少人数・省スペースでの機械化を実現させるダイワハイテックスの梱包ラインとは?

野中 真規子 [PR]

右:有限会社ミルズインターナショナル 代表取締役 櫻井聡氏
左:株式会社ダイワハイテックス通販支援部マネージャー 大久保憲氏

売り上げが伸びるにつれて課題となる出荷対応。キャパシティを超える場合には在庫があっても売り切れにせざるを得ないなど、機会損失につながってしまうケースもあるだろう。そこで検討したいのが、梱包ラインの導入だ。株式会社ダイワハイテックス(以下、ダイワハイテックス)では、1社1社が求める速さやコスト、作業場所に最適な梱包ラインを構築し、飛躍的に出荷効率を上げるためのサポートをしている。同社の通販支援部マネージャー 大久保憲氏と、導入先の有限会社ミルズインターナショナル(以下、ミルズインターナショナル)の代表取締役 櫻井聡氏にお話を伺った。

セール時に急激に増える出荷量。スタッフの疲弊に悩んでいた

セール時に急激に増える出荷量。スタッフの疲弊に悩んでいた

ーーミルズインターナショナルさんの事業概要を教えてください

櫻井氏:弊社は神奈川県横須賀市で1997年に創業した香水の専門店です。販売はECのみで、現在は楽天市場、Amazon、wowma!、自社サイトで展開。メインターゲットは20後半〜30前半の女性と、40代以上の男性です。
楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2014ではコスメ・香水ジャンル賞を受賞しています。

出荷量は少ない日で1000件、楽天市場のお買い物マラソンやAmazonプライムデーなどのときは4000件になることもあり、毎月平均では4万件ほどになります。

ーー機械化の前に感じていた課題は?

櫻井氏:スタッフ28名のうち、毎日半分以上の10名が梱包作業にあたり、8時間かけて出荷していました。作業は日々あわただしく、とくにお買い物マラソンやプライムデーなどは数日間続くので、精神的にも疲弊してしまいます。またスタッフは地域で子育て中の人も多いのですが、彼らは一番忙しい夕方の時間帯に退社する必要があり、人材の確保や配置の難しさも感じていました。

そのときはあまり危機感を感じていなかったのですが、2019年になり、EC事業をスタートして20年が過ぎたタイミングで、銀行など周囲から昨対で+10〜20%の成長を求められるようになり、あらためて機械化を本格的に検討し始めました。

その段階で1日の出荷が3000件になることは見えていましたので、そこから+1割なら3300件、2割だと3600件となります。当時の出荷状況では完全にキャパシティを超えてしまうと判断したのです。

そこで他社の機械も含めて検討したところ、金額的、スペース的にも弊社には導入が難しいものが多かった中で、ダイワハイテックスさんの機械を直接見に行き、お話を伺って「これだ!」と即決しました。

狭く配線が不十分だったスペースにも、変則的なレイアウトで対応

狭く配線が不十分だったスペースにも、変則的なレイアウトで対応

ーーダイワハイテックスさんの梱包ラインは、どのような点が魅力だと感じたのですか?

櫻井氏:そもそもがコンパクトなのに加えて、作業場に合わせてレイアウトを調整していただけたことです。弊社の出荷作業場は12畳程度と狭く、通常のまっすぐに配置する梱包ラインは入りません。でもダイワハイテックスの社員の方々が、NHK Eテレの「ピタゴラスイッチ」のように、動線が取りにくい場所はコンベアを跳ね上げるようにしてみようとか、変則的なレイアウトを工夫してくださって。作業場の配線も物流倉庫向けではなかったのをうまく調整してくださいました。

設計図も、人の動線も含めて3Dで表現してくださったので、わかりやすかったです。弊社の梱包ラインはコの字型なのですが、通常のまっすぐのレイアウトととひけをとらないパフォーマンスだとも感じています。

大久保氏:今回は機械自体も一部、作業場に合わせて通常とは違うものに入れ替えています。弊社としては初めて導入した他メーカーの機械です。私はそういう挑戦をたびたびするので、実は社内では「大丈夫か」という声もあったようですが…(笑)。多くの機械を見ている中で、必ずお役に立てるという確信が持てるものは、リスクをとってチャレンジしていくことで、会社の実績にもなり、武器を増やしていくことにつながると考えています。

売り上げは昨対で+30〜40%を推移。大幅な働き方改革にも!

