携帯3社、世界基準のSMS規格「+メッセージ」を5月9日より提供開始へ

ECのミカタ編集部

 株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社の3社(以下、携帯3社)は、携帯電話番号だけでメッセージがやり取りできるSMS(ショートメッセージサービス)の機能を進化させた新サービス「+メッセージ(プラスメッセージ)」を、2018年5月9日(予定)から携帯3社のスマートフォン、タブレットを利用するユーザー向けに提供を開始すると発表した。

 「+メッセージ」は、GSMAで世界的に標準化されているRCS(Rich Communication Services)に準拠したサービスだ。

 従来のSMSでも、他社携帯電話番号宛てに最大全角70文字のテキストと絵文字を送受信することができたが、「+メッセージ」では、携帯3社のユーザー間であれば、文字数を気にすることなく携帯電話番号宛てにチャット形式でメッセージや写真、動画を送受信できるようになる。また、コミュニケーションを豊かにする専用スタンプや、複数人で同時にメッセージをやり取りできるグループメッセージを楽しむこともできる。

 これまで携帯3社は、ユーザーがメッセージを送受信する相手先の携帯電話会社を意識することなく快適に利用できるよう、SMSの相互接続や、絵文字の共通化などメッセージサービスの拡充を図ってきた。このたび、より豊かなコミュニケーション環境を実現することを目的に、「+メッセージ」を提供する。MVNO(仮想移動通信事業者)などへの提供についても、導入希望に応じて検討を進めていくとしている。

 今後、携帯3社は「+メッセージ」について、メッセージサービスにとどまらず、企業からユーザーへの大切なお知らせや各種手続きなど企業と個人間のコミュニケーションを円滑にするサービスの導入を検討し、総合的なコミュニケーションプラットフォームへ拡張する予定だ。

EC事業者は「+メッセージ」対応を追い風にすべし

 EC事業において現在重要視されていることの一つに「顧客との密接なコミュニケーション」が上げられる。LINEなどの台頭で影を潜めていたSMSだが、E-MAILなどに比べ携帯電話の番号を変えるユーザーが少なく「開封率が非常に高い」として利用している企業も多くあった。また、スマートフォンにも携帯電話にも送信可能だという点で幅広い年齢層にも情報を届けることができる。

 日本のSMS事情はいわゆるガラパゴス化しており、日本以外の国ではこの「+メッセージ」の規格が標準化されていて、海外での利用率は非常に高い。これに対応していくことで国内外問わずSMSからマーケティングやキャンペーン情報、顧客サービスなどに幅広く活用していくことができる。

 このサービスをどう利用していくかは、早い段階で考えておくべきだろう。「+メッセージ」の相互コミュニケーションツールとしての発展に各業界から注目が集まっている。

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