不正注文検知ツール「at score」と、物流現場の経験。意外なシナジーで損失を回避

ECのミカタ編集部 [PR]

黎明期からEC業界の物流を支え続けている株式会社共栄物流サービス。現在では、商品の配送はもちろん、受注処理やカスタマーサポートまでをワンストップで請け負う運営代行サービスを展開している。そのサービス内容で特徴的なのが、「不正注文検知」の業務が含まれる点だ。

同社では、インフォコム株式会社が提供するAI搭載の不正注文検知クラウドサービス「at score」を導入し、大きな成果を挙げている。多くのEC事業者を悩ませる不正注文の抑止に、なぜ物流会社が取り組むのか? ツール導入のメリットとは? 共栄物流サービスの溝添隼人氏、益吉伸夫氏に話を伺った。

バックヤード業務全般を請け負う、通販物流のパイオニア

共栄物流サービスが通販の物流事業を開始したのは1999年。ECの黎明期からモノの流れを支えている、業界の先駆者だ。そんな同社が数多くの事業者と取引している中で、近年特に顕在化している課題があるという。

それは、フルフィルメント業務の煩雑化。EC業界ではクラウドのASPサービスをはじめ、テクノロジーを駆使したツールが次々とリリースされている。業務がより高度に、効率的になる一方で、オペレーションは複雑になっている。EC担当者が、商品企画やマーケティングなどの“コア業務”にリソースを十分に割けない状況が多く見られたのである。

そこで同社では、数年前から商品の保管~配送だけでなく、クライアント企業の受注処理や問い合わせ対応など、幅広い範囲でのバックヤード運営業務を受託するようになった。

益吉伸夫氏

益吉氏:「近年では、物流だけを切り取ってアウトソーシングしても、クライアントのお悩みを解決できないケースが増えてきました。そこでサービスの提供範囲を広げていく一環として受託を始めたのが、不正購入者のチェック業務です」

いま不正注文は多くの企業で問題になっている。インフォコムによると、商材や季節などの変動要因はあるが、全注文のうち平均4%~7%ほどの不正注文が発生しているという。身に覚えのないEC事業者もいるかもしれないが、実際のところ不正注文が0件という企業はほとんど存在しない。担当者が気付いていないだけのケースもあるそうだ。

不正注文が1件発生すれば、配送料の実費だけでなく、集客にかけた広告費や返送料など大きな損失が生まれる。出荷件数の多い事業者は被害額が大きくなりがちで、特に頭が痛いことだろう。

業務効率向上のため「at score」を導入

そういった背景もあり、共栄物流サービスではバックヤード業務に不正検知の工程を組み込んでいる。商品の配送が本懐であるはずの物流会社が、ここまで注文内容を精査する工程に踏み込んでいるのは珍しい。

溝添氏:「物流会社は国内に多数ありますが、それぞれの提供しているサービスや強みは千差万別です。倉庫を増床し、オートメーション化を進めることで生じたスケールメリットを送料に反映する。この費用面での叩き合いが続くと、物流業者は疲弊していきます。当社でも当然コスト削減には努めますが、価格だけの勝負はせず、不正検知をはじめとするさまざまな価値をフルフィルメント業務に付加することで、EC事業者様の収支を改善し、ブランド価値を向上させるお手伝いをしています」

共栄物流サービスは自社で物流システムの開発を手がけていることもあり、不正チェック業務を始めた当初は、自前のプログラムを組んで対応していた。過去の不正と見られる注文や返品履歴をデータベース化し、商品が購入されたIPアドレスを調査したり、フリーメールの注文者の住所は入念にチェックするなど、かなりの工数がかかっていたという。

そんな同社が「at score」を導入したのは2020年12月。化粧品・サプリメントを扱う定期通販のクライアント企業から導入の打診があったのがきっかけだ。その企業では、毎月の不正注文による被害がかなりの金額になっていたそうだ。

自分たちで組み上げたプログラムでも一定の効果は挙がっていたため、導入前は「at score」について半信半疑だったという。だが、その懸念は導入後すぐに解消されることとなった。

「ツール利用コスト=防げる被害額」なら導入すべし

「at score」は独自のAI与信エンジンがその注文の“意図”を感じ取り、支払いの可能性を予測するツール。例えば「1-1-1」「1丁目1番地1号」など住所表記をわずかに変えて、同じ商品を複数回注文する手口を検出したり、フリーメールなら「数字が〇桁あるアドレスは怪しい」など、目検よりも素早く精緻なチェックを実施。不正な注文データに見られる傾向をベースに、複雑な条件をもとに注文データをスコアリングしてくれる。

管理画面からGoogleマップをすぐに呼び出せたり、過去の返品履歴をスムーズに閲覧できるなど、操作性にも優れている。共栄物流サービスでは「at score」を導入後、不正検知の精度の向上と、検知業務の効率アップの効果が見られたという。

