【第4回】SEOに重要なターゲットキーワード選定 3つの方法と検索目的を知るメリット!

ネットショップ売上アップの教科書

水上 浩一です。

これまで3回に渡りターゲットキーワードの選定方法と検索目的を知るメリットについて説明して参りました。
4回目は、ファッションジャンルのターゲットキーワード、特にビッグキーワードについての特徴と注意点について説明したいと思います。

■ファッション系のビッグキーワードにも注意が必要!

では、グルメ・スイーツ系以外のジャンルではどうでしょうか?
たとえばファッションジャンル。
ファッションジャンルの場合、ビッグキーワードの特徴として「複数のカテゴリを内包してしまうキーワードが多い」という問題点があります。

たとえば「ドレス」。
繁忙期の月間検索数は110,000回ありますが、このキーワードには

・フォーマルドレス
・パーティードレス
・ウェディングドレス
・カクテルドレス

等、様々なドレスが内包されてしまいます。
フォーマルドレスの店舗さんが「ドレス」で集客した場合、ユーザーが「ウェディングドレス」を探していた場合は購買確率が極端に下がってしまうことが予測されます。

「パーティードレス」を探しているユーザーが来訪しても離脱率は高くなると思います。
ちなみにパーティードレスの月間検索数は繁忙期で201,000回あります。

ですからフォーマルドレス専門店の場合は「ドレス」よりも「フォーマルドレス」というキーワード関連で集客した方が「フォーマルドレス」は月間検索数が繁忙期で22,200回と「ドレス」よりは見劣りしますが、購買確率は高くなると思います。

検索数は低くなるのですが、知り合いの女性にヒアリングしたところ、「自分は40代フォーマルドレス」といった年齢をプラスした(カテゴリ)キーワードで検索することが多い」とおっしゃっていました。

月間検索数は繁忙期で390回程度ですが、カテゴリキーワードに年齢をプラスした場合は、経験的に購買確率が格段にアップすると思いますので、こういったスモールキーワードは確実にとっていきたいところです。ブログを活用したり、リスティング広告を運用するのもよいと思います。

また、「うちのショップは30代の小さなお子さんのいるお母さんがターゲットです」と具体的な「ペルソナ」を設定していた場合も注意が必要です。このペルソナには個別のコーディネート名が存在します。

それは「ママコーデ」です。
繁忙期の月間検索数は12,100回。数字だけみればビッグキーワードです。
ところが実際に検索して検索結果(SERPs)を確認してみます。

1位はWEAR、ZOZOTOWNです。
2位がアメブロ、3位はインスタグラム、4位もアメブロ、以下、まとめサイト、オールアバウトの記事、と続きます。

つまり「ママコーデ」は該当ターゲットがコーディネートを探したり、研究したりするのに検索していることがわかります。

そういう意味ではZOZOTOWNはうまいやりかただと思います。

WEARでコーディネートを見せておいて、気に入ったのがあればそのままZOZOTOWNで購入することができる、という具合です。

グルメジャンルのレシピで集客して素材やキットを販売するのに少し似ています。
ですから、たとえばインスタグラムを活用する、というのも一つの方法だと思います。

インスタグラムは日本国内ではユーザー数1,600万人、そのうち34歳の女性が全体の70%のシェアとのことです。
まさにママコーデに最適のメディアと言えると思います。

ただ、インスタグラムの注意点はネットショップへの動線が弱くなる、というところです。
あとは「リア充」、というよりは「リア充」に見せたいユーザーが多いのではないか?と推測いたします。
ですから購買確率がそこまで高くなく、また購買に結びついたとしても客単価がそれほど高くない可能性があるのでその辺を考慮に入れた商品選定や開発が必要になると思います。

「プチプラ」はどうでしょうか?
(「プチプラ」とは「プチプライス」の略で、安価であること、お値打ち価格であることなどを意味する表現のこと)
繁忙期で月間検索数110,000回あるビッグキーワードです。
検索結果(SERPs)を確認してみましょう。

1位はアメブロ、2位はWEAR、3位もアメブロですが、4位が通販サイトがランクイン。
5位がまとめサイト、6位が通販サイトのまとめ、7位が日本語表現辞典、ですが、9位に楽天のショップ、10位にはネットショップが入っています。
通販率は35%ぐらいですが、もともとが価格訴求のネーミングですので、ママコーデよりは、購買確率はありそうな気がします。

ただ、「プチプラ通販」でも繁忙期で月間検索数が9,900回ありますので、水上だったらこっちのキーワードを狙っていくと思います。
「プチプラ通販」も、元々が低価格商品ジャンルですから、販売側としては数をこなしていくか、セット販売に結びつける等の工夫が必要です。

あとは、年齢層も比較的低めだと思いますので、たとえばZOZOTOWNが「ツケ払い」のようなサービスを提供して人気があるように、クレジットカードを持っていないユーザーに向けた決済方法を工夫する必要もありそうです。

「ブーツ」「パンプス」といったビッグキーワードはどうでしょうか?
ブーツは繁忙期月間検索数110,000回、パンプスは同90,500回とビッグキーワードです。
検索結果(SERPs)も見事にオール販売サイトとなっています。
ところが、です。

「ブーツ」「パンプス」等の大カテゴリキーワードは、価格帯がそれこそブランド品から低価格品までピンキリなんです。

「ママコーデ」や「プチプラ」は比較的価格帯が狭いキーワードですが、「ブーツ」「パンプス」はブランド品でしたら1足10万円以上、というのもあると思いますし、低価格帯でしたら数千円、というのもあると思います。
さきほどの「ドレス」というキーワードはカテゴリが広すぎて購買確率が低くなってしまうパターンでしたが、この「ブーツ」「パンプス」等の大カテゴリキーワードは「価格帯が広すぎて購買確率が低くなってしまう」キーワードであることがわかります。

10万円のユーザーと6,000円のユーザーでは探している商品がまるで異なるからです。

今回はグルメ・スイーツ系とファッション系のキーワードを事例とさせていただきましたが、購買確率が検索意図(クエリ)であったり、ジャンルが多岐に渡っていたり、価格帯の幅が大きかったりするキーワードが存在します。

これらを踏まえて、是非あなたのショップにベストなターゲットキーワードを選定してみてください。
今回の情報がその選定の一助となりましたら幸いです。