2023年バレンタインギフトのトレンドは?【ギフトモールオンラインギフト総研調べ】

ECのミカタ編集部

「ギフトモール オンラインギフト総研」は、ギフト利用の実態を探るため、グループで運営するギフト関連のプラットフォームの来訪者の検索、購入データをもとにギフトのトレンド動向を分析した最新のレポートを公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[実施時期]
2022年12月25日~27日

[実施内容]
インターネット上のパネルによるソーシャルギフトの利用意向調査(質問内容:「ソーシャルギフトを利用して、下記のそれぞれのシーンでは、誰にギフト・プレゼントを贈りたいですか。あてはまるものを全てお答えください」)

[調査主体]
株式会社ギフトモール ギフトモール オンラインギフト総研

[回答人数]
全国20歳~59歳の男女2,400名(年齢性別均等割り付け/2022年1月からの1年間にギフト購入経験がある人)、「バレンタイン」に関しては回答対象を女性のみ1,200名、「ホワイトデー」に関しては男性のみ1,200名にして算出

多様化するバレンタインギフト

多様化するバレンタインギフト

バレンタインギフトとして購入されている商品の全カテゴリを、洋スイーツ・和スイーツ・ドリンク/グルメ・雑貨に分類し、その構成割合を昨年と比較した結果、昨年47.1%だった洋スイーツに代わり、今年は雑貨が42.9%と半数に迫るシェアを占め首位となった。

スイーツでは昨年に続き「チョコレート」が不動の人気商品ではあるものの、多様化している傾向にある。今年急上昇したものでは、9位「もなか」(昨年19位)、30位「羊羹」(昨年88位)、52位「キャラメル」(昨年181位)がランクインした。出社や人に会う機会の減少、社内コミュニケーションの変化などの理由から「脱・義理チョコ」の傾向が強まり、選ばれるカテゴリにも影響していると推測している。

雑貨では「ボクサーパンツ」「下着」が昨年に続き人気を集めており、今年急上昇したカテゴリを見ると14位「ネクタイ」(昨年54位)、16位「マフラー」(昨年44位)、16位「キーケース」(昨年88位)、20位「財布」(昨年54位)がランクインする結果になった。今年は行動制限がないバレンタインであり、今後は外出をしやすい状況にあることから、コロナ禍ギフトの特徴でもあった「おうち時間」を充実させるようなアイテムが相対的に減少し、外出時に使えるような“身に付ける雑貨”が躍進する結果となったと分析している。

購入価格帯は「1,000-3,000円」が39.0%で最多

購入価格帯は「1,000-3,000円」が39.0%で最多

購入価格帯は「1,000-3,000円」が39.0%と最も多く、続いて「1,000円以下」が29.4%となったが、いずれも昨年よりも約7%減少していた。「1,000円以下」の割合が減少し3,000円以上の高単価が増えた理由として、以下3点が考えられるとしている。

▶出社や人に会う機会の減少や社内コニュニケーションの変化などの理由から「脱・義理チョコ」の流れが加速したこと

▶パートナーや家族など大切な人にスイーツだけでなく下着やネクタイ等の「ちょっと良いもの」を贈りたいと考える人が増えたこと

▶外出する人が増えたことにより「スイーツは店頭、雑貨はECで購入」の流れが加速したこと

※スイーツは店頭で直接商品を見て検討し、気に入ったものがあれば自分用に購入することも含めた購入行動が考えられる一方、雑貨は複数のサイトを見た上で多くの商品から比較検討を行ったうえで購入する傾向が強そうだとしている。

広がるソーシャルギフト、約35%が利用希望

広がるソーシャルギフト、約35%が利用希望

ソーシャルギフトを利用してギフトを贈りたいシーンを聞いたところ、「誕生日」が67.5%と最も高く、「バレンタイン」は34.7%という結果となった。ソーシャルギフトは20-30代を中心に支持されており、気軽なシーンに身近な関係性の相手へのギフトに最適なツールとして利用されている。バレンタインギフトのシーンについても、異性だけでなく友人や家族など贈る相手や贈るシーンが多様化してきていることにより、ソーシャルギフトの利用意向が高まってきているようだ。

サマリー

サマリー

調査の結果、「脱・義理チョコ」が加速し、バレンタインギフトの多様化がうかがえる内容となった。また洋スイーツを押さえ、下着・ネクタイ等の“身に付ける雑貨”が首位になった。さらに「1,000円以下」のギフト購入が昨年より約7%減少しており、「脱・義理チョコ」・「スイーツは店頭、雑貨はEC」が単価にも影響していることが推察できる結果となった。加えてソーシャルギフトが広がりを見せており、バレンタインでも約35%が利用を希望していた。

かつての「女性から男性にチョコを贈る日」という観念にとらわれず、国内でのギフト文化のカジュアル化もあって、多様な贈り物が好まれる傾向がさらに高まっているようだ。またECの利用も拡大し、ソーシャルギフトの浸透も進んでいることが見て取れる内容となり、一大イベントであり商機でもあるバレンタインを前に、EC事業者にとっても大いに参考にできる調査となったようだ。

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