高まる“贈り先ファースト”、国内ギフト市場に関する最新調査実施

ECのミカタ編集部

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内ギフト市場の調査を実施し、オケージョン別の動向、チャネル別の動向、アイテム別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

調査概要

1.調査期間: 2018年8月~9月
2.調査対象: ギフト卸・メーカー、小売(百貨店・量販店・専門店・通販)等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、郵送アンケート、文献調査併用

<ギフト市場とは>

今回の調査におけるギフト市場とは、個人、法人における贈り物や進物などを対象とし、中元・歳暮需要を含む。なお、2015年の調査時よりギフトの流通構造を見直し、小売と卸、あるいはメーカーの販売額が重複していたものを極力小売金額ベースに統一換算し、再算出を行なっている。そのため、かつての公表値とは乖離がある。

<市場に含まれる商品・サービス>

ギフトには、お祝いやお礼、感謝、挨拶、お詫び等の意味を込めて贈るものがすべて含まれる。ギフトを贈る主体は個人だけでなく法人も存在しており、企業がノベルティやキャンペーン等の景品として配る商品、周年記念や福利厚生、インセンティブとして従業員に贈る商品もギフトに含まれる。

カジュアルギフトが大きく拡大

2017年の国内ギフト市場規模は、小売金額ベースで前年比102.3%の10兆4,430億円だった。

矢野経済研究所によると、近年は母の日、父の日、敬老の日といった、自分より目上の人に贈るカジュアルギフトが大きく拡大している。高齢化社会の進展で贈られる対象人口が増加したこと、贈る側の年齢層も高まり購入単価の上昇がみられたことなどが大きな要因であるが、身近にいる大切な人に対するギフトが重要視され、日頃の感謝の気持ちを表す機会となっている。

また、緩やかな景気回復を背景に、法人ギフト需要が好調である。キャンペーンなどの販売促進(セールスプロモーション)需要、企業の周年記念品や従業員に対するインセンティブなどのギフト需要が増加しており、なかでも販売促進では、ソーシャルギフトという新たなギフトサービスの開発、浸透によって、ノベルティ需要を後押ししている。

高まる“贈り先ファースト”

同社はさらに次のように分析している。儀礼的な意味合いの強いフォーマルギフトにおいて、以前は贈るモノ(物品)よりも贈るコト(行為)自体が重要視され、洗剤やタオル、食用油などの常備品や日持ちの良いものなど、一般的で無難な商品を贈る傾向が強かった。

しかし昨今は、「相手の喜ぶようなモノ」を贈りたいという需要が増えており、いわゆる“贈り先ファースト”が商品選びのポイントとなっている。贈る側のこだわりだけでなく、贈られる側を意識したギフト選びの傾向が高まっている。

国内ギフト市場規模はさらに拡大か

次に同社は将来展望として、2018年の国内ギフト市場規模は小売金額ベースで、前年比101.1%の10兆5,610億円を見込み、2019年は前年比100.9%の10兆6,580億円を予測する。

儀礼的な要素の強いフォーマルギフトは時代の流れと共に縮小傾向にあるものの、「ギフト」を贈るというコミュニケーション手段は、親、子供、友人等といったよりパーソナルな、そしてより親密な間柄において重要度を増していることから、今後もカジュアルギフト需要を中心に市場は拡大基調にあるものとしている。

調査結果にあるとおり、「カジュアルギフト」や「贈り先ファースト」の浸透によって国内ギフト市場規模はさらに拡大が期待できる。日本では伝統的に、かしこまった贈答文化が根付いているが、ここへ来てその動向やマインドも変化してきているとも言えそうだ。

特に11月から年末年始にかけては世界的なショッピングイベントも目白押しとなっており、EC事業を考える上でも、こうした消費者のマインドの変化の機微をとらえることで、そのニーズに対応できるということにもなりそうだ。

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