会員管理システムを使って会員制サービスを始めよう!メリット・デメリットと作り方を解説

ECのミカタ編集部

会員制ビジネスとは

会員制ビジネスとは、個人情報を登録した顧客に会員制サービスを提供し、収益を生み出すビジネスです。会員制ビジネスで大切なことは顧客数です。有料の会員制ビジネスであれば、顧客数が収益に直結します。

会員制サービスの例として、スポーツジムやファンクラブ、レンタルショップなどがあります。FacebookやYoutubeのようなSNSは基本的に無料で登録や利用が可能です。仕組みを構築すれば月額課金をしたり、広告収入を得たりできるため、同様に会員制ビジネスといえるでしょう。

会員制ビジネスには5つのモデルがある

会員制ビジネスには5つのモデルがあり、ビジネスモデルによって集客方法や市場調査の方法が異なります。

施設型



スポーツジムやレンタルショップなど、施設の場所に紐付けしたビジネスモデルです。会員費用で収益を得られます。

また、顧客数や利用頻度を調査することで、さらに収益が期待できます。よくある例として、限定会員、利用し放題などの戦略があります。顧客の動向を調査し、戦略を立てましょう。

コミュニティ型



ファンクラブやクラウドファウンディングなど、主催者と顧客が共通のつながりをもつビジネスモデルです。顧客の会員費用で収益を得られます。
比較的、顧客の入れ替わりが激しいビジネスモデルといえます。大規模の人数で構築するには、集客はもちろん、退会の防止をし長期的にコミュニティに所属してもらえる工夫が必要です。同じコミュニティ内の顧客に常にメリットを感じてもらえるように、定期的にコンテンツを発信したり、アンケートを実施したり、悩みや意見に耳を傾けるなどを意識した運営をしましょう。

人的サービス型



コンサルティングやカウンセラーなど、顧客に人的サービスを提供するビジネスモデルです。提供するサービスの専門性が高く、他のビジネスモデルと比べ高額な収益を得られます。専門性が求められるため、資格や実績が必要です。長期的な収益化を戦略しましょう。

情報提供型



メルマガや動画配信サービスなど、顧客の目的に合わせた情報を提供するビジネスモデルです。顧客の会員費用で収益を得られます。
同じ情報をすべての会員に一斉配信できます。仕事量が変化しない特徴をもちますが、収益は他のビジネスモデルと比べ少額です。

商品提供型



化粧品やサプリメントなど、顧客の求める商品を提供するビジネスモデルです。顧客が購入する商品の売上で収益を得られます。
そのため、会員登録そのものは無料が多い傾向です。会員登録することで、会員限定の特典や通知を配信します。顧客を継続購入やまとめ買いに誘導する工夫が求められます。



会員制ビジネス・会員制サービスのメリット5つ

1.安定的な収入の確保が可能



有料の会員制サービスでは、収益の見通しが立てられます。定額であれば、長期の安定的な収入が確保できるでしょう。毎月の売上目標に追われるプレッシャーから逃げられるため、精神的にも余裕が生まれます。

2.顧客データの獲得ができるためマーケティングしやすい



会員制サービスに登録するために、顧客は個人情報の登録が前提です。顧客情報を分析し、傾向やニーズを知りましょう。求められるサービス、商品を提供し、さらに収益を得られます。

3.良質な顧客が集まる・顧客を選べる



飲食店やホテルなどの施設型を例にすると、予約のキャンセルや理不尽なクレームがなくなります。顧客は会員制サービスに登録する際に提供した個人情報が抑止力となるでしょう。

また、同じ興味をもった方やサービスを受けたい方が自ら登録しています。既存の顧客だけでなく、集客する顧客や選考する顧客も良質でしょう。

4.顧客とのコミュニケーションがとりやすい



コミュニティを形成すれば、顧客とのコミュニケーションが簡単にできます。悩みや意見に耳を傾け、顧客の退会を防止したり、集客やサービスを考案するヒントが得られたりします。さらに高い収益を目指すために、顧客とのコミュニケーションは積極的にとりましょう。

5.顧客のLTVの向上が見込める



LTVとは顧客生涯価値ともいいます。顧客に「長期に渡って価値のあるサービス」と感じてもらうことです。LTVが高くなれば、顧客は固定顧客に変化します。

さらに良質な関係が構築され、長期的な会員の維持が期待できます。また、さらに多くのサービスを受けたり、高額のサービスでも受けたりするため、一人あたりの収益が高く見込めるでしょう。

会員制ビジネス・会員制サービスのデメリット2つ

会員制ビジネス・会員制サービスの作り方

何を提供するのかサービス内容を考える



まずは何を提供してビジネスするのか、サービス内容を考えましょう。ただ闇雲に考えるのではなく、収益につながることを意識しましょう。
顧客は一定の金額を支払い続け会員になるため、価格以上の価値を提供しなければなりません。価値のあるサービスだとしても、顧客に常に満足してもらえるよう適切な内容であることを意識しましょう。また、できるだけ長く継続してもらいやすいサービスを考えることも大切です。

