オンラインフィッティング「FITTIN」のサービスの本質に迫る

ECのミカタ編集部

 先日、UBM Japan株式会社と株式会社繊研新聞社は、世界最大のファッションイベント「IFF MAGIC Japan 2017 Spring」を開催したが、その中でフィッティン株式会社は、「FITTIN」というサービスを紹介し、来場者の関心を集めていたので、ここで紹介したい。

 下着のオンラインフィッティングサービスFITTIN(フィッティン)は2015年にリリースされた下着に特化したWEB試着サービス。着用感が難しいブラジャーのフィッティング感をWEB上で簡単に診断してくれる。ユーザーの体型にあった商品を見つけてくれるWEBサービスとなっている。

ECサイト運営者が参考にすべき、FITTINの3つの特徴

ECサイト運営者が参考にすべき、FITTINの3つの特徴

なぜFITTINがこれほど注目を集めているのか。ユーザーにとってメリットのあるサービスであることは間違いないのだが、どういった点で優れているのか。ECサイト運営者の視点から見たFITTINの特徴を3つあげてみたいと思う。

①12,000パターンの中から体にあった商品をレコメンド
体型検知から導き出した体型データと、自社で計測を行った商品データをおよそ12,000パターンに分けて分析。体に合った商品を検知しレコメンドしてくれる。平面の実測値だけでなく、カップの容量や、生地の伸縮性、全面と背面の変化率などを検知することで、起伏の激しいバスト周りと商品のフィット率を高めることができるとしている。

②つけ心地の評価満足度80%
FITTINの選んだ商品と、無作為に選出したブラをユーザーにサンプリングを実施した結果、8割の女性が「FITTINが選んだランジェリー」のつけ心地をプラス評価したという。日本人の統計データを元に、体型、サイズにぴったりの形状とサイズを算出してくれるので、非常に満足度が高いとしている。

③CVRが平均13%と高い
一般WEB媒体からのCVR平均は1%前後だが、FITTIN経由でのCVRは平均13%(2017年現在)。メーカーによっては最大43%をマークする高いCVRを維持。目的を持ってサイトを訪れてくれるユーザーが多いので、コンバージョンしやすい。PVよりも、いかにコンバージョンするかが重要であると改めて気づかされる。

誰かに必要とされる、未開拓のジャンルを掘り起こせ!

誰かに必要とされる、未開拓のジャンルを掘り起こせ!

 FITTINは、過去に下着メーカーで店頭販売をしていた社長の、「女性の約7割がブラジャーのサイズを間違えており、約8割がトラブルを抱えた経験がある」という課題意識から出発しているという。その問題をスマートフォンやPCから安心してオーダーできるこのサービスは、コンプレックスや悩みのある女性の強い味方になってくれる。

 下着業界のEC化率は依然として低く、2〜3%だという。大手下着メーカーがいまだ進出していないECに早期に展開しておくことで、認知度のアップと高いシェアを狙える。こういった「誰かに必要とされる」「未開拓のジャンル」はアイデアと技術の進歩次第でまだまだ掘り起こせるはずだ。そう感じさせてくれるFITTINのサービスはECサイト運営者にとってとても参考になるものであると思う。


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