店舗が知らない、消費者が通販に期待することとは?(ジャドマ調べ)

ECのミカタ編集部

EC通販を利用する人が困っていること

 公益社団法人 日本通信販売協会(略JADMA)は、通販に関する意識と新サービスの利用意向の把握を目的として、全国の10~60代の男女1,008人を対象に、通販の配送とギフトに関する調査を行った結果を、3月10日(木)に発表した。

 調査によると、配送やギフトで「困った経験」がある人は、過去1年に通販を利用した1,008人のうち392人(38.9%)。内訳のうち目立つものは、「再配達」関連(商品が受け取れなかった)が約7割 、「ギフト選択」関連(自分の好みでは無かった、贈る相手が喜ぶギフトが分からず迷った)が約4割となっている。

配送の困りごととニーズ

 「配送」に関しては、「相手の都合に合わせた時間に届けてほしい(59.2%)」、「なるべく早く受け取りたい (56.6%)」、「早朝や深夜など受け取る時間を自由に選びたい(54.9%)」などの選択肢に、半数以上が「そう思う」と回答しており、「受け取り側のタイミングに合わせた配送」が求められていることが分かる。

 今後注目のサービスとしても、既に利用したことのあるサービスの中で「お届け日時選択」が 1位( 73.6%)、利用したことがないサービスの中でも「配送日の事前メールお知らせサービス」が1位(62.6%)となっており、 そのニーズを裏付ける結果となっている。

ギフト選択の困りごととニーズ

 「ギフト選択」に関しては、「受け取る人が喜ぶことが大切だと思う」(81.1%)が「贈る人が選ぶ際に楽しめることが大切だと思う」(56.3%)を上回り、さらに、季節を問わず身近な人に送る「カジュアルギフト」志向者(53.6%)がお歳暮などの「慣習ギフト」志向者(39.4%)を上回っている。この結果からは、「受け取り側が喜ぶものを、喜ぶタイミングに贈る」ことが求められていることが分かる。

 今後注目のサービスとしては、既に利用したことのあるサービスでは、相手に好きなものを選んでもらえる「カタログギフト」が1位(44.2%)となり、まだ利用したことはないが今後利用してみたいサービスとしては、恋人や友達など身近な人とオンライン上でやり取りをしながら自分の欲しいものをリクエストできる「おねだり機能」が1位(45.9%)となっている。

まだまだこれから、今がチャンス

 EC事業者にとってサイトを運営する上で、商品に関するサービスは積極的に進められるが、こういった配送やギフトのシチュエーションに関するサービスの改善は、意外と遅れがちなのではないだろうか。しかしそのニーズに応えるサービス自体は、現在、物流各社や関連企業から続々と提供されている。

 後は、EC事業者が選択し、消費者に分かりやすいように案内することだ。今回の調査結果からニーズの存在は分かってきたので、後はEC事業者が遅れを取らないことが、より便利なEC市場を作っていくのではないだろうか。


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