Monopos App Store公開とIT導入補助金でアパレル業界に革新

ECのミカタ編集部

EC&セレクトショップ「IROZA」などを展開するリテールテックベンチャー株式会社IROYA(東京都渋谷区、以下「IROYA」)は、アパレル小売に特化した販売物流オールインワンプラットフォーム『Monopos(モノポス)』を、利用登録後にダウンロードする仕様からリニューアルし、App Storeにて2017年4月10日(月)に公開すると発表した。

 生まれては消える“トレンド”に左右され、需要の予測が難しいとされるアパレル業界。アパレル小売にとって在庫管理・販売管理は、経営を続けていく上で重要な要素である。これを手助けしてくれるのがPOSサービスなのだが、安いものでも導入に100万円程度かかったり、その後の維持コストも負担が大きかったりと、中小アパレル事業者にとっては導入ハードルが高い。

 そういったアパレルの煩雑な管理作業を安価に簡易化してくれるのがIROYAが提供している「Monopos」というサービスだ。

 「Monopos」は物流配送から在庫管理、受発注管理、ECサイト、実店舗運営(POSシステム)、集客まで、アパレル小売に関する業務のすべてに対応したSCM(サプライチェーンマネジメント)をクラウドで実行できるプラットフォーム。従来、別々の事業者が行なっていたサプライチェーンの全行程をワンストップで、かつ安価に繋ぐことができる。

 今回IROYAは「Monopos」をApp Storeに公開し、導入ハードルの低いクラウドアプリとして提供することを発表した。新たな機器を必要とせず、低コストであるため、アパレル事業者の負担を最小限に抑えながら課題を解決できるとしている。

大幅にリニューアルした機能と充実の新機能をApp Storeで

大幅にリニューアルした機能と充実の新機能をApp Storeで

今回のApp Storeでの公開にあたってリニューアルした点と、実装させた新機能は以下のものになる。

(1) 種類別決済機能
商業施設などに出店する際、自社のPOSレジを導入しても、申請項目上、各百貨店独自の決済項目がクラウドサービスに付いていない場合が散見される。今回のリニューアルで種類別決済機能に対応した。

(2) グループ別割引機能
まとめ買いの際、割引対象と対象外商品があった場合、総額から値引きが多かったものを好きなグループでまとめて決済する(値引き対応をする)といった、フレキシブルな決済を可能にした。

(3) UIの変更
iOSを基点に店頭決済や在庫消込などを行う為、より操作性を重視し、店頭スタッフの方々が手間にならず分かりやすい画面設計、遷移を意識しデザインした。

(4)「ささげアプリ」「検品アプリ」も同時リリース
ECには必ず必要な「ささげ(撮影・採寸・原稿の略)」の対応がアプリでも実施できる様になった。さらに、業界向け業務管理アプリや店頭から移動をかける際の検品用アプリも同時にリリースした。

IT導入補助金で管理を安価に効率よく。広がるBtoBビジネスのカタチ

IT導入補助金で管理を安価に効率よく。広がるBtoBビジネスのカタチ

 この度、IROYAは、経済産業省が推進する「サービス等生産性向上IT導入支援事業(通称:IT導入補助金)」において「IT導入支援事業者」に認定された。このIT導入補助金を利用することにより、システム導入費用の3分の2が補助される。

 事業者は、この制度を活用しない手はない。この制度を活用して『Monopos』を導入することで最大100万円の補助が受けられることになる。申請期間は3月中旬から6月末までの約3ヶ月半。

 2017年中には受発注機能を追加し、上記制度を推奨して導入ハードルを下げ、導入企業数100社を目指すとしている。

 アパレル業者にとってEC・実店舗を1つのプラットフォームで管理できる意味は大きい。最近ではアパレル業界の不況について報じられることも増えているが、このような補助金等を利用することで、新たなプラットフォーム導入の負担は最小限にとどめられるのではないだろうか。そして今後ますます、こうした自社ノウハウ満載のプラットフォームを利用したBtoBビジネスは広がりを見せてくるだろう。

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