サービスの価格を考える



提供するサービス内容とのバランスを考えて価格を設定しましょう。顧客が継続して課金しやすいか、満足度は高いか、サービス自体を長期的に提供し続けられるための収益は十分に確保できるかがポイントです。
専門性の高いサービス内容や独自のビジネスモデルをもっている場合は、思い切って高価格に設定してもよいでしょう。逆に、誰にでも真似できそうで競合も多いサービス内容だった場合には、価格で競争することとなるでしょう。その場合は、集客力で差別化するのも一つの方法です。

会員を維持できる仕組み作りを考える



ビジネス開始前に会員を維持する仕組み作りを考え、会員の退会を防ぐための施策を予め計画しておきましょう。たとえば、幅広い商品やコンテンツ、満足度の高いサービスの提供、定期的に最新の有益な情報を発信し続けるなどを実施することで、会員の退会数を防ぐ効果が見込めます。

そのほかにも、常にサービスの品質をよりよくしていくという考えも大切です。
たとえば会員の声を聞くことは有効な手段のひとつです。サービスのどこにネガティブな印象をもっているか、実際に退会する会員にはなぜ退会したのか理由を聞いてみるなど、会員の声に耳を傾け改善をしていきましょう。
問い合わせフォームを開放したり、コミュニティを形成したりして、意見を収集しやすい環境を整えるのも効果的です。

会員管理システムの導入を考える



会員制ビジネスを始めると、顧客情報を管理します。顧客情報は今後の運営に必要なアイデアの考案に役立ちます。
はじめはExcelに顧客情報を手入力するだけでも負担なく管理可能です。会員数が増え、人手や優れた分析ツールが必要になれば、システムの導入を検討しましょう。

会員制ビジネスやサービス構築に必要な会員管理システムについて

会員管理システムの主な機能



会員管理システムには大きく「データベース機能」「プロモーション機能」「会員サポ―ト機能」と3つの機能があります。
データベース機能は、会員の情報や行動履歴を記録する機能です。記録したデータを抽出し、分析にも役立ちます。
プロモーション機能は、イベントの参加、商品購入などを促進する機能です。情報をメールや通知で会員に配信する機能です。
会員サポート機能は基本的なサービス内容や特典とは別に、会員の購入履歴や会費の納入履歴の閲覧、会員同士のコミュニティの提供、インフォメーションや問い合わせフォームの設置などの機能になります。

会員管理システムが必要な理由



会員システムが必要な理由は、良質な会員との関係構築やプロモーションの効率化です。サポート機能が充実すると、会員の悩みや意見を把握できます。プロモーション機能では情報の一斉送信が可能になり、人件費や時間を削減できます。

プロモーション機能やサポート機能を使いこなすには、会員の属性情報や行動情報が必要です。まずはデータベース機能で情報の収集、分析で把握しましょう。

会員管理システムの選び方



機能、使いやすさ、セキュリティの3点から、現在のビジネスに合った会員管理システムを選びましょう。充実すればするほど高額です。また、会員数の変動が激しいビジネスの場合、定額制よりも従量制を検討するとよいでしょう。

会員制サービス構築におすすめの会員管理システム13選

STORES予約(旧Coubic)



24時間ネット予約受付に対応します。7日間の無料トライアル後、月額8,778円から利用可能です。

シクミネット



オリジナル機能を自分好みにカスタマイズできます。初期費用198,000円、月額33,000円から利用可能です。

Nice!Members



クライアントサーバーを使用し、安全なセキュリティで運営できます。月額40,000円から利用可能です。

会員管理システム MMB



新規入会・退会・登録内容変更などを会員が入力するため、運営に起こる作業が不要です。

SPIRAL(スパイラル)



データの収集から活用までをワンストップで対応できます。初期費用10,000円、月額5,000円で利用可能です。

SMOOSY



名簿と会費の管理に特化しています。4つのプランから選択でき、月額10,000円から利用可能です。

Smart Core



機能が豊富で、幅広いニーズに対応できます。2週間の無料トライアル後、月額13,250円から利用可能です。

MiiT+



幅広いニーズに対応できます。「無料で使いやすい」を重視した会員管理システムです。

会費ペイ



入会申し込みから会費の集金まで、あらゆる作業が自動化できます。無料で利用可能です。

Salesforce Sales Cloud



営業活動に特化しており、導入後に向上した生産性は44%を記録しました。小規模であれば月額3,000円から利用可能です。

fanUP!



会員との関係構築をサポートする機能が充実しています。月額150,000円から利用可能です。

Microsoft Dynamics 365



Microsoftが運営する会員管理システムです。大手企業ならではの機能、実績があります。機能や扱うユーザー数によって料金が変動します。

WebCAS CRM



運営に必要な機能、使いやすさに特化した会員管理システムです。初期費用100,000円、月額25,000円から利用可能です。

まとめ

会員制ビジネスを開始するにあたり、会員制ビジネスの概要、メリット、運営方法などについてご解説しました。会員制サービスを提供してビジネスを成功させたい方は、ぜひお役立てください。


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