楽天おもちゃ大賞発表!初開催に込められたママの本音

利根川 舞

11月16日、楽天クリムゾンハウスにて「おもちゃ大賞2017 supported by 楽天ママ割」の授賞式が開催された。クリスマスを目前に控えた今、果たしてどのようなおもちゃが選ばれたのだろうか?初開催ということもあり、そこに至るまでの経緯を含めお伝えしよう。

ジャンル戦略さらなる強化。リテールジャンルで初のアワード開催

楽天市場では「ジャンル戦略」の元にショップを「フード」「ホーム&ライフ」「ファッション」「リテール」という4つのジャンルに分類している。フードジャンルなどでは「楽天グルメセレクション」などのアワードを実施しているが、おもちゃがふくまれているリテールジャンルでは初のアワードだ。

日本玩具協会の調査によると日本には10歳未満の子どもは1,000万人おり、「玩具」の市場規模は5,000億円。その中で楽天市場では5,000店舗ものショップがおもちゃを販売しており、年間流通金額は2桁の割合で成長をしているのだという。

楽天株式会社 執行役員 ECカンパニー
カンパニーCRO & ディレクター 矢澤 俊介氏

結婚や出産、孫が生まれたタイミングなど、ライフスタイルが変化したタイミングでECを利用する機会が増える傾向があることから、楽天市場では2016年9月から子育て中のユーザーに対してクーポンの配布やバースデー特典などをプレゼントする「ママ割」を実施している。楽天で働くママ社員が中心となって企画を生み出しており、今回の「おもちゃ大賞」にも大きく関わっている。

初の開催となった「おもちゃ大賞」をきっかけに、多様化しているおもちゃを選ぶきっかけになればと主催挨拶を締めくくった。

楽天株式会社 ECカンパニー リテール事業部 リテール戦略グループ
マネージャー 松山 秀勝氏

続いてECカンパニー リテール事業部 リテール戦略グループ マネージャーの松山秀勝氏、が、自身の子育て経験などを踏まえ「おもちゃ大賞」について語る。

今回のテーマを決める際には紆余曲折があったという。「知育ではなく、純粋に楽しめるおもちゃがいい」「何を提案したらいいんだろう?」という疑問に対し、自身の子育てを振り返ったり、楽天ママ割のメンバーの意見から出た、「おもちゃがあることで親がほっとすることがある」「おもちゃが親子関係の緩衝材になっている?」という仮説だった。

そして行き着いたのは、"イマドキの子育ては大変"だから、「その重圧から解放してくれるようなおもちゃ」を選ぶという答えだ。

ECカンパニー カスタマーマーケティング課 CRMグループ ママ割チーム
丸山氏

松山氏に続いて登壇したのは楽天ママ割のメンバーである丸山氏。20代〜40代の男女400人に実施したイマドキの子育ての実態調査を行ったところ、ママがパパに望んでいることは「もっと子どもと触れ合って欲しい」というものであったという。

実際子育て中の丸山氏は「子育てで大変なことは、自分のやりたいことが最後まで行き着かない。1時間でいいから手中する時間が欲しい。」と語り、本音を交えつつ、今回の4つのカテゴリーを説明した。

・ぞっこんおもちゃ賞
(少しだけ自分の時間を作れないかな?)
・ぐっすりおもちゃ賞
(寝かしつけが少しだけ楽にならないかな?)
・仲良しおもちゃ大賞
(パパ、これなら一緒に遊べるよね?)
・きゅんとするおもちゃ大賞
(大変なこともあるけど、やっぱりうちの子が世界一!)

初おもちゃ大賞に選ばれたおもちゃたちはこれだ!

初おもちゃ大賞に選ばれたおもちゃたちはこれだ!

今回、「楽天レビュー4.5点以上」、「レビュー投稿数30件以上」の条件を満たした選りすぐりの商品の中から選ばれたのは下記の5つの商品だ。

■ぞっこんおもちゃ大賞 0〜3歳部門
マリオブローニ カラコロツリー

■ぞっこんおもちゃ大賞 4〜6歳
マグフォーマー

■ぐっすりおもちゃ賞 0〜3歳
トラセリア ムートンオルゴール ホワイト

■きゅんとするおもちゃ大賞
エルゴベビー ドールキャリア
スパイス フラワーテント

意外であったのは、子ども向け番組を発端とするおもちゃなどはノミネートされておらず、お洒落な雰囲気を漂わせるような物が多かったことだ。

その後、特別選考委員を務めた、東京大学大学院 総合文化研究科 広域システム科学系 教授の開一夫氏は「おもちゃ大賞が初めての開催だというのが意外でした。今年だけでなく、これからも開催して欲しい。」とコメント。

同じく審査員を務めた玩具研究家であり、キッズいわき・ぱふというおもちゃ屋さんを営む岩城敏之氏は「審査するにあたって、どれもが素敵なおもちゃでした。今回のおもちゃ大賞を通して、おもちゃって大切だよっていうのが伝わればいいなと思います。」と語った。

様々な思いが込められたおもちゃたちが家族の笑顔を増やす

様々な思いが込められたおもちゃたちが家族の笑顔を増やす左:東京大学大学院 総合文化研究科 広域システム科学系教授 開 一夫氏
右:玩具研究家、キッズいわき・ぱふ代表取締役 岩城 敏之氏

表彰式の後には、「おもちゃ大賞」にノミネートされたおもちゃを実際に遊んでいる子どもたちを目の前に、特別選考委員を務めた二人のトークセッションが行われ、おもちゃの話題に限らず、子育て関しても意見が交わされた。

楽天市場では様々なイベントが開催されているが、今回の「おもちゃ大賞」では、ただの販促の機会としてでなく、そして楽しむイベントではないことがより伝わるアワードのように感じる。

楽天市場から楽天市場ユーザーへ、そして出展店舗へ何が提供できるのか、という試行錯誤を重ねた「おもちゃ大賞」。すでに受賞した商品やノミネートされている商品は売り切れとなっているものもあるようで、他のアワードと同様に影響力を持っていることが伺える。

来年の開催は未定だというが、リテールジャンル初のアワードとして、今後も子育て中のママやパパを手助けし、家族の笑顔を増やすきっかけになればよいなと強く感じるものであった。


記者プロフィール

利根川 舞

ECのミカタ 副編集長

ロックが好きで週末はライブハウスやフェス会場に出現します。
一番好きなバンドはACIDMAN、一番好きなフェスは京都大作戦。

ECを活用した地方創生に注目しています!
EC業界を発展させることをミッションに、様々な情報を発信していきます。

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