コロナ禍でも高い「オシャレ女子」の買い物モチベーション 双葉通信社が、Z世代・ミレニアルズ女子を対象にした調査結果を公表

ECのミカタ編集部

株式会社双葉通信社は、独自のネットワークで集めたZ世代・ミレニアルズの「ものすごくおしゃれな女子=MOJ(以下MOJ)」に対し、コロナ禍におけるファッション・美容の消費動向を探る「MOJ WITHコロナの暮らしに関するアンケート」を実施し、その内容を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査手法]
「MOJインタビュー」参加者107名に対する追跡WEBアンケート

[回答者数]
Z世代・ミレニアルズの女子(18歳~35歳)67名(回収率63%)

[調査期間]
2020年7月13日~7月19日

66%が緊急事態宣言後に洋服を購入

66%が緊急事態宣言後に洋服を購入

MOJが緊急事態宣言中から7月中旬までに購入した商品のトップは「洋服」(66%)。巣ごもり生活に必要な「スキンケア化粧品」(58%)や「本・雑誌」(54%)よりも購入率で上回った。

理由として、自粛生活の反動や、例年より早く始まったオンラインセール、店舗休業で春夏物を購入できなかったことが考えられると分析している。一方で、緊急事態宣言の解除後「ファッションへのモチベーションが上がっている」と答えたMOJは16%にとどまった。

「お洒落して出かけたいけれどコロナ感染拡大も心配」「外出が減り、イベントもなく、はりきってお洒落する場がないこと」が要因となっているようだ。

ライブ配信・ライプコマースに高いニーズ

ライブ配信・ライプコマースに高いニーズ

緊急事態宣言中から7月中旬にかけて、MOJの45%が「ショップスタッフの投稿するレビュー」を利用。ファッション商品の購入を考える際、スタッフの着用画像やコメントを参考にしている。

また「ブランドやショップのインスタライブ・V LIVE・ライブショッピング」は39%が利用。今後の利用・閲覧意向は36%で、高いニーズがあることがうかがえる。オンラインのライブでは双方向のやりとりができ、参加感も味わえるため、リアルイベントを一定程度、代替しているようだ。

コロナ禍で注目された「ショップスタッフとのチャット、ZOOM試着・問い合わせ」の利用経験はまだ1%だが、今後の利用・閲覧意向は19%となった。

ファッションアイテムの購入はオンラインへシフト

ファッションアイテムの購入はオンラインへシフト

今後のファッション商品の購入経路について聞いたところ、「インターネットでの購入機会」が「増える+やや増える」計83%に達した。コロナの感染拡大状況により変動の余地はあるものの、実店舗でショッピングが憚られる中で、オンライン購入へのシフトが進んでいることがうかがえる。

まとめ

調査結果にあるように、ファッションへのモチベーションは低下しても、66%が緊急事態宣言以後に洋服を購入していた。また、「ブランドやショップのインスタライブ・Vライブ・ライブショッピング」に高いニーズがあることがわかった。さらに、ファッションアイテムの購入はオンラインにシフトしており、「試せないことの不安・不満」を解消したいといった課題も浮き彫りとなった。

同社は、調査を受けて、次のように述べている。

「ECの改善
ファッション商品のオンライン購入が増え、実物を試せないことへの不安・不満から、ブランドのECの改善が望まれています。費用面では『送料無料』『返品無料』、購入の失敗を避けたいため『写真を盛らないで』『画像を複数カット掲載してほしい』『着用モデルのサイズ明記』が挙がりました。

コスメのトライアル機会の創出
コスメは感染拡大防止策でテスターが自由に使えず、『買いたいのに試せない』『デパコスは高いのに試せない』と不満が大きくなっています。使い切りのサンプルやバーチャルメイク体験など、トライアルを増やす施策が望まれています。

マスクのある日常をもっと楽しく
どうせマスクをしなければならないなら、より快適に、楽しく過ごしたいのがMOJ。『マスクをしても崩れないベースメイク』『マスクも含めたトータルコーディネート』の要望が出ています。

今だからこそ『非日常』と『夢』が欲しい
ファッションへのモチベーションが上がらないからこそ、『リアリティ一辺倒ではなく、もっとクリエイティブな服やデザインが見たい』『楽しい服を見たい』との声が挙がりました。コロナ禍でもポジティブでいたい気持ちが窺えます」

新型コロナウイルスによる感染拡大の影響によって、外出が制約される中においても、「オシャレ女子」やファッショニスタのファッションに対するモチベーションは高いようだ。またコロナ禍によって、これまではサイズ合わせの点などから、リアル店舗での購入に一定のアドバンテージがあったが、その状況も大きく変化し、ファッションアイテムの購入についてもデジタルシフトが進んでいることもうかがえる内容となった。マスク着用が求められるなど生活様式が激変する中においても、その新しい環境に適応する、たくましい彼女たちの姿が垣間見える調査結果とも言えるだろう。

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