判定情報の一覧画面

益吉氏:「2~3回ほどデータを通してみた時点で、『at score』の利便性を実感しました。自分たちでも不正検知のプログラムを構築していた分、よりそのスペックが優れていることが分かります」

主に不正注文には、転売目的の注文とクレジットカードのチャージバックの仕組みを利用した注文の2パターンがある。これまで同社では、チャージバックの不正利用の検知率は及第点だったが、転売のための注文は見落としが多かったとのこと。ツールを導入したことで、クライアントの被害をより抑えられるようになった。とある事業者で「at score」利用にともなうコストと、不正注文によって被る損失を比べて試算してみたところ、およそ10万円/月ほどの削減効果があったそうだ。

益吉氏:「効果は目に見えるものに限りません。商品が転売されることはブランドの棄損につながりますし、購入者の口コミ評価なども下がってしまうでしょう。不正注文を防ぐことは、数字に表れない貢献も大きいので、事前の試算で損益分岐ギリギリであれば、導入を検討された方が良いと思います」

現在では共栄物流サービスのクライアントの中でも、「at score」を利用する企業は増えている。これからも件数は増えていくことが見込まれている。

「at score」の運用方法には、基幹のECシステムとAPIで接続して自動処理するパターンと、CSVで注文データを手動でアップロードするパターンがある。エンジンがAIなので、長期に渡って利用し、データが貯まってくるとその精度はさらに高まる。いずれのフローを採用する場合もスムーズに実装できるよう、インフォコムは運用・技術面で手厚くサポートしている。

物流会社が不正検知を行うメリットとは

「at score」はEC事業者側の担当者が利用してももちろん問題ない。だが、共栄物流サービスのような、包括的な業務を請け負う事業者だからこそ生まれるシナジーもある。

ひとつめは、“怪しい住所”に対するアンテナが立ちやすいこと。物流会社は日々、さまざまなEC事業者の顧客データを横断して見ている。その数は何千件・何万件にもなるだろう。荷物が注文者に届かず、倉庫に返送されてくることも日常茶飯事だ。「at score」で発見された“不正かもしれない”データは、最終的には人間が見て判断する必要がある。物流事業者の経験が、その判断の質を高めるのだ。

ふたつめは、システムによる補完。物流会社において必ず発生する、配送先住所の不備をチェックする業務には、スピードが求められる。1件1件をしっかり精査する不正注文チェック業務とは対極的である。現場のスタッフが不慣れな業務は「at score」のシステムが自動処理で補う。共栄物流サービスとインフォコムのそれぞれが、持っている強みを活かしつつ、足りない部分はフォローし合う仕組みになっているのである。

また、不正注文のチェックをどこまで厳しく実施するかは、広告出稿、キャンペーンの状況や、扱う商材の特徴によっても変わってくる。市場のトレンドも影響してくるので、判断基準は常にチューニングしていかなければならない。最終的に判断する“人”の経験値が高いのも、クライアントとの距離が近く幅広い領域の業務を受託している共栄物流サービスならではの強みだ。

どのショップも被害者の可能性あり。不正注文防止のために

共栄物流サービスは、今後の「at score」の機能アップデートに期待を寄せている。APIで接続できるカートの種類を増やしたり、不正注文の検知精度を高める改修を行うことで、さらに多くの事業者にとって有用なツールになると考えている。

溝添隼人氏

溝添氏:「不正注文については、どの事業者様も悩んでいます。規模の大小を問わず、あらゆる事業者様にスムーズにご利用いただけるシステムになるよう、当社としてもお手伝いさせていただきます」

不正注文者に狙われがちな定期通販を営むD2C事業者は、優先して「at score」の導入を検討してほしい。商材でいえば化粧品や健康食品、他には高単価な商品を扱う事業者にもおすすめだ。ある事業者でトライアル利用してみたところ、気付かないうちにかなりの不正注文の被害が出ていたケースもあるのだとか。

益吉氏:「API連携できるカートを利用されている中規模以上の事業者様はとにかくトライアルで使ってみて、損益分岐する閾値を見つけてほしいですね。小規模な事業者様にとっては『at score』がどのような基準でスコアリングしているのかを知るだけでも、勉強になると思います」

全行程をまるっと投げることもできるし、一部の業務を切り出して依頼することもできる。物流会社としての枠組みを超えた共栄物流サービス×「at score」のEC運営代行は、これまでのBPOのあり方にとらわれない、事業者のニーズに寄り沿ったサービスだ。コア業務の時間を確保したい、不正被害を減らしたいと考えている事業者はぜひ検討してみてほしい。

インフォコムでは、共栄物流サービスとの共催によるEC事業者向けセミナーも実施している。ショップの利益をいかにして守るか、そのノウハウが凝縮されたコンテンツが盛りだくさんの本企画にも注目したい。

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