やずやグループ未来館 西野社長語る「100億円は実現可能な着眼点」~『100億円勉強会【西野塾】』に潜入!

ECのミカタ編集部

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 7月18日(火)ECのミカタオフィスでやずやグループ未来館西野博道氏の「100億円勉強会『西野塾』」が開催されました。西野塾とは、売上が5億円~10億円の売上規模のEC・通販企業が次の壁「売上100億円」を目指すために、西野氏が培ったノウハウを直接学ぶことができる勉強会です。約2時間の塾での様子をレポートします。

「100億円の目標を持つために」必要な考え方とは?

「100億円の目標を持つために」必要な考え方とは?

 7月18日に、ECのミカタオフィスで8名の参加者と開催されました。小規模開催でしたので、西野氏と参加者のコミュニケーション密度の高さは、さながら塾そのものでした。

 塾では、はじめに「100億円の目標を持つために」参加者の現状確認から始められました。参加者の年商や創業年数・粗利率などの数字を西野氏が一人一人聞いていきます。

 これは、その後の流れで、必要となってくる数字です。100億円を目指すための公式、その公式の数字を把握しているのか、その数字に何の意味があるのかを参加者一人一人に聞きながらその数字が良いのか悪いのか確認しながら進めていく。その企業が年商100億円を目指すために何をしていかなければならないのかを知るための指標となります。

 参加者の現状把握が終わると、その話題は、次第に100億円の目標を持つために必要なことに移っていきます。西野氏は100億円に到達することの定義として、わかりやすく「年間100億円を支払ってくれる顧客と関係を持つことです。」という言葉に置き換えて説明。それを公式化すると「年商=年間LTV×稼働顧客数(一年間で一回でも購入経験がある人)」となります。

 時間をかけずにこの公式の数字を伸ばすことが重要であり、西野氏は独特な表現で例えました。それは人工衛星のようだと。どういうことなのでしょう。人工衛星は、それを打ち上げる際に大量の燃料が必要であり、大気圏を突破するには、その瞬間にその燃料を一気に使い、這い上がる必要があります。

 ただ、この時のデメリットとして、大気圏で時間をかけるとエネルギーがつき、失速します。ECの場合も同じで、一気に100億円にまで駆け上がらないと、様々なコストがかかり段々と疲弊していくので、100億円のチャンスは遠のくのです。

初めての購入してくれた顧客を「100%」2回目も購入してもらう

 100億円を目指す企業に対しての言葉として、一番頻繫に西野氏の口から出てきたのは「稼働顧客を減らさないこと」です。つまり、初めて購入してくれた顧客(すなわち、稼働顧客)を必ず2回目の購入に至るように、取り組む必要があり、「100%」2回目を購入してもらうことが重要なので、そこにリピート通販の重要性があるというのです。
 
 塾では、ここで100%を目指さなければ、それは同時に、100億円に到達するまでのコストが膨れ上がることを意味しており、そのように説明されると、100%でなければならない意味を改めて実感した次第です。

 前半の1時間だけでも、西野氏の話すことはどれも数字に基づくものでした。年商100億円に到達するための公式は?そこにどの数字をどのようにすればいいのか。各数字がどんな影響があるのか、そのためには自店舗の数字を把握しなければならず、塾の途中でも幾度となく参加者に数字を聞く場面が見られました。

やずやらしさを体現する西野氏との昼食会

やずやらしさを体現する西野氏との昼食会

 後半では、昼食を食べながらのざっくばらんな意見が飛び交う内容に。このへんは、さすが、人の気持ちを察し、おもてなしを第一線で実践する西野氏らしい配慮。参加者の方がそれぞれ西野氏に気になることを質問し、それに西野氏が答え、時には参加者同士での意見交換も行われました。

 「100億円のためになにが必要か」「年商100億円企業の社長はどのような人物か」「リピート率100%にするにはなにが必要か」など様々な質問が飛び交い、参加者の意識の高さとそれに的確に答えを返す西野氏です。

 どちらかというと、どういう意識でいることが大事なのかに重きが置かれた内容だったように思います。昼食後も、質疑応答式で続けながら100億円に向けての課題などを解いていきます。
 
 塾の内容は多岐に渡り、特に、やずやらしさを感じさせる戦略として、広告宣伝費の考え方があります。近年はインターネット広告が発達し、多くの企業が利用しているが、インターネット広告のみで到達する売上高は一般的に20億円~30億円で、それ以降は、マス広告などが必要となってきます。
 
 西野氏は、その中にあって、広告宣伝費を最初の段階から、積極的に投資し、先ほど、触れた一刻も早く、100億円に到達するためのスピードにつなげようとするその姿勢には、参加者も驚いた様子でした。

「西野塾」を振り返ってみて

「西野塾」を振り返ってみて

 今回の塾では、100億円に到達するために実務的な面からの数々の指摘がありましたが、塾終了後の、参加者アンケートには、「実務的視点でアドバイスがもらえた」や、「課題が明確化になった」「100億までの道筋が見えた」との声を頂きました。実際にやずやで年商100億円を越えた経験を持つ方からの視点は、参加者の参考になったようです。

 塾の中で、西野氏が語った印象に残った言葉があります。「100億とは、競合他社のパイを奪うのではない。新しく市場を創る企業である」ということ。EC業界は毎年10%以上の伸び率を見せていて、しかし、EC業界でも新規参入が増加し、伸び悩む企業が多いのは事実です。

 EC業界のなかで各担当者の知恵を働かせて新しい市場を創出していく意識こそが、このEC業界を変えていく機運となるのではないか、と感じられる言葉でありました。

 西野塾はこの1回限りを予定していたが、終わりに西野氏から「100億までサポートする」との発言が。これには参加者も驚いたが、その場で第2回目の開催日が決定しました。
 
 今回の参加者は次回までに西野氏から出された「自社の経営シミュレーション」の宿題を行い、次回は経営シミュレーションに基づいて、100億円までの道筋を西野氏と参加者で学ぶことになっています。大きなパートナーを得た今回の参加者の中から100億円企業が出て来ることを強く願い、このレポートを締めたいと思います。


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