷物受取り環境の普及を目的としているそうだ。

※1:SUUMO掲載の賃貸マンション・アパートでのYper社調べ

荷物固有の配送伝票番号を判別対象とする

同社は、それとあわせて近年、家事代行サービスなど多種多様な出張サービスの需要増加もあり、オートロックマンションの解錠方法も種類が豊富になっている点にも厳重している。

実用化されている例としては、マンション管轄の配送会社配送員にカードキーを配布する方法や、生体認証を取り入れた装置の開発が行われているが、前者はキー紛失や複製のリスク等があり配布する範囲も限られる。後者は、設置費用が高く、宅配の場合には、配送員一人一人の個人情報をマンション管理会社へ登録する手間が必要となる。

今回、利用試験するOKIPPAオートロックシステムは、上記のように配送員を解錠判別の対象とするのではなく、荷物固有の配送伝票番号を判別対象とし、対象の荷物がその建物に配送されるものかどうかを自動識別して解錠する(※2)。この方法により、インターフォン映像だけでは判別できないような、配送員へのなりすまし等も防ぐことが可能になり、既存物件でもシステムの導入及び運用コストも大幅に下げることができる。

※2:Yper社にて特許申請中

空きスペースの大きさに対応して設置可能

システムのさらなる特徴は次のようなものだ。Yper社側で開発中の配送員向けオートロック解錠システム及び置き配バッグOKIPPAと、平安伸銅工業社(以下、のヒット商品である突っ張り棒に特殊な改修を施した簡易スタンドを組み合わせることにより、これまで宅配ボックスが設置不可だった場所へ、手軽に宅配ボックス機能をつけることを可能にしている。

※同試験はECサイト及び配送会社とは関係なく、Yper社がマンション管理者協力のもと独自に行なっている。

突っ張り棒は伸縮するため空きスペースの大きさに対応して設置が可能だ。横棒には、各世帯専用のOKIPPAバッグが吊り下げてあり、オートロックの内側であっても、支柱へ固定するリール式の専用ロックとバッグのファスナーを閉じる南京錠が付属しており、盗難防止機能も備わっている。OKIPPAバッグには取手が付属しており、帰宅時にそのままバッグごと部屋へ持っていくことができる。

製品化の準備を進める

Yper社によれば、利用試験は、2018年12月末までの約2ヶ月間を予定しており、その後、利用試験の結果を踏まえて製品化の準備を進める予定とのことだ。また、中大規模マンション向けに各種スマートロックとの連携も強化して、より対応可能な物件を増やしていく方針であるとしている。

同社が指摘するように、ECを物流の面から支えるラストワンマイルたる宅配の現場は、ひっ迫した状態が続いている。再配達率も高い状態が続いており、そうした課題に対応するための有効な方法として宅配ロッカーがある。

一方で宅配ロッカーは導入に一定の資金が必要であるほか、設置場所の確保にもハードルがあるのも事実だ。OKIPPAは、まさにこの課題に対応するものであり、今回の実証実験を通して、実際の利用に向けて基盤が整うことに、ぜひ期待したい。

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