60%がフリマで新品購入金額がアップしたと体感あり。「フリマアプリ利⽤による新品商品への消費喚起効果」

ECのミカタ編集部

株式会社メルカリ(本社:東京都港区/代表:⼭⽥進太郎)の運営するメルカリ総合研究所は、国際⼤学グローバル・コミュニケーション・センター講師の⼭⼝真⼀⽒と、全国の15〜69歳を対象に「フリマアプリ利⽤による新品商品への消費喚起効果」の実態に関する共同調査を実施した。

20,000人に聞いた!フリマアプリの利用で新品商品の購買にどんな影響があるか?

メルカリ総合研究所は、フリマアプリ利⽤が新品商品の消費を喚起しうる実態を明らかにすべく、フリマアプリでの取引件数が多い「ファッション」「スポーツ・レジャー」「理髪料・コスメ」「家電・スマホ」「エンタメグッズ」「おもちゃ・ホビー」の6カテゴリーを対象に、15歳〜69歳の男⼥20,000⼈を対象に調査を実施した。

60%以上が「新品購入金額が増えた」

60%以上が「新品購入金額が増えた」

フリマアプリの利用によって新品商品の購入金額があがったと感じた人は、全体の約60%。
「購入」に限らず、「検索」「試用」したことでも新品商品を購入する意欲が高まることがわかった。

特にフリマアプリでの「出品」経験者はすべてのカテゴリーにおいて新品商品の購入金額が増えたと回答しており、全体で見ると新品商品の消費喚起効果は年間約484億円と推計される。

一方でフリマアプリの「購入」経験者は「理髪料・コスメなど」「家電・
スマホなど」「おもちゃ・ホビーなど」の3カテゴリーで新品商品の購入金額が減少しているという違いも出た。

出品経験者と購入経験者で異なる、新品購入率アップの理由

出品経験者と購入経験者で異なる、新品購入率アップの理由

フリマアプリで出品経験があり、新品購⼊⾦額が増加したと回答した人の中で、最も多い回答が「売ってお⾦を得られるので、購⼊頻度が増えたから」で44%となったが、中には「売却できるから新品購⼊ハードルが下がる」という意⾒があることもわかった。

一方、フリマアプリで「購⼊」経験があり、新品購⼊⾦額が増加したと回答した⼈の中で最も多い回答は「フリマアプリで節約することにより、新品購⼊頻度がむしろ増えたから」で44.5%となった。
「フリマアプリで試すことにより、新品購⼊ハードルが下がる」という意⾒もある。

フリマアプリは一次流通市場を復活させるか

2019年5⽉に経済産業省がまとめた調査によると、2018年のフリマアプリ推定市場規模は前年⽐32.2%増の6,392億円と、調査開始以来3年連続で成⻑している。

⼆次流通市場の拡⼤は⼀次流通市場の消費を減少させているという可能性が指摘されており、国内アパレルの総⼩売市場規模が微増であるものの年々減少傾向にあることから、フリマアプリ市場の勃興を起点とした⼆次流通の拡⼤によって、新品の購⼊を代替しているという声もあがっている。

⼀⽅で、売却を前提とした購⼊⾏動をしているフリマアプリ利⽤者が存在し、⼀次流通市場での購⼊意欲を刺激している可能性もあるため、その新たな消費⾏動に注⽬する企業も出てきている。

今回の調査は、そうした市場の動きを裏付けるものとなったのではないだろうか。


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