0円で出来る!?実録!資金をかけずにECサイトを開設し、稼ぐ方法。

売れるネット広告社 制作部 最高責任者 藤田彰(ふじたあきら)と申します。

私は現在、LP(ランディングページ)制作のディレクションに携わっていますが、EC事業主としていくつかの事業を立ち上げた経験があります。0円でスタートし、事業立ち上げから1ヶ月後以降、現在も収益を上げ続けている事業です。

世の中に無いものを創り出す、つまり「0」から「1」を生み出すことは、あらゆる意味で自分自身を成長させてくれます。そして、それがダイレクトに「収入に繋がる」って、すごくワクワクすると思いませんか。

そこで今回は、「資金が全く無くても、個人レベルで今すぐ始められるEC事業」を私の経験談を交え、そのノウハウや考え方をお伝えいたします。

①「こんなのあったら便利だな」という発想で商品開発

まずは自分が欲しいと思う商品を思い浮かべてみましょう。ただ単に「儲かりそうだから」「売れそうだから」という発想ではなく、自分が使いたい、食べてみたい、誰かの為に作りたい等の「想い」を大事にすること。開発に数千万円かかるような商品ではなく、「便利グッズ」的なところから始めてみると、そう難しいことではないと思います。

そして、その商品が思い浮かんだらそれに類似した商品が世の中に存在するか調べてみること。おそらく大半のものが既に存在しているはずです。しかし、世の中に似たものが無ければ、「競合がいないから独占できる」ということになります。

想像することやネットで検索することにお金はかかりません。世の中にまだ存在しない、もしくは存在していてもそれに別の機能を加えることで新しいものになるという商品を思いついたら、あとはそれをカタチにしていけばいいのです。

《実例1〜商品開発〜》

夏場の駐車中は車内温度が急激に上昇するため愛犬を車内に留守番させられない…
高速のパーキング等でもトイレや昼食に困る…

それを解決できれば愛犬と安心してドライブに出掛けられると思ったのがキッカケで愛犬とのドライブで使用する便利グッズを思いつきました。そして、自宅にあるガラクタやホームセンターで手に入るレベルのもので試作品を作ってみました。

※ホームセンターで購入した部品を組み立てただけのもの。

②ある程度商品のカタチが見えたら、それを製作してくれる会社を探す


作りたい商品を思いついたら、自分で簡単な試作品や企画書を作ってみましょう。上手に作る必要はありません。そして、それを持って自分が思い描いた商品を製作してくれる会社を探します。ここで大事なのは「この商品を絶対作りたい」という熱意です。

ネット検索や人伝い、とにかく片っ端からリサーチしてみましょう。自分が作りたいとイメージしたモノを商品化してくれる会社は必ず存在します。簡単には見つからないかもしれませんが、「この商品を絶対作りたい」という熱い想いがあれば必ず協力者は見つかるものです。

そのために大事なのは、訪問した会社の社長に直接会うこと。経営者とのアポイントはハードルが高いかもしれませんが、会うことができれば「新しいモノを創る」という話は意外と真剣に聞いてくれます。

その会社が無理だったとしても、他の協力会社を紹介してくれるケースは多いです。しかもその紹介してもらった会社に行くと「〇〇会社の社長に紹介された人」ということで、簡単に経営者に会うことができます。

《実例2〜協力会社探し〜》

簡単な設計図と試作品を手に、町工場を数十社飛び込みで回り、製作してくれる会社を探し「社長さんいらっしゃいますか?」とストレートにお願いしていきました。熱意を持って話すと意外と話は聞いてくれます。

もともと「モノづくり」が好きで起業された社長さんたちは、こちら以上にテンションを上げてアドバイスもしてくれました。結果、熱意を受け止め、小ロット、低価格で引き受けてくれる製造会社と塗装会社に出会うことができました。

両者とも社長が私の話しを聞いてくれ、引き受けてくれたのです。さらに、製作費は翌月払いでもよいという条件も取り付けました。この点、やはり決裁権ある人と話すメリットですね。

製作原価を30%に設定していたので、商品完成後1ヶ月以内に完成した商品の3分の1を販売できれば、手出し0円で商品を製作できたことになります。結果としてそれができたので、売上から製作費を支払いました。実質の手出しは0円です。

※町工場での試作品。ガラクタレベルのものがプロの手により、商品へと近づいていきます。

③製品完成後の販売計画を立てる。

販売価格の設定、店舗に卸す場合の価格設定、パッケージ制作、ECサイトの開設、チラシの制作など世の中に商品を売り出す戦略を立てます。

また商品のネーミングも重要です。商品にカッコイイ名前を付けたいという気持ちはよく分かりますが、ダサくても、商品名だけで商品のイメージが伝わりやすい名前にするのがベストです。

また、無料でECサイト開設ができる「BASE」や「STORES.jp」、「ZEROSTORE」などを利用すれば、今日からでもすぐ販売を開始できます。

「CAMPFIRE」などのクラウドファンディングを利用してみるのもいいですね。
クラウドファンディングとは群衆(Crowd)と 資金調達(Funding)という言葉を組み合わせた造語です。「こんな商品やサービスを作りたい」「災害被害にあった施設を復旧したい」などの理由で資金を必要としているプロジェクトの起案者が、インターネットを通じて世の中に呼びかけ、共感した人から広く資金を募る仕組みです。

