消費者が商品提案するEC!SNS活用で市場拡大図る

福島 れい

ポイントは趣味、ユーザーの知識自慢の場にも!

カメラ・機械式時計・筆記具・ロードバイクの専門店として、新品、中古品の双方を取り扱うシュッピン株式会社(以下、シュッピン)は昨年12月より、商品選定において、ユーザー同士が意見交換する場を設けている。その名も「見積もりSNS」。シュッピンの広報担当者から今回行われたバージョンアップの内容と背景について、情報を得た。

シュッピンが取り扱う商品は趣味性が高いという特徴がある。そのため購入時にはユーザーのリアルなクチコミが重視される傾向があるという。実際、2012年から利用されている「コミュレビ」というレビュー機能には5300件以上の投稿が集まっており、積極的に活用されている様子が伺える。

シュッピンが見積もりSNSをリニューアル

このようなユーザー同士のコミュニケーションをさらに促し、商品選びのサポートの場となることを目指してリリースされたのが「見積もりSNS」だ。

「見積もりSNS」がただのクチコミと異なるのは、知識が豊富なユーザーが、シュッピンの商品を組み合わせてオススメとして、公開できることだ。カメラやロードバイクはパーツをバラバラに購入し、組み合わせることで多様な使い方ができるのだが、初心者には難しい。この悩みをユーザー間で解消できてしまうのが見積もりSNSなのだ。昨年12月、1月のマップカメラの見積りSNS経由での客単価は同月のマップカメラの客単価と比較してそれぞれ約1.5倍。まだデータの母数が少ないが、まとめ買いが促進される見積りSNS経由では購入単価が上がることにも期待しているという。

シュッピンがユーザー間のコミュニケーションを促すサービスに注力している背景には、ECでの売り上げを現状の120%~130%に高めたいという、思惑があるという。そのため現状約27万人の会員数も75万人まで伸ばすことを目標としており、このカギとなるのがSNSでの拡散ということだ。

今回のバージョンアップでは、機材や作例写真の投稿、コメント編集などが可能になった。3月には投稿者や作成セットへの評価機能も追加予定だという。

アップデートの追加点
① 写真、写真コメントの投稿機能※1
② 見積りSNSの閲覧者数、買ってよかったね数※2の表示
③ ユーザーが作成したほかのセットの表示
④ 作成したセットのタイトル、コメントの再編集機能
⑤ 分割払いシミュレーターの表示※3

※1 機材の写真や、機材を用いて撮影した写真などをユーザーが自由に投稿できます
写真の枚数は1セットにつき15枚、容量の上限は1枚当たり20MBまで
※2 専用ページ経由での商品購入者数
※3 分割払いでの支払いシミュレーション機能


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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