LINE上でのチャットコマースを手軽に導入できる『BeSHOP』がリリース 販売から決済までをLINEチャットのみで完結

ECのミカタ編集部

ITサービスの企画・開発を手掛けるByteRoad株式会社は手軽にLINEトーク上にチャットコマースを導入できるクラウドサービス「BeSHOP(ビショップ)」をリリースした。

販売から決済までをLINEチャットのみで完結

同サービスは利用中のLINE公式アカウントにネットショップ機能を導入でき、販売から決済までLINEチャットのみで完結できるサービスだ。導入側にとってはLINE公式アカウントへそのまま連携できるため、既に登録済の「お友達」へ即、販売対象者としてアプローチでき、新規アカウントの作成やゼロからのお友達集めも不要とのことだ。

また「お友達(購入者)」側にとっても、新規で会員登録等をする必要も無く、直接LINEのチャットで商品購入から支払いまで完了できるため、従来のウェブサイト型Eコマースではできないストレスフリーで最短・最速の購買体験が可能となるとしている。

既存顧客への販促に強み

既存顧客への販促に強み

このように「BeSHOP(ビショップ)」は、LINEのみでECをスタートできる「チャットコーマスシステム」だ。会話を自動的に行うチャットボットを活用。ユーザーはお友達と会話する感覚で商品選択や購入ができる。

運営側も商品や販売の管理などをシンプルな管理画面で一元管理でき、専門知識不要で簡単かつ短期間で導入できるだけでなく、既にお友達登録している人に対して直接かつ視覚的に情報を届けるといった新たな販売チャネルの構築が可能となる。

そのことで今までメッセージ配信するだけの“お知らせツール”だった公式アカウントを、トーク内で商品購入や決済まで完結できる“販売ツール“へと変化させることができるのだ。類似系サービスが主に新規顧客獲得を狙いとしている中、BeSHOPは既存顧客(ファン化している顧客)に対する興味喚起や目的買い、リピート購入等の即効的な販売促進に強み持たせたサービスとも言える。

機能面においても、普段使いなれたLINEのトーク画面に構築されたシンプルなECながら、検索機能、住所登録、カート機能、購入履歴の閲覧など、コマースサイトに欠かせない機能も完備されている。ユーザーは専用アプリのダウンロードや会員登録などの煩わしい労力や無駄な時間も一切不要で、すぐ商品購入ができる。

またクラウド(SaaS)型サービスのため、導入側はサーバー環境の準備や専門的なプログラミング知識も不要で、弊社のBeSHOPシステムにログインするだけで商品登録や販売管理を備えたシステムを利用可能だ。特に売りたい商品を定期的に登録しておくだけで後はBOTが対応。購入完了までお友達とのやりとりも不要だ。決済はLINE Pay及びPayPalをサポートし、登録IDなど管理画面内に情報を入力するだけで簡単に連携できる。

現在はさらに、LINE Payクーポンとの連動や、動画による商品紹介、サブスクリプションへの対応、また、BOTによる自動応対ではなく運営側とお友達側が直接1対1で対話を行いながら、決済付きの商品紹介カードを送れる機能等、競合系サービスにはない独自機能も鋭意開発中とのことだ。

注目されるチャットコマースをLINE上で実現

注目されるチャットコマースをLINE上で実現

同社はリリースの背景について次のように述べている。

「スマホが普及し、LINEやFacebook Messengerなどのチャットサービスは今や生活のインフラとなり、圧倒的なアクティブユーザーを誇るプラットフォームとなっています。マーケット規模が拡大し続けているEC業界においても、マーケティングキーワードの一つとして『チャットコマース』が大きく注目されており、中国をはじめ台湾やタイなど東南アジア諸国では、既にチャットシステムを使ったEコマースが一般化しています。

日本国内でもチャットボットを活用したカスタマーサポートなど各種サービスが続々誕生してきており、今後日本でもチャットベースのサービスは更に成長していくことが予測されています。またPCサイトに代表される情報過多の総合的なコマースサイト内でのCVR率は低下傾向にある中で、SNS内で顧客との関係やコミュニケーションを深めながら販売行うようなソーシャルコマースでのCVR率は増加傾向にあります。

現状、国内をみても日本最大級のコミュニケーションプラットフォームのLINEに多くの企業が公式アカウントを開設し、販促活動に広く活用されているものの、メッセージやクーポン配信による自社ECサイトへの誘導どまりになってしまい、遷移段階でのユーザーの離脱や最終的な購入まで至らないといった課題もありました。そのような課題を解決させるため、LINEをはじめチャットツールにもEC機能が簡単に構築できるような仕組みやサービスが求められており『BeSHOP』をリリース致しました」

政府の後押しもあり、本格的なキャッレス時代に突入しようとしている中、各種QRコード決済サービスも続々登場している。その反面、誰しも日常的にLINE Payはじめデジタルキャッシュによる支払いを行っている環境には未だ至っていない現状でもある。しかし、今後は加速度的にキャッスレス決済の環境も機会も劇的に増えていくことに想像に難くない。

「浸透してから施策を打つ」ではなく今だからこそ、今後の成長機会を見据えて先行的かつ先端的な販売手法として有力ともいえるだろう。同社ではそのような情勢を踏まえて、現在、本システムの導入にあたっては、初期導入費無料、またβ版としてリリース直後につき利用料、手数料による課金も無しで、基本完全無料、ランニングコストを気にすることなく、ノーリスクで導入できるようにしているそうだ。

既に数社、試験導入も完了しており、引く続き試験導入企業を増やしていく中、まずはマネタイズよりも利用ユーザー数を重視し、その後、有償提供に向けた企業の獲得と拡大、そして新規機能追加によるプロダクト強化を行っていくとしている。

また同社は導入企業にとって、より最適化したカスタマイズ仕様や専用システムとしてOE開発等も検討しており、さらには国内展開のみでなく、LINEの普及率、利用率が高い台湾やタイでのサービス展開等も視野に入れてサービスをスケールさせていく予定だとしている。そのための事業基盤を固め、および人材獲得や事業アライアンス、資金調達等も積極的に行っていく方針とのことだ。

視線を集めるLINE上でのチャットコマースをより手軽に導入できる同サービス。今後の展開にも注目だ。


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