AmazonがFBA料金を改定へ 手数料を増額する一方で在庫保管手数料は減額

ECのミカタ編集部

Amazonは、FBA(フルフィルメントby Amazon)の手数料を改定することを公表した。FBAは、利用者が商品をAmazonの倉庫に送り、 商品の「販売・保管・注文処理・出荷・配送・返品対応・カスタマー対応」といった一連の業務をAmazonが代行するサービスとなっている。

商品出品の幅に広がりも

今回の手数料改定では、人件費と輸送費の変動に伴い、FBA手数料を増額する一方、在庫保管手数料を減額するとのことだ。これにより、出品者には新たに幅広い商品の出品についても選択の余地が広がることにもなる。また、保管期間が365日以内の在庫については長期在庫保管手数料が廃止される。

FBA料金改訂概要

FBA料金改訂概要

2019年の手数料改定には次の内容が含まれる。

◆【FBA配送代行手数料 – 2019年2月21日出荷分から適用】

FBAのサイズ区分を業界標準に沿って変更される。サイズ区分は、梱包を含む商品の長さ、幅、高さの合計値およびサイズ帯ごとに規定された重量しきい値によって、小型、標準、大型サイズのいずれかのサイズ帯に区分される。さらに、サイズ区分ごとに規定された寸法しきい値により、異なるFBA配送代行手数料が適用される。

また価格が45,000円以上の商品に対するFBA手数料の免除が廃止される。

◆【在庫保管手数料 – 2019年2月1日在庫分から適用】

小型/標準サイズ商品と大型商品に異なる在庫保管手数料が適用される。1月~9月の小型/標準サイズ商品の在庫保管手数料を35%、大型商品の在庫保管手数料を45%引き下げる。また、10月~12月における大型商品の在庫保管手数料を15%引き下げる。

◆【長期在庫保管手数料 – 2019年2月15日出荷分から適用】

保管期間が365日以内の在庫について、長期在庫保管手数料が廃止される。2019年2月15日においても手数料は発生しない。保管期間が365日を超える在庫については、従来通り2月15日に長期在庫保管手数料が請求される。

2019年8月15日以降、保管期間が365日を超える在庫について、長期在庫保管手数料の請求頻度を年2回から毎月に変更される。1回の請求額は従来の10分の1程度となる。また、商品1点あたり月額10円の「最低長期在庫保管手数料」を導入し、長期在庫保管手数料または最低長期在庫保管手数料のうち、どちらか高いほうが適用される。

FBA小型軽量商品プログラムおよびFBAマルチチャネルサービス手数料の更新およびその適用日については、2019年前半に告知される。FBA手数料はすべて消費税を含む。 2019年に消費税率が変更された場合、FBAの手数料も消費税の変更にあわせて改定される。

「サービス品質を今後も高く維持するため」

Amazonでは、今回の料金改定の理由について次のように述べている。

「FBAでは、お客様の期待に沿えるように、質の高いサービスと、迅速かつ配送料無料のサービスを提供しております。このサービス品質を今後も高く維持するために、定期的に、保管、フルフィルメント、輸送、カスタマーサービスのコストなど様々な要素を考慮し、手数料の改定を行っております」

FBAサービスによって多くのEC事業者のビジネスを加速させてきたAmazon。そのFBAサービスを利用する事業者にとっても、今回の料金改定とその影響について勘案の上、準備することが求められそうだ。


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