ECへの影響は?プレミアムフライデー開始でメルカリが動く

ECのミカタ編集部

プレミアムフライデー事務局HPより

 いよいよ本日2月24日(金)より、プレミアムフライデーが実施される。政府が経団連などと連携して検討してきたプレミアムフライデーとは、月末の金曜日は15時に仕事を切り上げ、個人が幸せや楽しさを感じられる体験やそのための時間の創出を促し、デフレ的傾向を変えていくきっかけに繋げる取り組みである。EC業界でも早速、株式会社メルカリ(以下、メルカリ)が動きを見せてきた。

残業でプレミアムフライデーは難しい?【カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社調べ】

 実際のところ、プレミアムフライデーはどれほどの企業で実施される予定なのだろうか。カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社は、働いている18~69歳の男女1,603名を対象にインターネット上での意識調査「Tアンケート」にて、「働き方に関するアンケート調査」を実施した。

 まず、毎月の残業時間がどのくらいであるのかという設問に対して、最も多かった回答は「残業がない」が24.9%、続いて「5時間未満」が20.2%、「10~20時間未満」が14.3%、「5~10時間未満」が11.4%となり、全体で見ると毎月の残業時間が20時間未満であるとの回答が7割であることが分かった。

 また性別・年代別でみてみると、男性・18~29歳では毎月の残業時間が「30~40時間未満」が13.0%と3番目に多い回答であった一方で、50~69歳では「残業がない」と回答をした人が、男性では30.8%、女性では40.1%となり、若い世代の残業時間が多い傾向であることがみてとれる。

 そのような結果を踏まえた上で、本日より開始されるプレミアムフライデーの実施状況を聞いたところ、 「導入をする」と回答をした人は3.4%、「導入しない」と回答をした人は68.2%、「わからない」と回答をした人は28.3%となり、プレミアムフライデーを導入する企業はまだまだ少ないことがわかった。

 そして、プレミアムフライデーの 導入有無にかかわらず、プレミアムフライデーをどのように過ごしたいかを複数回答で聞くと、1位は「家でゆっくり過ごす」(58.5%)、2位は「買い物に行く」(35.8%)、3位は「映画を見に行く」(20.8%)、4位は「家事をする」(20.3%)、5位は「仕事以外の友だちと飲みに行く」(19.0%)となり、家で過ごす人と外で活動をする人が半数ずつという結果になった。女性は「習い事をする」をするとの回答が男性より多く、男性は「特になにもしない」との回答が女性よりも多い結果となり、男性と比べて女性の方がプレミアムフライデーに意欲的な姿勢であることが明らかとなった。

 以上の調査結果にもあるように、メルカリは消費者に家でゆっくり過ごしながらも買い物を楽しんでもらいたいと考え、プレミアムフライデー当日から 翌3時まで利用できる「プレミアムフライデークーポン」を発行する。

 これまでプレミアムフライデーの特典というと実店舗での取り組みが多く紹介されてきたが、今回のメルカリのようにこれからEC業界でも様々な動きがみられるはずであり、今後更にプレミアムフライデーが定着すればEC店舗はそれに合わせた販売戦略を練る必要がある。また、例えば買い物以外にも、消費者が早く帰宅することが出来れば、不在再配達問題の解消に繋がるだろう。プレミアムフライデーの影響は、EC業界にとっても無視できないものである。

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