LINE赤字 2018年12月期第一四半期決算発表

ECのミカタ編集部

株式会社LINE(本社:東京都新宿区)が4月25日に2018年12月期第一四半期決算を発表した。


結論から言うと、売上収益は487億3600万円で前年同月期に比べて19.9%増加。しかし四半期利益は17億7000万円の赤字だった。前年同月期に比べると実に−69%にもなる。

赤字の要因は?

赤字の要因は?

今回LINEは自社の事業をコア事業と戦略事業の2つにわけている。

コア事業は広告・コミュニケーションおよびコンテンツ・その他(LINEバイトなど)
戦略事業は・フィンテック(LINE Pay)・AI(Clova)・コマース(LINEショッピング、LINEデリマなど)その他(LINEモバイル)

今回はコア事業、特に広告がかなりの好調で前年同月比38%増加だった。コミュニケーション・コンテンツ・その他は前年同月比−8.6%だった。

最終的にはコア事業の売上収益は427億で利益率は18.8%と高水準だった

一方戦略事業は新しいサービス・取り組みが多いということもあり、まだ利益には結びついてはいないようだ。

AIや金融事業は投資をしている段階で順次サービスを開始していく予定となっている。

金融事業は大手金融企業と提携・共同出資することで資産運用・保険・ローン・仮想通貨など幅広いサービスを準備している。他の金融サービスとどう差別化していくかが今後期待される。

AI事業はまだまだ模索の段階といったところか。AIスピーカーは他社も含め爆発的な普及はまだ先になりそうだ。技術や戦略どこで差をつけていくのかはまだまだ考える余地はあるように思える。

EC事業は好調をキープ

EC事業は好調をキープ

去年スタートしたLINEショッピングや、電子決済サービスのLINE Payは比較的順調といえるだろう。

LINEショッピングは前期比27.2%の増加、LINEデリマは38.2%の増加と今後も成長が期待できる。

LINE Payは前期比でいえば台湾の季節的要因が影響し数値を落としているが、前年同月期が220億の決済高に対し、今期は1730億ということで成長自体は著しい。今後は季節に関係なく安定して利用されるような取り組みを考えていく必要があるのかもしれない。

LINEにしかできないことを

LINEにしかできないことを

今は投資の時と位置付けているのだろう。二期連続の赤字となっているが、LINEは日常のプラットフォームになるべく様々なジャンルに進出し、それだけ積極的に投資を行っているということでもあり、特にAIなど競争の激しいジャンルでどう力を発揮するかに期待したい。

LINEというプラットフォームを今後どう活かしていくか、LINEにしかできないことはたくさんあると思うので期待を込めて注視していく必要があるだろう。


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