Shopify連携でLINE上でのロイヤリティ醸成ができる『DMMチャットブースト』の提供開始

株式会社ハッシャダイは、 Shopifyを活用している全てのECブランドが活用できるLINE公式連携サービス「DMMチャットブースト」の提供を開始した。

「DMMチャットブースト」は、Shopifyに蓄積された顧客データを活用し、ECブランドに必要な1対1の顧客対応からLINE上でのマーケティングまで行うことが可能だという。

DMMチャットブーストの特徴

◆すべてのShopify利用企業が導入可能

これまで、ShopifyとLINEを連携したサービスはプレミアムプラン「Shopify Plus」の加入ブランドのみが対象だった。「DMMチャットブースト」は、Shopifyを利用している全てのECブランドが導入可能だ。

◆顧客対応の自動化・効率化でコストの削減

Shopify情報の連携・自動化により、ユーザーは知りたい情報にすぐにアクセスすることが可能だ。企業は、CS対応業務を大幅に削減することができる。

◆顧客との本質的な関係性の構築に有効

顧客との心理的距離を縮めることは、ロイヤルカスタマーの育成に有効だ。すぐに欲しい情報は簡潔に自動回答し、必要な情報はLINEのUIで友人と連絡を取るように気軽な双方向のコミュニケーションを実現し、顧客のロイヤリティ向上につなげる。

主な機能

◆Shopifyバッジ機能で顧客情報に即時アクセス可能

サービス管理画面上の顧客のLINEアイコンに「Shopify連携バッジ」がつき、 バッジから Shopifyの顧客情報画面に直接アクセスできる。この機能の活用で顧客の状況を理解した上で対応ができるようになり、質問に対応するだけの単調なやりとりでなく、より顧客に寄り 添ったコミュニケーションが取れるようになる。

◆ユーザーの行動がすべてLINE上で完結

購入行動だけでなく、過去の注文履歴・配送状況・注文キャンセルなど、 Shopifyページまたはメール問い合わせでしか解決できなかった行動がLINEのみで完結できるように。これにより、顧客のストレスも顧客対応コストも削減でき、売上につなげることができる。

◆配送状況に合わせたコミュニケーション

発送日や到着予定日に合わせて商品ごとのメッセージが送れるようになる。これにより、到着日の通知と一緒に商品の使い方や楽しみ方の提案ができるようになる（例：食材→レシピの提案、化粧品→メイク動画の送付、アパレル→コーディネート提案など）。

◆Shopifyの商品情報が自動でLINE公式に反映

ShopifyとLINE公式を活用している企業は、Shopify上で新商品発売や商品情報変更の度にLINE公式の情報も変更する必要があり、二度手間になってしまうのが現状だ。しかしDMMチャットブーストでは、Shopify上の情報を変更すると 自動でLINE公式の情報にも変更が反映され、大幅なコスト削減につながる。

今後の実装予定機能

さらに今後は、以下の機能を実装予定とのことだ。顧客対応起点で連携が促進され、蓄積されたデータとの連携を通して、売上の最大化に貢献できるような機能を開発していくとしている。

◇リピーターへのマーケティング(一部機能は既に実装済み)

Shopify情報を使ったリピーターへのマーケティングにも活用することができるようになる。年齢別・地域別などの登録情報から、「最近購入していない人」 などユーザーの行動履歴からのセグメントも可能だ。

◇会員マイランク機能

Shopifyのデータを利用して、顧客ごとの購入金額や購入回数などに応じた会員ランク機能を付与することができるようになる。顧客ロイヤリティを上げ、リピート利用や顧客の固定化につなげていくことができる。

◇新規顧客獲得強化機能

顧客に対してオリジナルクーポンを配布する際に、クーポンごとの使用上限の設定が今後可能になり、これによりキャンペーン等の実施で顧客に友達紹介を促すことができるようになる。これまで企業からの誘導でしか難しかったLINE公式アカウントへの誘引だが、顧客を入り口に新規顧客のエントリーを創出することが可能となる。

問合せ可能件数が1ヶ月あたり1000件から5000件に

導入しているC社では、ユーザーからの質問内容のうち7割以上が配送（配送状況の確認、住所の変更など）に関するものだったそうだ。CS担当者はメール・電話で対応していたが、サービスの導入後、窓口への問い合わせは激減。CS担当者一人あたりの問い合わせ可能件数が一ヶ月あたり1000件から5000件になり、ユーザー数が伸びてもCS人員を増やさずに満足度の高い対応を実現できているとしている。また、導入から2ヶ月ほどでLINE流入からの売上が全体の10%以上を占める結果になり、Shopify連携率も40％と、大幅に伸張したとしている。

LINEを通してロイヤリティをたかめる

公表に際して同社では次のように述べている。

「先日、GoogleからサードパーティーCookieの廃止が発表されました。今後リターゲティング広告やCV計測などができなくなりWebマーケティングはさらに難しくなっていくと予想されます。そのため、新規顧客獲得と並行して、企業はリピーターに向けたマーケティングにより力を入れることが得策であると言えます。そんな中、もっとも顧客と近い距離でコミュニケーションを行う顧客対応はリピーターに向けたマーケティングに最適であると私たちは考えています。

特にEC事業においての顧客対応は単純なコストセンターではなく、顧客満足度に直結し利益を最大化させる要因になり、新商品開発の起点にすらなり得ます。顧客との接点としてLINEを活用することは、必要に応じて活用するメルマガ配信や問い合わせのメール・電話対応とは異なり、双方向のコミュニケーションが可能です。クッキー規制への対策にもなり、定期購入商材ではない商品の顧客囲い込み施策としても効果を発揮します。双方向のコミュニケーションに加えてLINE上で購入から問い合わせまで完結する仕組みを持っておくことで、ユーザーにとっても登録しておくメリットを生みます。顧客対応とマーケティングを一つのチャネルで行うことによりブロック率を下げ、効果最大化に繋げます」

同社も述べているようにGoogleによるcookie規制によってWebマーケティングに制約が出て来ると予測される中、LINEを活用した施策は相対的に重要性を増すことになるだろう。その流れの中で、今回、提供が開始されたDMMチャットブーストは、まさにLINE上でのユーザーとのコミュニケーションとロイヤリティ醸成をサポートするものとなっており、その機能の幅広さも特長となっている。今後も新たな機能の追加がなされることが示されており、これからの進化にも注目と言えそうだ。