新商品の開発で資金を募った場合、「その商品が完成したら自分も欲しい」「面白そうな商品だから少しでも商品開発を応援したい」という共感した人たちが一口1,000円程度から参加できます。

クラウドファンディングには支援してくれた人たちにリターン(お返し)という制度がありますので、それを「完成した商品」に設定すると「商品完成前に商品のファンを作れる」「完成前にどれくらい売れるか予測がつく」などのメリットも生まれます。また、起案者は初期費用をかけずにクラウドファンディングを開始でき、商品完成前に世の中に新商品を広められる宣伝効果もあります。

《実例3〜ECサイト立ち上げ〜》

商品名を『換気deロック』に決定しました。車の中の換気をしながらキーロックもできるという機能説明を名前に反映しました。

パッケージやチラシにはお金をかけず、ECサイトも無料で開設できる「BASE(ベース)」を選択します。ペットショップへの飛び込み営業も行いましたが、安い金額で卸すより、定価でECサイトを開いた方がお客様に直接販売した方が利益率もよく、お客様の感想がダイレクトに聞けると考えたからです。店舗への卸しを辞め、ECサイトのみに販売形態を絞り込みました。

サイトの商品画像も自分で撮影し編集も自ら行い、自分でできないことは協力してくれる知人に頼みながら進行しました。

※手書きのチラシイメージ。

※「BASE(ベース)」のトップページ。ECの素人でも簡単にECサイトを開設することができます。

④SNSをフル活用。

ECサイトができたら、facebookやTwitter、Instagram、ブログの開設、口コミサイトへの投稿など無料で試用できるSNSを活用し、情報を拡散していきます。

今回のテーマはいかにお金をかけずに商品を売っていくかです。いかに商売っ気を出さずに宣伝していくかがポイントなのですが、ここで「開発秘話」が活きてきます。

ブログを開設して、商品開発を思いついたキッカケや商品に対する想い入れなどを書いていくのも効果的です。似たような悩みを持っている方、実はこんな商品欲しかったと同意いただける方って意外とたくさんいますし、そういう方は興味を持ってブログを読んでくれます。FacebookやTwitterで宣伝色が強すぎると直ぐに飽きられてしまうので、他の情報も盛り込みつつ、さり気なく宣伝していきましょう。


《実例4〜口コミで拡散〜》

ペットグッズのため、ペットのSNSでコミュニティなどに参加し、情報発信しました。興味を持ってくれた方が「購入→ブログで紹介」という流れで、口コミで広がり雑誌の掲載依頼が来るようになっていきます。車中泊ブームも手伝って、ペットグッズではない車中泊サイトでも口コミで広がり始めたのです。

※facebookページ。

※Twitterページ。

⑤お客様とダイレクトに繋がる。

ECサイトで販売するメリットは、直接お客様と繋がることができる点にあります。購入したキッカケや感想などはもちろん、購入者の年齢や性別、地域などの情報も蓄積でき、今後の商品開発や宣伝方法の戦略に役立ちます。お客様からの質問に直接回答ができ、お客様の不安点を解消することで、信頼関係ができ優良顧客になってくれます。

店舗展開をするには、かなりの固定費が必要ですが、ECサイトならどんな場所からでも全国に販売できます。所在地に関係なく、お客様とダイレクトに繋がれるのがECサイトの強みでなのです。

《実例5〜お客様の質問に丁寧に回答〜》
お客様の声を直接聞くことができた為、多かった質問の回答をサイト内に記載しました。その中には、「取り付け方が分かりづらい。」という意見も多かったので、取り付け動画も撮影し、サイトに反映しました。

販売開始から1カ月で製造原価分の元が取れたので、「カラーミーショップ」にサイトを移行します。「カラーミーショップ」は無料ではありませんが、低価格でECサイトを運用することが可能です。(月額900円~、2017年11月現在)

※カラーミーショップ。

※YouTubeでの商品説明。

⑥仕組みが構築されたら、後は発送作業をこなすだけ。

ある程度の売上が立つころにはお客様の質問の傾向もつかめるため、一つ一つの作業の手を抜かなければ、突発的なトラブルは起きません。その後、事業を拡大するかどうかの戦略はあなた次第です。
  
《実例6〜競合は現れず全国シェア100%〜》

特許取得も考えたのですが、大手が参入してくることも考えにくいニッチな商材のため、取得はしませんでした。現在も北海道から沖縄まで、口コミのみで確実に売り上げを伸ばし続けています。

※3色ラインナップしている『換気deロック』

まとめ

いかがでしたでしょうか。これから新たに商品開発、ECサイトを展開される方がいれば、ぜひご参考いただければと思います。

店舗を持たずに個人ででも無料でECサイトを簡単に開設できる時代です。資金が無くても発想と行動力があれば、誰にでもチャンスはあります。グローバルな展開だって可能です。

「リーンスタートアップ」という言葉もだいぶ浸透してきました。「小さな失敗を重ねて育てていく」、つまり、新たな事業を小さく初めて成功しそうかどうかを早期に見極め、仮説の構築と検証を繰り返し、成功に近づけていくこと。傷が浅いうちに進路変更ができれば、大きな失敗は防げます。

ECサイトは日々進化しています。その流れに乗って、ECサイトを上手く活用し、ワクワクする未来を想像(創造)しませんか?「こんな商品あったらいいな」という想いを持つことが始めの一歩です。ぜひチャレンジしてみてください。