【日本郵便決算】ゆうパック取扱数が累計10.8%増

ECのミカタ編集部

日本郵政は、2019年2月14日、2019年3月期第3四半期(2018年4月1日~2018年12月31日)の連結決算について取りまとめ、その内容を公表した。以下、その内容についてポイントを絞って見ていく。

四半期純利益は3921億円(前年同期比169億円増)

四半期純利益は3921億円(前年同期比169億円増)同社資料より(以下、同様)。

日本郵便によれば、今回の第3四半期連結累計期間の連結経常収益は9,582,902百万円(前年同期比153,114百万円減)となった。連結経常利益は638,839百万円(前年同期比98,847百万円減)となった。

その結果、連結経常利益に特別損益や契約者配当準備金繰入額等を加減した親会社株主に帰属する四半期純利益は、392,190百万円(前年同期比16,964百万円増)となった。

郵便・物流事業 決算の概要

郵便・物流事業 決算の概要

郵便・物流事業については次の通りだ。取扱数は、ゆうパックが累計10.8%増、第3四半期は微減。郵便物は逓減傾向が続くとしている。営業収益は、荷物分野の拡大基調が続いていることを主因として、前年同期比786億円(5.2%)の増収。営業費用は人件費・経費ともに増加したものの、それを上回る増収により、営業利益は前年同期比580億円(200.7%)の増益となった。

国際物流事業 決算の概要

国際物流事業 決算の概要

国際物流事業については次の通りだ。営業収益は、新規取引の増加などによりロジスティクス事業を中心に拡大基調が続き、前年同期比338百万豪ドル(5.4%)の増収となった。営業費用が一時的要因を含めて増加したことにより、営業損益(EBIT)は20百万豪ドル(20.1%)の減益。中国経済の減速など外部環境が厳しい中、第4四半期は全般的なコスト削減に取り組むとしている。

高まる国内物流への比重

高まる国内物流への比重

また日本郵便としての営業収益は、郵便・物流事業の好調が続き、前年同期比719億円(2.5%)増の2兆9,986億円を計上。営業利益は前年同期比624億円(83.1%)増の1,376億円、経常利益は624億円(84.5%)増の1,364億円、四半期純利益は573億円(86.3%)増の1,238億円を計上している。

同社が公表した資料にあるように、郵便物の取り扱い総量は減衰傾向が続く一方、「ゆうパック」の取り扱い数が累計で10.8%増となるなどECを支える物流のラストワンマイルたる宅配・小包の取扱量が急増傾向となっている。

国際物流は、中国経済の目に見える減速などがあり、次期以降について先行きに不透明感がある中、日本郵便の郵便・物流部門としては国内での「ゆうパック」など宅配を中心とした荷物運送への比重が高まる傾向にあるとも言えそうだ。なお全体(連結)としては、4~12月期として過去最高益だった。

 


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事