「洋服・靴・鞄」はオムニチャネル向き?「生鮮食品・医薬品・日用品」に伸びしろか?『消費者のデジタルシフト調査レポート2019』が公表される

ECのミカタ編集部

株式会社オプト(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:金澤 大輔、以下オプト)と株式会社コネクトム(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:久米田 晶亮、以下コネクトム)が設置する有店舗事業者のデジタルシフトを支援する組織「オムニチャネルイノベーションセンター」は、新規事業創出、企業のイノベーションを支援するイグニション・ポイント株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:青柳 和洋、以下イグニション・ポイント)と、共同で『消費者のデジタルシフト調査レポート 2019』を創刊したことを公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

デジタル時代に消費者はどう買い物をしているのか?

『消費者のデジタルシフト調査レポート 2019』は消費者のデジタルシフトのリアルを明らかにすることを目的とし、約1000名に対するアンケート及びグループインタビューを実施した結果をデジタルコンシューマー総研がまとめたものだ。

消費者がどこまでデジタルシフトしており、実際にどういった買い物体験を行っているのか、またその動機を明らかにする内容となっている。

消費者が「ネットで買う物・買わない物」

消費者が「ネットで買う物・買わない物」

ネットでの購入経験比率が最も高い品目は「本」で、63%の人がネットでの購入経験があると回答。次いで「旅行(60%)」「玩具(59%)」「洋服・靴・鞄(53%)」「家電(47%)」の順で、ネットで購入している消費者の比率が高い。

一方で「生鮮食品(12%)」「医薬品(15%)」「日用品(16%)」の等の品目は、ネットでの購入経験がない人が多く、ネットでの購入意思が低いことが読み取れる。

「洋服・靴・鞄」はネットとリアル両方で買う

「洋服・靴・鞄」はネットとリアル両方で買う

ネットとリアル店舗での購入実態として2つの傾向が読み取れる。

[傾向1]
ネットとリアル店舗どちらか一方のチャネルを使う傾向が高い「本」「旅行」。

[傾向2]
ネットとリアル店舗の両方を使う傾向が高い「洋服・靴・鞄」。

年代別によってもECで買う物に差

年代別によってもECで買う物に差

品目ごとのネットでの購入経験を年代別に調査。「本」「旅行」などの品目においては、年代による傾向がみられない。一方で「洋服・靴・鞄」「家具」といったカテゴリーでは若年層のほうがネットでの購入意向が強い。

EC市場において「生鮮食品・医薬品・日用品」に伸びしろか

調査結果にあるように、ネットでの購入経験比率が最も高い品目は「本」で、次いで「旅行」「玩具」「洋服・靴・鞄」「家電」の順でネットで購入している消費者の比率が高いことがわかった。一方で「生鮮食品」「医薬品」「日用品」の等の品目は、ネットでの購入経験がない人が多く、ネットでの購入意思が低いことが読み取れる結果となった。

またネットとリアル店舗での購入実態として2つの傾向が読み取れ、ネットとリアル店舗どちらか一方のチャネルを使う傾向が高い「本」、「旅行」となり、
ネットとリアル店舗の両方を使う傾向が高いのは「洋服・靴・鞄」だった。

さらに「本」「旅行」などの品目においては、年代による傾向がみられなかったが、「洋服・靴・鞄」、「家具」といったカテゴリーでは若年層のほうがネットでの購入意向が強いことが分かった。

このように年代別のECでの消費動向も明らかとなっており、特にネットとリアル双方で買い物については、オムニチャネル施策にも応用できることにもなるだろう。

日本でも着実にEC化が進みつつかるが、まだまだECが必ずしも得意とはしてない物品も多くあり、今後いかにそうした物品のニーズを取り込んでいくかがポイントともなりそうだ。


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