ーー梱包ライン導入後の効果はいかがですか?

櫻井氏:一番のメリットは、常に売り上げをマックスで攻めていけるようになったことです。弊社ではギフトの取り扱いも多いのですが、以前は急激に注文が増えるとリードタイムを延ばさざるを得ず、クレームがくることもありました。他社ではセール時になると一定の注文数になると売り切れにしているところもあります。

弊社では今回梱包ラインを導入したことで出荷効率が上がり、お買い物マラソンやプライムデーで注文が激増するとわかっていてもブレーキを踏むことなく売れるので、売り上げも昨対+30〜40%で推移しています。

機械化は働き方改革にもつながりました。もともと8人だった梱包作業が3〜4人でまかなえるようになり、シフトを半々に分けて、スタッフが余裕を持って働けるようになりました。コロナの影響で出荷を止めることもなく助かりました。

大久保氏:現在導入していただいているのは、60サイズまでの宅急便に対応する梱包ラインです。弊社は小箱がとくに得意なので、ミルズインターナショナルさんが取り扱う香水の大きさと相性が良かったとも思います。

櫻井氏:弊社の商材の中にはアロマディフューザーなど大型のものもありますが、ダイワハイテックスさんからのアドバイスで、現在の梱包ラインに載らないものは手作業にしています。

大久保氏:無理に全部を機械化しようとするのではなく、メインの商材を機械化し、出荷量の少ないものは手作業にすることで、コストを抑えながら効率化することができます。

櫻井氏:緩衝材をシュリンク包装に切り替えたり、ダイワハイテックスさんからご紹介いただいた資材を使うことで、1箱あたりのコストもだいぶ下がりました。

機械化は自治体の助成金を受けやすくなるメリットもあります。機械化して作業効率を上げることで、出荷作業を他県の物流倉庫に流出することを防げますし、作業人数を抑えることで衛生的な職場環境を保ちやすい点も評価されるようです。

今後も企業のニーズに応えながら、常に進化した梱包ラインを提供したい

ーー今後、ダイワハイテックスさんに望むことはありますか?

櫻井氏:出荷効率が上がったところで、今度は入荷時の作業効率も上げていきたいと考えています。たとえば商品をベルトコンベアで出せば、自動的にバーコードを読み込んで入力、仕分けされて、出荷前に伝票とつきあわせてくれるような機械を開発してもらえたらうれしいですね。

現状導入している梱包ラインも、システム面など伸び代がまだあると考えています。ダイワハイテックスさんのお力を借りながら、うまく使いこなしていきたいですね。

大久保氏:ぜひご協力させてください。私としても、既存の梱包ラインをただ販売するのではなく、1社1社のニーズに合わせて工夫していくことにやりがいを感じています。これまでも梱包機を販売する中でいろいろな企業様から「梱包だけできてもラベルを貼れないのでは意味がない」「搬送や仕分けも効率化したい」などの声をいただき、それに合わせてラインやシステムを構築して今に至っています。

大規模で複雑な機械は大手メーカーさんの役割だと思っていて、弊社としては引き続き中小規模のEC企業様のお役に立てるような「少し人手はいるが廉価版」の梱包ラインのパターンを増やしていきたいと考えています。

昨年には梱包ラインの見学や商談ができるテクニカルセンターもオープンしましたので、興味を持っていただける方はぜひ一度お越しいただければ幸いです。

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記者プロフィール

野中 真規子

ライター。著書(電子書籍)『片付けられない、という「思い込み」をなくして、今すぐ片付けるための本』(ハウスキーピング協会)が好評発売中。ECのミカタにおいては、ECサービスのお話から伝わる本質的なメッセージを受け取り、拡散することが歓びです。

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