物流とは?ロジスティクスとの違いや目的、アウトソーシングのメリットを紹介

ECのミカタ編集部

物流とは?ロジスティクスとの違いや目的、アウトソーシングのメリットを紹介

インターネットショッピングが普及したいま、「物流」や「ロジスティクス」、「流通」、「商流」といった言葉が行き交う機会も増えただろう。一方で、その違いや目的を明確に把握して事業に応用することは難しいと感じる方もいるのではないだろうか。そこで本記事では、物流の概要や目的、機能をアウトソーシングするメリットとともに紹介していく。

目次

●物流とは
●物流における6つの機能
●物流の現状と課題
●物流をアウトソーシングする3つのメリット
●まとめ

物流とは

「物流」とは、商品を製造・生産元から購入者に届けるまでの物の流れを指す。オンライン上で行われる販売であるECだけでなく、企業が小売店などに納品するまでの工程も含まれる。商品の保管や包装、配送など6つの機能により成り立っており、どれも重要な役割といえる。6つの機能についてはのちほど詳しく紹介しよう。

物流とロジスティクスの違い


物流が商品の流れそのものを表すのに対して、ロジスティクスとは、物流を一元管理している仕組みを指す。ロジスティクスは、顧客や環境、販売者、生産者など、さまざまな面から物流の適正化を図ることや、顧客満足度を向上させることを目的としている。物流における環境保全や安全対策などといった社会的課題も、ともに考えていくのが特徴だ。よって、物流は「活動」であり、ロジスティクスは物流の最適化を図る「経営管理(戦略)」だといえる。

商流・流通とは違う?


物流とは前述したとおり、「物が生産者や保管庫から消費者へ動くこと」であり、物的側面をもつ。商流とは、金銭や情報のやりとりといった「物の所有権が生産者や販売者、消費者に移動すること」で、取引の流れを指しており商業的な側面をもつ。物流と商流は同時に起こる場合もあれば別々に行われる場合もあり、代金が支払われてから商品が届いたり、逆に商品が届いてから代金が支払われたりと、取引内容やプロセスで異なる。

流通は、この物流と商流の2つを合わせた、「物・金銭・権利などといったサービスや商品が生産者から消費者へと動く一連の流れのこと」だ。流通があることにより商品を円滑に動かすことができ、国内外問わず販売・購入ができる。


物流における6つの機能

ここからは、物流における6つの機能を紹介しよう。

保管


保管とは、一定数の商品を備蓄しておくことだ。注文があってから時間をかけずに商品を届けられるよう、受注者は一定数の商品を備蓄しておく必要がある。そのため、商品は主に倉庫や物流センターに保管されている。

梱包・包装


梱包・包装とは、物が壊れないように商品を包むことだ。配送や荷役の際に商品を落としてしまう場合もあるため、壊れたり傷がついたりしないよう梱包・包装にはダンボールやプラスチック製の通い箱を用いることが一般的だ。

配送・輸送


配送・輸送とは、生産者または受注者から消費者へ、物を物理的に移動させることを指す。配送・輸送の手段にはトラックや鉄道、船舶、飛行機などがあり、商品の質や大きさ、届け先などそれぞれに適した輸送手段の選択が必要となる。

荷役


荷役とは、トラックや鉄道などの輸送手段に、物を積んだり下ろしたりすることだ。商品を運ぶ際において重要な機能の一つだが、コストがかかる面だといえるだろう。

流通加工


流通加工とは、製品が流通している段階で加工することだ。食品関連で例えると、生鮮食品の解体や小分けのパック詰め、贈答用詰め合わせの箱詰めなどがこれにあたる。

情報


情報とは、受注から配送における商品の流れを管理することをいう。インターネット販売が身近になり、近年新たに追加された項目だ。多くの商品を人の手で管理することは難しく、最近では商品に関して原材料や部品などといったデータをバーコードで管理する方法が多い。そのため、倉庫管理システム(WMS)などを利用して、在庫管理や検品、ピッキング指示などを行っている企業が多いといえる。


物流の現状と課題

これまでの物流は、商品の生産から消費にいたる時間と空間のギャップを埋めることが課題とされてきた。商品に破損があったり配送が遅くなったりすると企業の信用に関わるため、「無事に速く届けること」が重要だった。しかし、現在はそれに加えてコストをかけずに届けるなど、さらに「効率的に届けること」が重要視されるようになった。「確実に・速く・効率的に」を実現するべく、近年、物流に特化したアウトソーシングを依頼する企業が増えている。


物流をアウトソーシングする3つのメリット

インターネット販売の普及に伴い、個別配送量が増加したことなどを受けて、年々物流のコストは上昇しているのも現状だ。物流をアウトソーシングするメリットを紹介しよう。

コストの削減、明確化(費用面)


一般的に物流には、人件費、物流固定・管理費、資材費、配送料などの費用がかかる。人件費に焦点を当てると、アウトソーシングの活用により、繁忙期や閑散期に合わせて人材を入れ替える必要がなくなる。企業は時期に合わせた柔軟な対応が可能となり、人件費は固定費から変動費へ変化する。さらに、アウトソーシングを取り入れることによって自社で物流にかかっている費用が明確となり、コスト削減効果も期待できる。

コア業務への集中(工数面)


アウトソーシングの導入により、物流に関する業務に充てる時間が人員などのリソースを減らせる。よって、マーケティングや販売戦略の立案など、企業のコア業務へ集中できるのもメリットの一つだ。自社の業務負担が減ることで出荷作業よりも販路拡大について考えられるなど、さらなる売上につながる道を見つけ出せるのではないだろうか。

物流におけるミスやクレームの削減(品質面)


物流のアウトソーシングを請ける企業は、専門のノウハウを駆使するプロによる指示やシステムを使った在庫管理・配送を行っている。そのため作業ミスを減らすことにつながり、さらにミスが減ることでクレームの削減や購入者の満足度向上にもつながるだろう。


まとめ

インターネットショッピングが普及し、新型コロナの影響によってさらにECサイトの利用者は増加している。消費者側の利便性が向上した反面、物流に求められているものは増えているともいえるだろう。物流関連をアウトソーシングする費用・工数・品質といった3面のメリットを参考に、自社への導入を検討してみてはいかがだろうか。

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